風塵社的業務日誌

日本で下から258番目に大きな出版社の日常業務案内(風塵社非公認ブログ)

ラップホワイト

2009年07月22日 | 出版
昨夜は涼しくて過ごしやすかった。久しぶりに早く帰宅し、とりあえずは夕飯。腹が脹れると眠くなる。というわけで、しばし寝ることにする。23:00過ぎにようやく起き出し、某機密文書を読み始める。ところがこれには、logだとか加速度だとか、小生の嫌いな物理の数式が随所にあり、とてもじゃないが理解に疲れてしまう。
しかし、ガキのころからこの辺の数式に悩んだものであるが、10の3乗が1000になるのはわかるし、その3を1000の対数と呼ぶところまではいくら小生でも理解できる。ところがそれが、2とか3のような可愛い数ではなく、1.5とか0.5なんてことになると、一気にイメージが湧かない。その具体感がないところで、グラフ化された抽象的な一般論が始まると、さらに訳が分からなくなっていく。だいたい、2の1.5乗ってどういう計算をしろっていうねん。こういう世界が分かる人は、よっぽど頭がいいのか、ネジが2、3本はずれているかのどちらかだろう。
ついでに、三角関数というのもガキのころ頭を悩ませた。サイン、コサイン、タンジェントという単語だけは、いまだにトラウマと化して覚えているが、そのサインが何を意味しているのかがさっぱりわからなかった。しかも、かなり頭を悩ませた割には、その後の実生活で一度も使ったことがない!なんのために、あんな訳のわからんものを覚えさせたのだろうか。
以前、なにかの本を読んでいたら、大艦巨砲主義の時代では大砲の弾を敵船に当てるため、ひたすら三角関数を駆使して大砲の角度を調整し、命中精度を上げたそうだ。もちろんコンピュータなどない時代なので、現場で着弾箇所を双眼鏡で確認しながら、1分1秒を争う手動計算である。それはそれで大変だなあとは思ったものであるが、しかし、小生が戦艦大和の乗務員になることは多分ないだろう。ということは、三角関数をまったく理解していなくても、この先も何も困らないということになってしまう。対数とは思いもかけず向き合う機会があったが、三角関数は何のために悩んだのだろうか。
とりあえずはその機密文書を読み終え、次いで、会社から持ち帰ったゲラを読み始める。ところが1/4ほどを読んだところで体力が尽きて就寝。せっかくの涼しい夜なので、こういうときにしっかり寝ておくべきなのだろう。

おかげで今朝は熟睡できて起き上がる。朝飯を食べ弁当を作りコーヒーをポットに詰めて、さあ会社に行くぞと外を見れば、ザーザー降りの雨である。萎えてしまい再び就寝。雨が小降りとなってきたところで家を出ることにする。結局、10:00出社。本日は46年ぶりの日蝕ということであるが、この曇り空ではどうしようもないだろう。
会社に着いてみると、某所から某ファクスが届いている。これがこのままうまくいけばいいなあという、とてもありがたいお話である。Uさんには、いまのうちから感謝しておこう。そういえば、『うたうぬりえ帖』(上中下)のカバーを刷り増ししないといけない。ところが、これまで使っていたクラフトペーパーデュプレという用紙の、必要な斤量(用紙の重さ)のものが生産中止となってしまい、入手できなくなってしまった。
そのため用紙そのものを変えることにし、似たような風合いの包装用紙であるラップホワイト(日本大昭和板紙株式会社)に先日決めたのであった。S紙業H氏が、「この用紙なら生産中止になることはないですよ」と太鼓判を押すのでそうなったわけであるが、本当に大丈夫かな。
それはともかく、用紙の色がちがうので、それに合わせて印刷データも若干修正しないといけない。そこであきやまさんに電話を入れ、「もうデータをY印刷に送ってもらいました?」「アッ、ごめんなさい。今日の午後には送ります」「フーン」「ところで、こっちは日蝕が見えますよ」と話を変えられてあわてて外に見にいくが、本郷の空は曇っていて太陽がどこにあるのかもわからない。さすがは太陽のない街である。しかしその後、11:30過ぎにもう一度空を仰いでみると、雲の谷間に少しだけ太陽が顔を出していて、日蝕の姿を拝むことができた。
昼飯を食べてから、書店さんを回ることにする。といって、どこへ行くという当てもないので、本日は吉祥寺まで。たいした売上にならず、既刊本の販売をどうするか作戦を立てないとしょうがないなあと思いつつ帰りの電車に乗っていると、隣りに座ったネーちゃんは紙袋からラップトップのパソコンを取り出して、チャカチャカいじっている。何をしているのだろうとついついのぞきこむと、メールを打っているようだ。そんなに頻繁にメールを打たないといけないとは、大変だなあと思う。小生は、マウスでないとカーソルの移動が苦手なので、ラップトップでパソコンを扱っている人には敬意を感じてしまう。
向かいのニーちゃんは、iPodだと思うが、指先でササー、ササーとスクロールしながら、何かを調べているようだ。モバイル機器をいじってないで本でも読めよと、版元としては言いたいところであるが、しかし時代が逆行するわけではないので、販売戦略が難しいところだ。

うたうぬりえ帖〈下〉―高齢者のレクリエーションブック
あきやま みみこ
風塵社

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2 コメント

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Unknown (話題のニート)
2009-07-23 16:54:59
北尾トロさんの本を読んできました。
私もパソコンの扱いが苦手なのでお気持察します。
ところで、風塵社さんのHPはないのですか?
他にどういう本が出ているのだろう?と気になっています。
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コメントありがとうございます (腹巻オヤジ)
2009-07-23 19:27:09
HPは作ってもお金にならないし、面倒なので、いまだに立ち上げる意欲がわきません。弊社刊行物は、amazonやbk1などのネット書店で、「風塵社」で検索すれば一発で出てきます。
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