風塵社的業務日誌

日本で下から258番目に大きな出版社の日常業務案内(風塵社非公認ブログ)

眠る先人 訪ねびと増加中

2009年05月14日 | 出版
昨夜も東京ディストリビューション・オブ・コンテンツセミナー(TDCS)のために秋葉原まで。本日は、「実写・ドキュメンタリーラインプロデュース論」ということで、バイオタイドで実際にプロデューサーを務めていらっしゃる太田裕輝さんのお話。
太田さんは、一見恐そうでとっつきの悪そうなオッサンにしか見えないが、いざ話し始めると、穏和で親しみやすい印象を受ける不思議な雰囲気の持ち主である。今回も、業界の裏側を実例にとった面白い話なのであったが、具体的な内容は例によって秘密。先先日の豊さんのお話では「仁義」がテーマであったが、今回は「人力(じんりょく)」がテーマであったとだけ書いておこう。
セミナーに興味・関心のある方は、上記、「東京ディストリビューション・オブ・コンテンツ セミナー」までお問い合わせください。
映画業界の人と酒を飲むと、不思議に感じることがあった。出版業とちがって、彼らの動かしているお金は莫大である。ところが居酒屋とかで酒を飲むと、その飲み方がなんともお金に細かい。酒は瓶かボトルで頼んで、それをお湯割りかロックでみんなでガバガバ飲む。そこに、一人だけ生ビールなんて勝手に頼んだら、怒られてしまう。動かしているお金とそうした飲み方の違いに少しショックを受けたことが以前にあった。つまり、ビールを頼んで怒られてしまったということ。その理由が太田さんの話を聞いてよくわかった。要するに、収入とか動かしているお金とかではなく、彼らにはそういう精神が沁みわたっているのだ。

本日は7:00前に起床。弁当を詰めようかと思ったら、余分なご飯がジャーに残っていない。弁当を作るのをあきらめ、8:00過ぎには家を出、9:15出社。ネットをチェックすると、日経MJに『著名人のお墓を歩く』とあきやまみみこさんの写真が記事掲載されたようだ。詳細はこちら

実は、その記事を書かれたN記者とカメラマンのYさんとあきやまさんの4人で、5/6(なんかの日)に谷中霊園を回ったのであった。記事にするまでオープンにするのは待っててねとN記者に言われていたので、これまで公表を差し控えていた。ところが、その日はあいにくの雨で、参拝客・観光客の姿もちらほらとしかなく、取材には不向きだなあと内心思わざるを得ない状況。それもこれも、みみこ先生の日ごろの行いの悪さの賜物である。みみこのバカ、バカっ!
しかし、そこは記者魂。最初に案内した霊園管理事務所の前で、霊園マップを持った親子連れをN記者はいち早く見つけ、「日経の記者なんですが」と近づいていき面白い話を早速メモる。さらに、管理事務所のかたからは「墓マイラー」という言葉をゲットし、「これで、もう見出しも決まりましたよ」とうれしそうに語っていた。
まだ記事を見ていないので詳細を知らないのであるが、記事中にあきやまさんが本を持って話している写真が掲載されていると思う。あきやまさんがぬれないよう、そのカットに入らない脇で傘を持っているのが、小生の当日の唯一の役目であった。ところが、撮影も終わり、全員で日暮里駅に引き揚げると雨が小降りになってくる。人生とは、おうおうにして、そういうものなのだ。
その雨降りの中、徳川慶喜のお墓の前だけは、途絶えることがなく見学者が来ていた。慶喜、人気だなあと感心するとともに、ほかにも面白いお墓があるんだけどと、霊園ガイドをしてやりたくなった。大隈重信の暗殺に失敗した来島恒喜なんか、いいぞー。題辞は玄洋社の頭山満だ(そういえば、TDCSのKさんの同級生に来島恒喜の子孫がいたそうだ。これにはびっくり)。『少年ジャンプ』に連載された「るろうに剣心」で有名になった、大久保利通の暗殺者のお墓も並んでいるし(ちなみに、小生、十数年は『ジャンプ』を手にしたことがない)、これもいいぞー。これは同志が一列にこじんまりと並んでいて、なんとも風情がある。加波山事件で処刑された人たちのお墓もよかった。

さてさて、現実にもどって仕事をしないといけない。まずは、今日こそは社内奥深くにたまってきた返品の山を、倉庫会社に運び出さないとしょうがない。ということで、エッチラオッチラ会社の軒先に返品をうず高く積んでいく。その後、出荷作業をしていると、E堂製本N氏がその荷物を引き取りに来る。バンに運び込んで、やれやれ一仕事終わり。時間も11:30だ。肉体労働をしていると、時間の経つのが早い。
そこで、そのあとの仕事の段取りを考えつつ、ウツラウツラ。まだ昼飯も食べていないのに、忘我の境地に遊ぶことにする。ようやく目が覚めてから、近くのそば屋まで昼飯を食べに出かける。
もどってからM印刷さんのお仕事。締め切りが本日なのであったが、とてもじゃないが終わらない。これは3校目の直しをして、索引を拾ってくれということであるが、それほど束のある本(ページ数の少ない本)ではないのと、珍しく、丁寧に編集されたデータなので、索引拾いもそれほど大変ではない。
途中、マタンゴから「写真のみみこさんはとってもキュートでしたし、書籍のほうもしっかりと写っていて、いい記事でした」と、日経MJの感想がメールされてきたんだけれど、こっちは、まだ見ていないんだよね。
17:00、とにもかくにも索引の拾い出しは終了。あとは、そのデータを加工して、DTPソフトに流し込んでいくだけである。
本日は、用事があるので、TDCSセミナーには参加できない。ちょっと残念。
著名人のお墓を歩く―谷中、染井、雑司ヶ谷編
あきやま みみこ
風塵社

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