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DAVE BRUBECK/In Their Own Sweet Way

2005年11月04日 23時56分40秒 | JAZZ-Piano Trio
 デイブ・ブルーベックのピアノに、多分彼の息子たちと思われるダンのドラムス、クリスのベース、ダリウスのピアノ、マシューのチェロが加わり、曲ごとに様々な様々な組み合わせで演奏したアルバム。ダンは夏にレビュウしたドルフィンズのリーダーだった人だが、あの人はほとんど初めて聴く人ばかり、みんなプロで活躍しているのだろう、それぞれ達者な腕を披露している。

 1曲はブルーベックのオハコ?「イン・ユア・オウン・スウィート・ウェイ」で、ある種の理知的なセンスと独特の軽妙さがバランスした演奏で、いかにもブルーベックらしい趣。以下、これまた彼らしいブルーベック流ブルース解釈、チェロをフィーチャーしたクラシカルな作品。エレクトリック・ピアノを交えたAOR風な作品、ラストの「スウィート・ジョージア・ブラウン」はダンのドラムをフィーチャーしてマーチ風といった作品が続くが、全編に渡って、穏やかなムードが横溢していて、いかにも家族で楽しげにやっていますという感じがある。全盛期のきっちりかっちりしたテンションとか、ポール・デスモンドとのインタープレイみたいな水準を期待すると確実に裏切られるが(笑)、ちょうど女性が好きそうな小綺麗で清潔そうなティー・ルームなんかで流していたら、なにげにハマりそうななごやかでサロン風な音楽という意味では、楽しく聴ける作品だ。

 ちなみに音質だが、さすがに「音のテラーク」だけてあって、まるでパーティー・ルームみたいなところで、アンプを通さない生演奏を間近で聴いているようなリアルさがある。編成からしてあまり低音がズドーンとくるような派手な場面はないが、ともあれこの臨場感は素晴らしい。なお本作はピアノ・トリオによる作品ではありませんが、それ的な音楽ということで、ここに分類した。

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