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「大魔神」三部作

2006年01月09日 00時56分57秒 | MOVIE
 「大魔神」三部作続けて一気に観てしまいました。三部作とは「大魔神」、「大魔神怒る」、「大魔神逆襲」の三本のことですが、私は小学一年くらいの時、どの作品もほぼリアルタイムで観ているはずですし、どれもその後、TVやビデオで四回か五回は観ていると思います。私はこの手のジャンルの映画は、「ゴジラ」を筆頭にしたいわゆる東宝特撮物は大好きなのですが、それ以外のもの、たとえば「ガメラ」シリーズとかには、ほとんど興味がありません。子供の頃はゴジラとまったく同じように映画館で観ても楽しんでいたハズなのですが、何故か現在では全く観る気がおこらないんですね。おそらくその理由というのは、これらの作品があまりに子供向けに作ったことが歴然としているということだと思うのですが、ともあれ、その唯一といってもいい例外が、この大魔神シリーズという訳です。

 さて、久しぶりにこの三本続けて観て感じたのは、「やっぱ昔の映画は丁寧に作っていたなぁ」ということ。とにかく大魔神が出てくるまでのドラマがとても良くできていて、虐げられ苦しめられ続ける主人公たちが、力尽きる寸前でカタストロフィーの如く大魔神が登場し、悪党を成敗するというのは、水戸黄門的なオーソドックスな時代劇としてみてもすぐれていたと思います。その意味で一番良かったのはやはり1本目の「大魔神」でしょうか。謀反から山に逃れる忠文と小笹のドラマから、10年後に展開する本編まで実に丁寧な語り口で描いていて、大魔神で出てこなくても楽しめるくらいです。
 それに比べると、次の「大魔神怒る」は舞台が湖に代わっただけで、ドラマ的にはヴァリエーションというか明らかに二番煎じという感はぬぐえませんし、「大魔神逆襲」は子供が主人公となった一種の冒険譚のようなストーリーで、リアルタイムで観た時のことをよく覚えているので、個人的には非常にノスタルジックに観れる作品ではありますが、やはりドラマ的には一作目には及ばないといったところでしょうか。

 ちなみに今回はDVDはニューマスターということで、これまで観ていたビデオと比べるとまずは画面の美しさは特筆ものですね。大魔神は自然を舞台にしているところから美しい自然を捉えた画面が随所に登場する訳ですが、まるで新作のような鮮やかさが甦ったせいで、いっそう見映えがしますし、色合いといい構図といい、こういうところも実に丁寧に作っていたことが良くわかろうというものです。
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