何故か目に浮かぶ 幼い日のこと。
記憶の彼方
一枚の写真がある
「ついてきちゃ駄目よ」
母と姉二人と
お手伝いさんたち
家中の女衆が
写真館へ向かう
追い払われても
追い払われても
後を追う私
よだれ掛けを取っただけ
ひとりだけ普段着姿の私の
写真を指差し
繰り返し私に語った次姉
遠い記憶は
誰かの話を勝手に自分が
映像化したりしているものだが
ヨチヨチ歩き
2才の子供の目線で
「ついてきちゃ駄目よ」
振り返り腰をかがめて
そう言った
美しい母の顔を
私ははっきり覚えている
長女には長女の 次女には次女の 悩みがあるのだろうが 三女だって切ないのです。
風呼r でした
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