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パン・ユエユンは台湾ポップスのパイオニアです。私は台湾ポップスの情報を体系的にもっている人ではないので、ひっょとすると間違いがあるかもしれませんが、パン・ユエユン、特にこの作品はその後台湾のミュージックに面々とつながる、ウェストコーストAOR、日本のニューミュージックあたりのモダさシンクロした、大陸的な大らかさを感じさせるサウンド、情緒連綿たる旋律、既視感を誘うような懐かしいムードなどなどをミックスした、いわゆる台湾ポップスの走りということになるようです。また、このアルバムはそれまでの暗黙了解だった演歌は台湾語、ポップス系は北京語というパターンを破って、台湾語で歌ったポップスということでも、台湾の音楽シーンではマイルストーンであったようです。まぁ、今聴くとまだまだ十分に演歌の残滓を感じさせる音楽ではありますが、おそらく88年当時としては、かなり斬新なものであったんでしょう。
さて、このアルバム、とにかくパン・ユエユンの深いヴァィブレーションを感じさせる歌声に魅了されます。彼女の声は音域はクラシックでいったらアルト系で、女性としてはやや低目のものですが、角張ってはいないものの、芯の強さを感じさせ、情念的でも叫ぶ訳ではないが十分に情感を感じさせるという、とてもシックで気品のあるものです。曲はどれも懐かしさを誘うよい、人なつっこい心の琴線に触れてくるようなもので、どれも秀逸という他はありません。プロデュースはその後ロック・レーベルで数々のスターをバック・アップすることになるジョナサン・リーで、彼の初期のお仕事としても貴重な記録でしょう。後半はかなり日本のニューミュージック的なアレンジに接近した音楽になるのは彼のセンスなんでしょうね。好きな曲は、なんといっても、外国人が喜びそうな中華風味をモダンかつエキゾチックに展開した5曲目、聴いていて陶酔しちゃいます。まぁ、このアルバムはどの曲もなかなかですが。
さて、このアルバム、とにかくパン・ユエユンの深いヴァィブレーションを感じさせる歌声に魅了されます。彼女の声は音域はクラシックでいったらアルト系で、女性としてはやや低目のものですが、角張ってはいないものの、芯の強さを感じさせ、情念的でも叫ぶ訳ではないが十分に情感を感じさせるという、とてもシックで気品のあるものです。曲はどれも懐かしさを誘うよい、人なつっこい心の琴線に触れてくるようなもので、どれも秀逸という他はありません。プロデュースはその後ロック・レーベルで数々のスターをバック・アップすることになるジョナサン・リーで、彼の初期のお仕事としても貴重な記録でしょう。後半はかなり日本のニューミュージック的なアレンジに接近した音楽になるのは彼のセンスなんでしょうね。好きな曲は、なんといっても、外国人が喜びそうな中華風味をモダンかつエキゾチックに展開した5曲目、聴いていて陶酔しちゃいます。まぁ、このアルバムはどの曲もなかなかですが。
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