中国政府はこれまで、新型コロナの死者数を1日一人とかと発表してきた。しかし、この数字はおかしいとの内外の批判に、国家衛生健康委員会は14日、去年12月8日から今月12日までに、新型コロナ感染後に呼吸器不全で5503人、基礎疾患との合併症で5万4435人、合わせて5万9938人が死亡したと発表した。ただ、報道では新型コロナでの死亡と届けると焼却場での処理ができないなど、新型コロナでの死亡を隠ぺいする動きがある中での数字なので、信用できるものでは無い。しかし、さすがに1日一人では、共産党の報道を信じる中国人でも、これはおかしいと思うわけで、そのような人たちが信じる水準で、且つ、中国政府のメンツがつぶれない数字を出してきたと思われる。ただ、12日の時点で、入院中の重症者は10万5000人、重症病床の使用率は75.3％と言う発表もあった。日本でも、重症病床の使用率が70%を超えると実質的に、満床状態と同じになる。中国上海の病院などでは患者が病院の廊下にまであふれている映像が出ていることを見ると、この数字はあくまでも平均で、現在流行している都市部では満床状態にあることは間違いないだろう。ただ、怖いのはこのような状態でも、中国政府は平気だということだ。致死率が1%
だとすれば、残りの99%は大丈夫ではないかと考えるようだ。そこが我々が1%の死に苦悩するところと大きな違いである。（くちなし亭、2023.01.15）
Y-FP Office Japan(http://www.y-fp-office-japan.jp)
