『自らルールをつくり始めた中国』と言う記事を見て、最近の中国の動きと重ねてみた。中国の台頭、と言う一つの言葉だけでは語れない時代になってきた。今や、中国を抜きに世界を動かすことが出来なくなったのだ。欧米がこれまで作り上げてきた社会秩序や決まり事などは、中国にとっては詰まらないことに見えてきたのだろう。西欧が決めた国際社会は中国にとっては何ら従う必要性が見出せなくなってきたのだ。
世界の海を西欧が決めた国際法に則り取り決めてきたことは、中国は面白くない。中国独自の法律を作ってしまおう、と言う考え方が中国に強く求められている。何故中国が法律を作ることがダメなのか、と言うのが中国の考え方である。今や、中国が自分たちで、自分たちの都合が良い法律を作ろう、と言う事になってきたのだ。共産党一党独裁国家が自国のルールを世界秩序として作り上げる、という事だ。
ものの考え方を反対側から見ると、中国は将にそのように物事を見ている。西欧が作り上げた法律は飽く迄も西欧社会の規律である。中国は中華社会が作り上げた法律を世界の基準に据え替えようと試みている。従って、西欧と考え方が異なるから、そこに衝突が起きてしまうのだ。問題はその先にある。西欧社会と異なるイスラム社会が存在する。イスラム社会とどのように整合性を取るのかである。
中華民族の人口は世界中を合わせても20億人くらいであろう。イスラム教社会の人口はこれを遥かに超える。そこで今まで西欧社会と衝突していたイスラム社会が中華社会に適合できるのだろうか。中国が世界に躍り出るのは難しい事ではない。しかし、今までと同じようにスムーズにすべてを自分たちの思うがままにできるとは考えられない。再び衝突が起きる可能性が高いのだ。中国が幾ら自分たちの都合が良い決まり事を作っても、それを全てが受け入れてくれるわけがないのだ。そこに驕りが生まれてくる。
中国は何処まで物事を考えているのだろうか。世界を自分たちの手中に収めることが出来ると思っているのだろうか。遂にナチス・習近平の化けの皮が剥がれてきた。