エンジンは engine ではなく 猿人 もしくは 厭人。
ミライと言う娘の 生まれる前に消息を絶った父親探しの話です。
公害を摘発する 1970年代の画期的なTV番組『スペクトルマン』
の悪役 異星人 ゴリ を巡って 話は展開されます。
ミライの父親は ゴリ と呼ばれていたらしい。
学生活動家で 爆弾作りの天才、 が 浅間山荘事件の前に
すべてを捨てて 山中に一人で住んでいた 厭人。
風貌が 猿人。 指名手配されていた。
逃亡の初期に 母親と再会し匿われ ミライが生まれた。
当時 ミライの母親は 新しい女性像を求めて模索していた。
戦後日本の折り返し点と云われる70年代が描かれます。
『スペクトルマン』 は 『巨人の星』 の 裏番組だった。
始めは 『宇宙猿人ゴリ』 のタイトルで 悪役が主人公だった。
中島京子さんの小説には いつも小さく意表をつかれます。
久々に 面白い本を読んだと思いますが、 今の男女は
あんなに簡単に深い仲になるんだろうか。
スペクトルマン を 知らなかった
風呼 でした