サンディ・ラムといえば、日本語アルバムなども出していた関係か、日本でも比較的知名度が高く、90年代頃は時に「元祖アジアの歌姫」とまでいわれていた。私はこの人が元祖なら、今の「アジアの歌姫」が誰なのかよくわからなかったのだけれど、とにかく香港出身で、広東語の他、日本語、英語、そして北京語までカバーしたグローバルな音楽活動をしているという意味で、そういわれていたのかもしれない。このアルバムは私がもっている唯一の彼女のアルバムで、タイトルからも分かる通りベスト盤である。よくわからないが、滾石唱片(ロック・レーベル)からのアルバムだから、台湾ポップスのドン、ジョナサン・リーとハネムーン中にけっこう出していたらしい、北京語のアルバムから選ばれたものだろう。
そういうアルバムなので、音楽的には90年代の正統派台湾ポップス、しかも滾石唱片、しかもジョナサン・リーの後ろ盾がものをいっているのか、垢抜けたポップス感覚に満ちている。もちろん彼女の場合、アイドル的な扱いではなく、大物シンガーといったポジションだったので、音楽的にはほぼ完全なAOR路線だ。ヴォーカルはハーフトーンのささやき系だが、その安定した歌唱と凜とした佇まいにはもはや風格すら感じさせる。ちなみにジョナサン・リー、プロデュースということで、2曲目のチャイナ風なバラード「誘惑の街」など、同時期のターシー・スーの「満足」を思わせる趣があって実に聴かせる。また、3、10曲目は2000年頃らしいギター・ロック・サウンドで、こういうのもけっこうサマになってしまうのはさすがだ。9曲目の清涼感あるバラードなども、いかにも正統派台湾ポップスという感じで楽しめる。11曲目は2曲目と同様なチャイナ風バラード、しかもこちらはライブで職人的うまさを見せつけてくれてる。これまでほとんど縁がなかった人だが、この人もなかなかである。
ちなみにこのアルバム、なんと2000年に日本のコロンビアから「エイジアン・ポップス・ゴールド・シリーズ2000」の一枚として出たアルバム出たもので、当時はちらほらとこの手のアルバムが国内でも出ていたりした。しかし、このアルバムに限ったことではないが、全く後続がなかったところを見ると、芳しいセールスは上げられなかったのだろう。日本人は洋楽は崇拝しても、これらの音楽には異様に冷たい。アジア共同体などと口では奇麗事をいったところで、やはり日本人は精神世界は所詮アジアなど向いていないことを、奇しくも物語ってしまっていると思う。
そういうアルバムなので、音楽的には90年代の正統派台湾ポップス、しかも滾石唱片、しかもジョナサン・リーの後ろ盾がものをいっているのか、垢抜けたポップス感覚に満ちている。もちろん彼女の場合、アイドル的な扱いではなく、大物シンガーといったポジションだったので、音楽的にはほぼ完全なAOR路線だ。ヴォーカルはハーフトーンのささやき系だが、その安定した歌唱と凜とした佇まいにはもはや風格すら感じさせる。ちなみにジョナサン・リー、プロデュースということで、2曲目のチャイナ風なバラード「誘惑の街」など、同時期のターシー・スーの「満足」を思わせる趣があって実に聴かせる。また、3、10曲目は2000年頃らしいギター・ロック・サウンドで、こういうのもけっこうサマになってしまうのはさすがだ。9曲目の清涼感あるバラードなども、いかにも正統派台湾ポップスという感じで楽しめる。11曲目は2曲目と同様なチャイナ風バラード、しかもこちらはライブで職人的うまさを見せつけてくれてる。これまでほとんど縁がなかった人だが、この人もなかなかである。
ちなみにこのアルバム、なんと2000年に日本のコロンビアから「エイジアン・ポップス・ゴールド・シリーズ2000」の一枚として出たアルバム出たもので、当時はちらほらとこの手のアルバムが国内でも出ていたりした。しかし、このアルバムに限ったことではないが、全く後続がなかったところを見ると、芳しいセールスは上げられなかったのだろう。日本人は洋楽は崇拝しても、これらの音楽には異様に冷たい。アジア共同体などと口では奇麗事をいったところで、やはり日本人は精神世界は所詮アジアなど向いていないことを、奇しくも物語ってしまっていると思う。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます