金正恩は一体どのような謀をしようとしているのだろうか。今言えることはアメリカのトランプ大統領と会談することだろう。この会談が上手くいくことを考えているのかどうかである。要は一か八かの勝負に出ているかどうかである。予定されている会談は世界が注目しているものではあるが、北朝鮮は果たしてどこまで成功すると考えているのだろうか。一方、アメリカの
トランプ大統領は北朝鮮が核放棄を無条件に言わない限り即座に会談を中止するのではないだろうか。
アメリカはこれまで、北朝鮮の無条件の核放棄なのである。北朝鮮が考えている「段階的な放棄」ではない。そして、北朝鮮は核放棄をすることで見返りを求めてくるはずだ。この方式は嘗てクリントン元大統領が実施して北朝鮮に裏切られたことである。このことがアメリカにとってのトラウマになっている。従って、北朝鮮が考えている方式はアメリカは絶対に受け入れることはないだろう。となると、アメリカと北朝鮮の接点はなくなってしまう。
北朝鮮が他の方法を提案するかどうか、である。北朝鮮が条件を下げる、ということはあるだろうか。北朝鮮が言う段階的に核放棄をする、ということを、どのように変えるか。「段階的」の期間を短くする、ということくらいか。例えば3年以下で行うとか。段階的に行う裏付けとして、北朝鮮国内すべてを無条件に視察対象にする。問題は、視察対象から、金正恩が生活している敷地内は除く、という提案をするかどうか。
このような提案をしたとしても、金正恩が生活しているところは極めて広い場所であり、地下施設を含めると果たしてすべて査察できるかどうかである。核施設は隠そうと思えば幾らでもあるだろう。核を廃棄した後も査察を続けることが必要である。北朝鮮には秘密箇所が無数にあるといわれている。査察の対象になる場所は限られる。それをどのように査察するのか。北朝鮮が本当に核を放棄しようと思っているのか、極めて疑わしい。
金正恩の謀がアメリカにどれだけ認識できるか。小生は、トランプ大統領との会談は進まないうちに終わってしまいそうな気がする。若しも会談が行われても1回で打ち切りになるとみている。そもそも、無条件ということを北朝鮮が受け入れるわけがない、ということだ。アメリカが軍事行動に出た場合、中国の出方が問題になる。韓国がアメリカを裏切ることがあるのだろうか。