日本で、爆発的に登場してきた１０代のアスリートたち。特に、女性のアスリート達の活躍は目を見張るものがあった。だが、ここにきて、彼女たちは少し、停滞している。卓球の平野美宇、伊藤美誠、早田ひな、水泳の池江池江璃花子や今井月などの有望選手である。女子バレーボールの古賀紗理奈もリオオリンピックを前に、不振が続いた。勝てるものも勝てなくなり、決まるものが決まらくなった。この疑問に、かつて、日本の競泳陣を引っ張った伊藤華英が語る。それは思春期の女性ならではの体の変化による苦しみなのだそうだ。１０代も後半ともなれば、女性ホルモンの分泌が活性化し、体が生物学的に変化していく。だから、今まで出来ていたことが出来なくなったり、今までと同じ量を食べても急に太ったりと、体重のコントロールも難しくなる。運動量の増加で、人によっては「月経困難症」や「運動性無月経」などと呼ばれる症状が起こる。だが、これは誰にも言えない。多くは本人だけが悩みを抱える。当然、イライラし、練習にも身が入らない。成績も上がらない。これはどんなに優れた選手でも、その症状に軽重はあれど、必ず通らなければならない道なのである。だから、多少、成績に落ち込みがあろうが、そのような時期なのだと温かく見守ってやるべきであり、それが彼女たちの才能を開花させることになるのである。(2017.07.26)
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