カクレマショウ

やっぴBLOG

なにゆえに「めぞん一刻」のドラマ化?

2006-08-07 | ■テレビ/メディア
「めぞん一刻」が、来春、テレビ朝日系列でスペシャルドラマとして放映されるらしい。音無響子役には、伊東美咲が決定したとのことですが、五代役はこれからオーディションで決めるのだとか。

それにしても、今、なぜ「めぞん一刻」?

「めぞん一刻」とは、1980(昭和55)~87(昭和62)年まで「ビッグコミックスピリッツ」誌上に連載されていた高橋留美子の漫画です。ボロアパート「一刻館」に管理人としてやってきた未亡人、音無響子と、一刻館5号室に住む浪人生五代裕作を中心とするラブコメディ。テレビアニメも大ヒットしました。

私にとっても、当時住んでいたアパート清高荘が、風呂なしトイレ共同、個性豊かな住人とまさに一刻館そのものだったので、とても思い出深い作品です。管理人は音無響子みたいではもちろんありませんでしたが、1号室に住む一ノ瀬家がまさに清高荘の管理人一家と重なるところもびっくりでした。うちらのアパートを舞台にしたんじゃないの?と思ったほどでした。実際には、高円寺に住んでいた高橋留美子氏の向かいのアパートがモデルらしいのですが、当時は、そんなアパートがあちこちにあったのでしょう。

清高荘もそうですが、そんなアパートは90年代バブルの時代に次々と瀟洒なマンションに建て替えられ、隣に住む人の顔さえわからないようなただのハコモノと化してしまいました。大学生とか若い頃にこそ、一刻館や清高荘のような「ご近所づきあい」が必要なのに。同じ屋根の下に住んだり、同じ釜のメシ(古い言葉ですな!)を食ったりしなければわかり合えないこともたくさんありますよね。

懐古趣味だけで「めぞん一刻」を世に復活させようとするなら私は反対です。しかも、配役に大きく左右される「実写版」とくれば尚更です。かつて石原真理子と石黒賢によるとんでもない実写版の映画がありました。あの名作を、ここまで…というくらいとトンでもない映画でした(四谷役の伊武雅刀だけはハマリ役でしたけど)。テーマソングがギルバート・オサリバンの「アローン・アゲイン」だったのもちぐはぐな感じがしました。

やっぱりあのハチャメチャストーリーは、漫画やアニメの世界でこそだと思います。今回の実写版も、往年の一刻ファンには総スカンを食うんじゃないでしょうか…。なんで、今、「めぞん一刻」?という疑問はたぶんドラマを見ても消え去ることはないでしょう。

…見る前からこんなこと言ったら叱られるかもしれませんが、「めぞん一刻」をかけがえのない作品として大切にしている年代の人がいるということは忘れないでほしいと思います。

(強いて言えば、音無響子役は、私にとっては鈴木京香なんですケドね!)

 

最新の画像もっと見る

コメントを投稿