風塵社的業務日誌

日本で下から258番目に大きな出版社の日常業務案内(風塵社非公認ブログ)

索引でムカつく

2008年05月12日 | 出版
昨日20:00、ようやくAの上巻の事項索引の拾いあげが終わる。索引をデータ出力してみたら、なんと1030個も拾いあげていた。単純にこの4倍(上下巻で人名と事項索引)の量になるとすると、約4000個語句を拾いあげなければならない。しかし、4000語も索引に必要なのだろうか。1Pに40個並べるとしても、索引だけで100Pにのぼる。こうなると、どんなバカげた本になるのか見てみたくなる。
こういうふざけた作業をしていると、ヘンな疲れだけが残る。肩こりと右手首のしびれが取れない。クールダウンするため、「王様の涙」を買って帰宅。赤が440円に値上がりしていた。22:00には就寝。ところが3:00には目が覚めてしまう。本を読もうかと思ったけど寒い。布団にもぐりこむがまんじりともせず資金繰りを考えるのみ。5:00前に再び動き出し、朝食をとってからようやく眠る。9:00過ぎまで寝て出社。10:00、会社着。

とりあえずはM印刷Sさんに電話。土日の進捗状況をお伝えすると、Sさんも笑い出す。
 「いやあ、そうですか。大変でしたねえ。とりあえず先方にどうするか確認してみますよ」
そこで出荷作業をしていると、Sさんから折り返し電話が入る。
 「それがですねえ、100Pの索引でもかまわないって言っているんですよ。しかも、索引を作るのはあとでいいから、索引の語句だけでも拾ってもらえないかって言うんですが」と、暗い声。
 「結局、同じ作業を二回やることになりますよ」
 「それはボクもわかっていてお伝えしたんですが、さっぱり言うことを聞いてくれないんですよ。まいっちゃったなー」
ひょっとして、Sさんが何も知らない新米と話しているのかなと気にかかり、たずねてみると、
 「対応しているのは向こうの編集部長なんですよ。そのうえに社長と統括している人がいて、二人から、厄介な人だけどうまく付き合ってねって言われている人で…。とにかく、もう一度先方に連絡してみます」
Sさんも厄介な我がままオバサン(その人がオバサンであることは小生も知っている)につかまってしまい、お気の毒である。

昼食後、13:30にSさんご来社。再度、無駄な作業をしたくない旨を伝えたらしいが、先方は4人がかりで取り組んでいるので、どうしても索引に入れる予定の語句を拾ってもらわないと4人の作業が進まないらしいと、これまた暗い表情で説明される。そいつらがゲラを見ながら入力すればいいじゃないかと思うが、こちらは孫請けなのでいたしかたがない。無駄を承知で拾い出しはするけれど、それには時間がかかることをSさんに理解していただく。そこでSさんは、こちらの拾い出し作業用に再校ゲラをコピーしてくると持ち帰られた。ゲラが600枚超なので、コピーするのも一苦労である。
先方の意向としては、大学の副教材として刊行するので、来月中旬には本にしたいようだ。しかし、三校を終えるのだけでも一苦労だろうし、それを直すのも一苦労だし、索引を作るのも一苦労で、それから印刷・製本という流れになるわけだから、6月中は無理だろう。
小生は意地が悪いので、そこで考える。どうせ紐つきで助成金みたいなものが下りる本だろうし、この本を買わされる学生はかわいそうである。それならば、こちらが牛歩戦術に出て7月末に刊行されるようにすれば、少なくとも学生の被害は食い止められるかな。

それはともかく、こうなると作業意欲は一気に低下する。埋めるために穴を掘るような作業に根を詰めていたら、さすがに小生もまいってしまう。しかもその間、刻々と資金状況は悪くなっているわけであり、緩慢な自殺をしているようなものだ。
まずはJ社Tさんに電話。TさんがInDesignでどうやって索引を作っているのか聞きながら、こちらはひたすら愚痴る。ちなみにTさんの索引の作り方は、検索をかけて文字を拾いながら、その文字とノンブルとをEXCELに一度落とすそうだ。そこで読みを入れてアイウエオ順に入れ替えてから、再びInDesignに流し込むというやり方らしい。ついでに、タブ機能を使うときは、面倒そうな場合は表化してしまい、罫を0ミリにしてしまえば、タブを使うよりもきれいで早いとのこと。なるほど、いろいろと考えてInDesignを使いこなしている。本郷村でAdobeの勉強会でもやりたくなってくる。
しかしこちらは、すっかりやる気をなくす。小生がお金持ちならば、酒と女でうさを晴らすところであるが、そんな余裕もあるわけがない。
この仕事はしばらく放置して、明日から営業にでもいこうかと思わなくもない。

お隣では、P舎が『満月村』(仮題)の制作に大わらわである。

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次のご案内のメールが来たので、転載します。
小生は上記のような状態なので、参加できないのが残念です。
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日本の司法を糾す国会請願デモ

 我が国の司法の現状に疑問を抱く私達は、下記の要領で国会請願デモを行うことに致しました。是非ともご参加下さい。「日本の司法を糾す会」
 日時 平成20年5月14日(水)午後2時30分 集合
 場所 星陵会館ホール(千代田区永田町2-16-2 TXL03-3581-5650)
 *星陵会館に集合後、午後2時45分から国会請願デモを行います。

 請願の趣旨
 最近、検察や警察による捜査・取り調べの不当性に強い抗議と憤りの声が挙げています。特に「国策捜査」のターゲットとされた人々の多くは、「はじめにストーリーありきの捜査によって事実を捩じ曲げられ、デタラメな調書をつくられている」と、必死の訴えをするようになっています。
 現下日本の刑事司法システムでは、裁判も検察の主張を追認することがほとんどであり、公訴権を独占する検察が起訴に踏み切った場合の有罪率は最終的に99・9%を超えるという異常な事態に陥っております。
 来年には裁判員制度がスタートしますが、対象となる事件はごく一部に過ぎず、改善の見通しは全く暗い、といわざるを得ません。
 また、取り調べで容疑事実を否認する限りは保釈も認めないという「人質司法」等、日本の刑事司法における問題点は山積しております。
 こうした現状を改善するためには、警察と検察、検察と裁判の健全な緊張関係の再構築や「調書主義」「人質司法」の弊害見直し等、日本の刑事司法システム全体の抜本的な立て直しが急務です。
 こうした現状を改善するため、上記のような国会請願デモを行うことにしました。是非とも皆様のご参加をお願い致したいと存じます。 以上

 「日本の司法を糾す会」 連絡先 03-5211-0096 FAX03-5211-0097


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