YS Journal アメリカからの雑感

政治、経済、手当たり次第、そしてゴルフ

Unit 731

2011-03-01 04:24:29 | 新聞、雑誌から
日曜日の朝、いつもの様に Detroit Free Press をぼんやり読んでいたら、国際面のベタ記事扱いで731部隊の事が出ていた。(Detroit Free Press の記事)気にはなったが、そのままになっていた。さあ、寝ましょうと思って、2月26日号の The Economist をベットでパラパラめくっていたら、こちらにも記事が掲載されているではないか。(”Deafening silence")

森村誠一の『悪魔の飽食』は、大学2年生の時に足を骨折して入院している時に読んだ。消灯後、大部屋で、枕元のライトだけで読む本としては、抜群であった。続編も読んだと思う。(続編の名に恥じず、内容が薄くなっていたが、どうも中身も怪しく、出版中止になった挙げ句、改訂版が出されている様だ)

当時は、本の内容を鵜呑みにしたが、生きたままでの人体実験等の非道な事が本当に行われたかどうか、いろんな人がいろんな事を言っているので、今一よく分からない。

記事に出てくる Toyo Ishii (日本語の記事では、石井東洋(音訳)となっているが、写真を見る限り、どう考えても石井トヨだろう)は、今回掘り起こされる場所にあった陸軍軍医学校で看護婦として働いていて、人体見本の処理をしていたと証言している。野良犬が人骨を銜えて持って行ったとショッキングな事も言っている。(黒沢明の映画(『七人の侍』?)の冒頭シーンを彷彿とさせる)

731部隊の関係者が誰1人も東京裁判で裁かれてなかったり、戦後医学界の中枢を占めた事で、否が応にも想像力を刺激する。病死体を日本に持ち込んでいる事については、既に明らかになっているので、人骨が出てきても731部隊が一体何を(非合法、非人道的な事)やっていたかがハッキリする可能性は低いと思う。(中国は騒ぐだろうけど、国際法上は決着済み)

The Economist のサブタイトル(An investigation into wartime atrocities, but the media keeps strangely quiet)の通り、なぜか日本のマスコミは静かだ。(だから、トヨ婆さんも、東洋なんて言う哲学的な名前になっているのだろう)ググってもメジャーな新聞社の記事とかは引っかかってこない。中国メディアが伝えてるってニュースという感じになっているのが、何だか、恣意的でほほ笑ましい。

このテレビニュースも、思いっきりマイナーっぽい。(所で、Tokyo MX News って、何?)