風塵社的業務日誌

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渋谷へ

2013年08月06日 | 出版
この4月に体育系大学に入学して上京してきた姪っ子から、先日、ひょっこり電話があった。「それじゃあ、君は君の道を歩みなさい。おじさんには二度と電話するんじゃないよ」と、優しく諭して電話を切ろうかと考えたが、そんなことをした日には彼女のお母さんの大憤激を招くに決まっている。
しょうがない。とりあえずは、メシでも食いに行くかとなる。そこで休みを聞くと、夏休みに入っているので不定期なんだけれど、一応月曜が休みだと言う。なんやそりゃ。土日も学校に行きよるんか。いまどき、すごい世界があったものだ。
「日曜の夜は空いとるんか」と聞けば、18:00まで練習げな。
「それじゃあ、19:00に渋谷のハチ公のところでいいか。どうせいっぱい人がいるから、ハチ公のしっぽでも掴んでいろよ」と指示しておく。ついでに、「ところで、おまえはどうせ食べるんだろ。質より量で充分だよな」と聞いたら、笑いながら、うん、ということだ。
しかし、便りのないのはよい便りという理論からすると、突然、電話があったのは何かあったのかなと思わなくもない。少し心配になってお母さんに電話してみる。
「長女から突然電話があったけど、何かあったの?」
「ないない。なんもないよ。忙しくて全然おじさんに電話できなかったから、やっと電話しただけじゃないの?」
「フーン。ところで、あの子は何か苦手な食べ物とかありますか?」
「ないない。なんでも食べるよ」
「フーン、おじさんの履きふるした靴下でも食べるの?」
「なに言ってるの。そんなの食べるわけないじゃない」
「ところで、二番目の子はいるの?」
「うん、いるよ。代わろうか」
「ちょっと代わって」
ということで、二番目の娘が出てくる。
「お前なあ、今、お母さんに聞いたけれど、高校生にもなって、まだおじさんと一緒にお風呂に入りたいの?」
「死ね!変態!」ガシャ。
ということで、某日日曜日、妻と一緒に渋谷に出かけ、無事に姪っ子と合流。どうせ、うまんごたる食うやろと中華に連れていくことにした。すると、寮の点呼があるので、21:00までにはもどらないといけなくて、それには20:15の電車で帰らないと間に合わない、と。
なになに?点呼?久しぶりに聞く言葉だ。軍隊みたいな学校だなあと思わなくもないが、それは彼女の望んだ環境なのであるから、おじさんが文句を言っても始まらない。そのうえ、おじさんとしては彼女が怒られるように仕向けるわけにもいかない。
じゃあ、さっさと食べてさっさと帰ろうかということになる。そのうえ、ビールくらい飲むんかと聞いたら、まだ未成年だし、お酒はだめだよということだ。小生が学生の頃とはえらく違う世界があったものだ。
まあ、時代もちがうし、地域もちがうから同一に論じられるものではないだろうけれど、小生が大学に入学した頃なんてのは、新歓コンパで酒を拒否することなんて許されるような雰囲気ではなかった。だいたい、我々の場合、高校生が居酒屋で酔っ払っているなんて当たり前の時代だった。
その後、新入大学生が急性アル中で死ぬことが問題となり、いまどきイッキなんて強制するバカは撲滅させられたことだろう。しかし、未成年であることが理由となり酒を飲まない時代になったとは、少し大袈裟だけど隔世の感はするなあ。
それはいいとして、どんな生活なんだと聞いてみたら、朝の6:30には朝練があり、1年生はその準備で5:30には行ってないといけない。昼は授業で、もちろん、その後は午後練だということだ。なんやそりゃ。そんなにめちゃくちゃ練習ばっかりしていたら、自分の時間なんて持てそうにもないし、男どころじゃないなあと慨嘆せざるをえない。
でも、この前ね、授業で相撲をやって、ものすごく面白かったよ。へー。まわしを回して、本格的に相撲をするわけ。ふーん、そりゃ、おじさんも一緒に相撲取りたかったなあ。ばか、するわけないじゃん。ところで、おまえはアメリカ生まれだろ。二十歳になったら、日本かアメリカか国籍選べるぞ。そりゃ、日本だよ。
反日分子の非国民を自認するおじさんを前につまんねー返事だなあ。といって、米帝が好きなわけでは決してない。
なんか、すっげえ悪いことしてだな、それで稼いだ金だけおじさんに預けて、おまえはアメリカに逃げていってもいいんだぞ。そんなことするわけないじゃん。
健全な親に育てられたせいか、おじさんのささやきにはなかなかのってくれない。こうして、ガガッと晩飯を食べて、そそくさと別れることになった。ゆっくりご飯を食べていないので、なんとなく小腹が空いてくる。妻も同じ気分のようだ。
結局、帰りがけに家の近くの定食屋にまた入り直すことになってしまい、ようやく満腹となり帰宅することになった。おかげで、翌朝、目が覚めたら腹がもたれてしょうがなかった。一応お母さんに電話しておくと、喜んでいる。気がかりなのだろう。

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