カクレマショウ

やっぴBLOG

小さいけど大きい地域づくり

2006-03-01 | └社会教育
雪の中、今日も聞き取り調査に出かけました。

30年前から地域づくりに取り組んでいるある山あいの団体。3つの集落合わせて人口約600人、戸数200戸余りの小さな地域です。最近では、子どもたちに夢を与えたいとの思いから始めた「熱気球」でちょっと知られています。2年前から会長を務める方にお話をうかがいました。

木訥とした語り口は決して「リーダー」っぽくないのですが、予めお知らせしていた質問項目にびっしり回答を書き込んでおいてくれているなど、本当に誠実そうな方でした。この人なら地域の方に信頼されているんだろうなという印象を受けました。

地域の小学校と一緒に取り組んでいる事業のこと(熱気球もそうです)、よさこいソーランで地域をあげて札幌に出かけていったこと、1年に1度の芸能発表会を皆さんがいかに楽しみにしているかということ、小学生が大人になってからもここに住みたいと言ってくれたこと…。この地域が好きでたまらないということがひしひしと伝わってきました。

もちろん、いいことばかりではなく、抱えている問題もたくさんあります。御多分に漏れず、高齢化が急速に進んでいることもそうですが、合併によって、ずいぶんいろんなことが変わったとおっしゃっていました。たとえば、合併前は、行政(村の教育委員会)ともうまく連携して事業ができていたのに、大きな市の一部になって、それができなくなってしまったこと。これに限らず、これまで普通にできていたことが、合併によってできなくなってしまったことが多いそうです。でも、逆にそのことで、今まで行政に「甘えて」きたことを反省し、自分たちでできることは自分たちでやっていこうという意識が芽生えてきたのだとか。

それこそが地域の「自治」につながるのだと思います。合併の弊害をも前向きにとらえていこうとする姿勢には、本当に感服します。そういうパワーが地域づくりを支えているのだなとつくづく思いました。

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