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カクレマショウ

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まずはキャリア教育の情報交流から。

2007-11-29 | └キャリア教育
(社)青森県経営者協会が主催する「平成19年度インターンシップ事後報告会」というのに出席してきました。

同協会は、厚生労働省の委託を受け、数年前から大学生のインターンシップの推進とコーディネートに取り組んでいます。今年度は、県内94社の協力を得て、計284名の学生がインターンシップを体験したのだそうです。今回の報告会は、受入企業2社と参加した学生3名、それから、学生に4週間のインターンシップを義務づけている八戸工業大学感性デザイン学部の学部長からそれぞれ報告がありました。

大学生のインターンシップというと、就職に直結しているものとばかり思っていましたが、今回ののお話を伺うと、必ずしもそうでもないようでした。企業側も、特に採用を意識して受け入れているわけではないし、学生の方でも、希望する職種とは違うが、自分自身の視野を広げるために実習先を選んだ、ということを言っていました。

経営者協会から提示されたアンケート調査によれば、最近は、企業側の意識も変わってきているという。たとえば、インターンシップの学生に求めることとして、「学びたいこと、向上させたいことについて考え、「目的意識」を高めること」というのが最も多いのだとか。ただ、そのあたりは学生側の意識としてはそれほど高くないので、まだ両者間にギャップもありそうです。学生は、就職を控えて、とりあえず実際の「職場」がどんなところか知っておきたい、という程度の意識でしかなく、それぞれに目的意識を高めてインターンシップに臨んだという学生は4割以下というのが実態のようです。

しかし、報告してくれた3人の学生は、こわいほどしっかりしていました。なかには、一人で3社でインターンシップを体験したという学生もいました。自分の学生の頃に比べれば、職業に対する意識は格段の違いであることよとつくづく思いました。

一方、企業の方も、学生を受け入れる態勢、環境が着々と整っていることに感心しました。ある会計事務所は、5日間の実習の中で、会社ゲーム(経営者模擬体験)や創業プランの作成、発表といった独自のプログラムを用意して取り組んでいます。インターンシップや職場体験活動といえば、「下働き」的な業務に終始してしまうところもあるようですが、この会社は、会計事務所という会社の特性もあるのでしょうが、経営者模擬体験に社員も一緒に参加したり、学生が作成した創業プランのプレゼンを聞いてコメントしたりと、単なる「受け入れ」というより、会社自身も前向きにそのメリットを享受しようという姿勢がうかがわれます。実際、インターンシップの受け入れを通じて自分たちの業務が効率的であるかどうかを考えるようになったなど、社員が学生に「教える」ことによって見えてくるものは多いとおっしゃっていました。

ところで、この経営者模擬体験プログラム、学校でも使えるのではないかと思い、報告会のあと、発表者の方にご挨拶させていただいたところ、来週、改めて詳しくお話をうかがえることになりました。キャリア教育に関しては、学校や企業、団体が求めているもの、持っているもの、できることなど、お互いに「知らないでいる」ことがあまりにも多い。本当に必要な人のところに必要な情報が届くような仕組みを作ることが必要です。そのためにも、小さなところから、少しずつマッチングを心がけていけたらと思っています。


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