気象庁は16日、近畿と東海が梅雨入りしたとみられると発表した。今年は偏西風が通常よりも北に蛇行し、太平洋上の高気圧が北に張り出している。そのため、南から湿った空気が流れ込みやすく、各地で梅雨入りが早まる見通しだという。さて、昨年の7月、球磨川が氾濫した。梅雨前線が長く停滞したためである。中国の長江も同じように梅雨前線が停滞し、沿岸の広い範囲で洪水を起こした。そのために、三峡ダムの崩壊も危険視されたのである。洪水などの自然災害は人々の暮らしに悪影響を与えるだけでない。人々の心も不安化させる。今の習近平政権が国家の統制を強め、対外的に強硬姿勢に転じてきた背景には、コロナとこの大災害もあったことは確実である。そして、今年も梅雨の季節が例年より早くやってきた。情報によれば、重慶地帯では再び洪水が起こっているという。昨年は梅雨前線の停滞が長引き、それが大洪水をもたらしたのだが、今年の前線の動きはどうだろうか。気象異変が世界の平和も脅かすのである。(くちなし亭、2021.05.17)
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