ドッグイヤーという言葉がある。人間の7年が犬の1年に相当することから、太く短く、人生を生きるという意味でつかわれる。例えば、ドッグイヤー退職というのは30代から遅くても50代前半までに退職し、会社に縛られない趣味や旅行など、自分のテンポで、人生を楽しむという人たちの生き方を指す。多くの方は、もちろん、それまでに貯めた資金をもとに、自分のスキルを高めて、自分のやりがいのある職種を目指すのであるが、仕事の一区切りが、60歳や65歳の定年時ではない時代に、入ろうとしているように思えるのである。ある人が、40歳定年制を唱えている。これを聞いたときには、突拍子もない考えだと思ったのだが、最近はそうでもないと思うようになった。昔、IBMという会社で、有能な働き手は30代の人たちで、40代に入ると、それまでの優秀な人たちも、のんびりと社内で過ごすようになると聞いた。名称は管理職などとなるのだが、この分野では若い人の頭脳に太刀打ちできなくなるのである。逆に、若い人がどうしても、熟練した人たちに太刀打ちできない分野も多い。経験が大きくものをいう分野も多いのだ。アルジェリアで働いていた日揮の社員も、高齢の方のほうが多かった。人生が細分化される時代に入ろうとしているのかもしれない。
Y-FP Office Japan
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