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やっぴBLOG

理想郷「タシロピア」を目指して

2006-03-03 | └社会教育
今日で聞き取りも最後です。県南にある「タシロピア」の試み。

田代地区は、人口二百数十人の小さな地区です。八戸市街までクルマで約30分の場所に位置し、少子高齢化が急速に進む典型的な過疎地域。この地区は、しかしここ数年で大きく変わろうとしています。

その立役者がDさん。バラ園を経営する傍ら、町会議員も務める方ですが、平成13(2002) 年、「田代地域振興計画」を作成しました。以来、計画にうたった事業を次々と展開しているという方式で地域づくりを進めています。

市町村単位のまちづくり計画とか地域づくり計画は多々あるものの、地域単位のそれはあまり聞いたことがありません。もちろん、地域づくりが活発な地域でも、年間の事業計画はありますが、数年先を見通した計画というのはほとんどないといっていいでしょう。しかし、市町村合併が進展する中で、今こそ地域ごとの計画が必要なのだと思います。

Dさんは、田代地区を「タシロピア」と名付け、豊かな自然をフルに活用した理想郷を作ろうとしています。せせらぎを堪能できる遊歩道の整備、古くからの登山道の改修、盆踊り大会の復活、里山の管理と保存など、行政の補助金を活用した様々な事業を展開しています。こうした取り組みを通して、少しずつではあるけれど、住民の意識も変わりつつあるとDさんはおっしゃいます。もちろんもともと住民同士のつながりは強い地区だったわけですが、こうした共同作業を通して、無駄な争いごとがなくなり、ますます強い連帯感で結びつくようになったということでしょうか。

現在、新しい計画を作成中とのことですが、今後は、冠婚葬祭の簡素化といった、より生活に密着した部分の課題を解決することで、より住みよい地域を目指そうとしています。

雪に覆われた静かな村「タシロピア」の試みは、住民の皆さんの間にしっかりと根付いているのだなと感じました。

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