地域医療魚沼学校を説明
広島県議会地域医療健康づくり対策特別委員会(田川寿一委員長)が新潟県に視察研修に訪れ、2月6日には魚沼市では、全国で初めての取り組みとして注目されている地域医療魚沼学校について県立小出病院の布施克也院長らが説明した。
視察研修には田川委員長はじめ委員10人が参加。
医療関係者と住民が互いに学び、健康を守る人材を育成していく「地域医療魚沼学校」については、まず校長である布施院長が概要を説明した後、地元医師、看護師、社会福祉協議会や魚沼市の職員から、専門職種間の相互理解を促進する講座や、住民を医療資源と考えて開かれている出前教室や市民健康講座などについて説明した。
説明を受けた委員からは「地域医療と介護が一体となって在宅死を増やしていくのがひとつのテーマと思う。そのためのネックとなっているのは住民の意識なのか、介護の体制ができていない、医師不足など何が一番の問題となるのか。魚沼市での在宅死の割合の目標はあるのか」との質問があり、「在宅死、在宅訪問診療はこの地域でも大きな問題。医療資源だけでなく介護サービスも不足している。魚沼市で現在訪問診療を受けている方が300人くらい。その中には介護者がいないため在宅で看取ることが難しい方もいる。地域の方の理解があれば、亡くなった後で医師が行き、死亡診断書を書くこともあります」と答えられたほか、「医療学校の開校前と開校後の変化はあったのか」との質問には、「まだ変化を示しことができる段階ではないが、ひとつの変化としては全国に比べて10ポイント軽症救急の数が少ない。意識が変われば医療行動も変わるのだと思う。目指すところは医療再編後、基幹病院と地域医療型の病院を、片方に集中することなく利用してもらうことです」と答えられていた。