YS Journal アメリカからの雑感

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岩上安身 小沢一郎衆議院議員への単独インタビュー

2011-01-22 00:33:47 | 雑記
インターネットもクラウドもさっぱりピンと来ずに使っているだけなのだが、このインタビューをみて、本当に便利で非常に可能性のあるものである事を理解する次第だ。(40年遅れてますが)

さて、異色(?)のジャーナリスト岩上安身氏による小沢一郎衆議院議員への単独インタビューって、日本で話題になったのであろうか?

最近、アメリカ絡みでの日本の政治的話題が少ないので、疎くなってしまっている。このインタビューも昨年の12月23日に行われているが、知ったのが昨日。気が付かなかった事が、私の日本政治への興味のバロメーターの低下を如実に示している。岩上安身のオフィシャルサイトも、数ヶ月前からブックマークに入っているのだが、最近は全然読んでなかった。

さて、小沢一郎に関しては、以前にもちょっとだけ考えた事があったが、贔屓のジャーナリストとのインタビューなので、リラックスして喋っているのを観て、完全にイメージが変わってしまった。笑顔が可愛い訳ではなし、政治家としての凄み(テレビなどでの強面のイメージ)を出している訳ではないが、自信に裏付けされた余裕がある。少しでも華があれば、希代の政治家になった可能性もあっただろう。

さて、肝心のインタビューの内容だが、モラルの問題は別として、田中角栄や金丸信の成り行きを一番近い所で見ていた小沢が、あんな事で検察にしっぽを見せる様な間抜けな政治家なら、とっくの昔に葬さられているだろう。この前半部分は全く興味なし。(小沢が悪だと騒ぐ人は、ただのお調子者だ。小沢はそんな甘ちゃんでは無い。)

個人的に、このインタビューの一番大事な所だと思うのは、岩上氏が、田中角栄絡みの話で日本の政権に対するアメリカ陰謀説を持ち出してきた質問に対し、小沢が一笑に付す件であろう。小沢一郎は、田中角栄が逮捕されていた時には既に国会議員であり、薄っぺらなアメリカ陰謀説など、可笑しくて聞いていられない感じが非常に良く出ている。バランスの取れた外交感覚も評価出来る。

まあ、最近の政局や司法の視点を取り入れて、過去を語っている傾向があるのは、ちょっと違和感があるが、基本線では間違っていない。

立花隆のファンである(あったと言うべきか?)ので、一時期、田中角栄や日本の右翼と政治家の関係について、彼の視点で結構熱心に追い掛けた事があったが、田中角栄が転んだのは金の話で、真しやかに信じられているアメリカの頭越しに中国との国交回復をやったからなんて事実は、あの立花隆をしても、結局出てこない。

最近、立花隆は文芸春秋などで、小沢一郎を見限った様な事を書いたり、喋ったりしているが、これは、彼の関心が政治、政局から無くなって、自分の癌への影響で、興味がそちら方面に行ったからだと思っている。(立花隆が胡散臭くなってきた事は、過去にちょっとだけだがこちらに書いている)

「小沢一郎=西郷隆盛」説に組するものでは無いが、権力の中で生き抜いてきた実力を過小評価するべきではないし、1969年から国会議員としていつも政治の中心で活躍(?)してきたのであるから、語り部としての存在価値も決して無視出来るものではない。いっその事引退して、好々爺として全部喋った方が、今の様な状態で政治家を続けるより歴史的な存在価値としては抜群に高いであろうに。

岩上安身、折角小沢一郎とこんなに仲が良いのだから、次回はもっと歴史的な所から始めて今の政局についてという展開のインタビューにすれば、もっともっと深く、面白くなる事、間違いない。

こんなにじっくり政治家の話を聞いたのは初めてかもしれない。騙されたと思って観てみては如何でしょう?面白いですよ。