Blogout

音楽全般について 素人臭い能書きを垂れてます
プログレに特化した別館とツイートの転載もはじました

Carlos Santana & Buddy Miles Live!

2005年12月15日 22時27分40秒 | ROCK-POP
 サンタナとバディ・マイルスの共演ライブで72年の作品。私はバディ・マイルスという人のことはジミ・ヘンと共演した歌えるドラマーくらいのことしか知らず、どういう経緯で共演に至ったとかそういうことはほとんど分からない。このアルバム、ハワイか何かでやったフェスティバルのライブ盤ということにはなっているのだが、実はスタジオ録音でオーディエンス・ノイズは後からダビングした....というのは当時から有名な話だったし、サンタナの盤歴でも特異な一枚ではあると思う。

 内容的にはまさに72年という時期を象徴するようなライブ・パフォーマンスである。4月のレッド・ツェッペリンのところで書いたが、60年代後半~70年代初頭あたりのロックというのは野放図なパワーとその垂れ流しみたいなところに醍醐味があったのだが、72年頃になるとそのあたりが確実に洗練されスタイルとしてキレイに整ってきたみたいな時期にあたるのだ。このアルバムの演奏できけるのも、ある種の疾走感と雑然としたパワー感のようなものがとてもよく調和したまさに、72年のロックなのである。ことにA面5曲の流れるが如き淀みない演奏は極上である。B面のややジャズっぽいジャム風な音楽はちと散漫な気がしないでもないが....。

 ともあれ、ツイン・ドラム、パーカッション群、ツイン・ギター、ブラス・セクション、マイルスのヴォーカルまで交えて展開されるサウンドは、さながらロック音の絵巻である。同時に当時のサンタナ・サウンドの拡大版でもあったろう。周知のとおり次作の「キャラバンサライ」でサンタナは変わるから、盤歴的には少々孤立しているものの、音楽的には初期型サンタナの掉尾に位置する作品とみた方がよさそうだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする