日経新聞の10月の「私の履歴書」は西川きよしさんだった。
いやぁ〜面白かった。生活の苦しかった子供時代に、何をして生活の足しにしていたかという話は、何度聞いても勉強になるものだが、お父さんの製材所がうまくいかなくなり、会社をたたんで高知から大阪に引っ越し、きよしさんは自動車整備工として働いたという。だがそこで事故に遭い、首から上を大火傷して長期入院。一瞬でも目を閉じるのが遅れたら、失明していただろうと。漫才できよしさんは自分の目が出ていることをネタにしていたが、それは一瞬の判断で守れた目だったということだね。
やはり横山やすしさんとの出会いや活動、やすしさんの不祥事もありながら、不祥事を逆にネタにすることで乗り越えていくところが面白かった。私は子供だったので、やすきよの漫才は正直ちょっと難しかった。でもやすしさんが天才的に面白い人だというのは子供ながらに肌で感じていた。逆にきよしさんは後に政治家になるくらいだから堅物な印象があった。
だがきよしさんとコンビを組みたいと誘ってきたのは、やすしさんの方なのだ。やすしさんはすでに天才的に才能を開花させていたが相方に恵まれず、4組コンビを立ち上げては解散していたのだという。きよしさんとコンビを組めてブレイクし、長続きしたのだから、きよしさんだったからやすしさんも上手くやれたのだろう。
またやすしさんとコンビを組む前にヘレンさんと結婚しているが、家は大所帯となり、介護で苦労したことが、後に西川さんが政治の舞台に出た時に取り組んだテーマの一つになったのだという。
ということで、表では人を笑わす職業ではあるが、裏では大変な苦労人だったということだ。
改めて、やすきよの漫才をYouTubeで見てみると、面白いねぇ。テンポ感も良いし、ボケとツッコミを時々入れ替えるところも面白い。