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カクレマショウ

やっぴBLOG

「M:I:3」と「スパイ大作戦」

2006-07-23 | ■映画
「ミッション・インポッシブル」(1996年)が公開された時、往年の「スパイ大作戦」(原題:"Mission Impossible"/ブライアン・デ・パルマ監督)ファンの多くは怒りに駆られたそうです。ラロ・シフリンの有名なテーマ曲や「IMF」という組織名、「消滅」する指令、など、各所に「スパイ大作戦」を彷彿とさせながら、ストーリー展開がまるでオリジナルを踏襲していない。私自身は「スパイ大作戦」をリアルタイムで見ていたわけでもないし、再放送ものを時折ながめていただけなので、オリジナルにはそれほど思い入れはないのですが、それでも、「ミッション・インポッシブル」を見た時は、全然チガウやん、と思ったものでした。

仲間が助け合いながら与えられたミッションを遂行し、悪をやっつけていくという、オーソドックスでワンパターンな「スパイ大作戦」とはまるで違っていました。裏切り、裏切り、また裏切り。思いもよらない登場人物が次々に死んでいく。ま、映画的には、「どんでん返しに次ぐどんでん返し」と言えましょうか。「スパイ大作戦」はシリーズのテレビドラマですから、まともに比較するのがそもそも間違っているのかもしれませんけど。

結局、このシリーズは最初から「トム・クルーズもの」なのですね。トム・クルーズがまさにからだを張って作っている映画です。毎回、驚かせてくれますよ、トム。今回は上海の高層ビルや長い橋の上を舞台にものすごいアクションを見せてくれます。「ヴァチカンへの侵入」が出てきたのも「天使と悪魔」を読んだばっかりだったので、興味深いものがありました。20mの塀も、あんなふうに塀を垂直に登ればいいんだ! 簡単だ。それから、「2」であまりにも都合良く出てくる「変装マスク」の製作過程を紹介してくれてたのはうれしい。あんなふうにデジタル写真からパソコンでデータを取り込んで、自動マスク製作機に送ってやるだけであっという間にできちゃうんだ! 簡単だ。

映画的な迫力としては、今回の「3」が一番優れているのかもしれませんが、いかんせん、ストーリーの重要な背景でなるテロ組織や国際的な闇のルートの説明が不足しているため、深みがない。そもそも「ラピッドフット」って一体何だったの?という疑問は最後まで解決しません。私の読み解き方が浅いだけなのかもしれませんが。

それにしても、ラスト近く、イーサン・ハントが必死でディヴィアンと戦っているさなかに一瞬見せたジュリアの微笑みが気になってしかたない。究極の「裏切り」か!と思ってしまいましたもん。あれは、イーサンの反撃を期待しての笑みだったのでしょうか?

考えてみれば、スパイの世界は要するに裏切りとかだまし、ひっかけの世界なわけですから、「スパイ大作戦」の方が、言ってみれば子どもだましだったのかもしれません。


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1 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (ぶろぐひろば)
2006-07-25 21:29:02
突然申し訳ありません。

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