UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

独居老人骨折日記(その三)社会勉強:独居老人が腕を骨折したぐらいでは介護保険の対象ではございません・・

2020-10-08 23:55:44 | 日記
後期高齢者五年生になってしまったGGIが近くのスーパーで転倒、右腕を骨折したのはまだまだ厳しい残暑が続いておりました八月二十三日のこと、入院して手術を受けたのが九月二日。入院するまでは三角巾で右腕を吊ってなんとか暮らしていたのですが・・・

手術後一週間で退院、それからからひと月少々が経ちました

骨折してまず大変だったのは寝起きであります。GGIはベッドを使っているのですが、ベッドに横になるときも、ベッドから起きるときも、右腕にできるだけ負担がかからないような姿勢が必要なのですが、慣れないうちはこれが容易ではありませぬ、ベッドでなかったらもっともっと寝起きは難行苦行であったことでありませう・・・

そこで癌の大手術、数年前に四カ所も五カ所を一挙に切除して無事生還して元気に暮らしている野性児の見本のような70代半ばの某知人に電話し、カクカクシカジカで困っていると話しましたら、

「オレは退院後、病院で使っているような可動式のベッドをいまは使っている、とても便利、誰でもレンタルで借りられる、そんなに高くない、月数千円、好きな高さに調節できるし柵が付いているので安全、これを使えば寝起きは楽になるのとちゃうか・・・」

とのアドバイスをくれました・・・が優柔不断名人のGGI、さあ、どうしたものかなあ・・・もうすこし様子を見て、どうしても必要なら・・・などを思っておりますうちに、慎重にやれば、なんとか大過なく寝起きできる見込みがついてきました

が・・・しかしながら・・・何しろ利き腕が使えず、不器用な左腕一本にたよる生活、なにかにつけ日頃の動作に不便窮るありさま・・・たとえば、顔を洗うのも、ヒゲを剃るのも、歯を磨くのも、トイレでお尻を拭くのも左手、下着や上着やズボン、靴下などを身に付けたり脱いだりするのも一苦労、何倍も時間がかかります、それほかにも身を清潔に?保ち買い物やゴミ捨てなど日常の家事・雑事をこなすには不便なことがいっぱい・・・

その中の一つが食事・・・衣食住の衣と住は何とかなっても、問題は食でございます。はじめはご飯を炊くのもままならず、できあいの寿司やおにぎりの類やお惣菜ばっかりで何とか・・・とにかく右腕をほとんど持ちあげることができないため、調理ができませぬ、それになんとか食事を用意しても食べるのが一苦労、はじめては左手でフォークやスプーンでやっとこさ、まるで食べた気がいたしませぬ・・・などなど難行苦行の連続・・・

かようなしだいでストレスがたまる一方、これではやってられないよなあ思いつつ、こういうときはやっぱり「ヨメさん」という結構なイキモノがいた方がいいよなあ、などと嘆きつつ日々が過ぎ、別の同年配の某知人にカクカクシカジカと相談しましたら

「GGIよ、介護保険というものがあるやろ、ウチでもヨメサンが認知症ぎみで家事支援やデイサービスなんかに利用している。介護の程度が一番軽い《要介護1》の場合でも家事支援などのサービスがある、だからGGIも家事支援をしてもらうために介護保険を利用したらどうや!」

いよいよ介護の身かと思ったのですが、なかなか適切なるアドバイス、グッドアイディアでありました。そうか、わが日本の社会には高齢者などのために「介護保険」なる社会的制度が存在しているであったと、GGIは認識を新たにしました。

そうか介護保険を利用するという方法があったなあ・・・幸い、GGIが棲息している地域にはGGIが常日頃診てもらっているなかなか親切な共産党系の診療所があります。わがマザーの最後もこの診療所のお世話になりました。この診療所は往診や訪問看護を行っているだけではなく介護事業も手掛けており、デイサービスや訪問介護なども行っています。

そこで骨折の手術のために入院する数日前、この診療所の介護事業の事務所にでかけてみました。事務所を訪ねますとケアマネージャーなる4人の中年女性がデスクに向かって仕事をしておりました

あの~、突然お伺いして失礼いたします・・・私どもは後期高齢者ですが実は右腕を骨折して・・・、と切り出しましたら女性のひとりが別室に案内してくれました。別室でこのケアマネージャーさんに「カクカクシカジカで困っています。介護保険を利用して家事支援などをお願いしたいと思って今日お訪ねしたのですが・・・」とひとしきりGGIの事情を説明いたしました。

応対してくれたケアマネージャーさんはGGIの話に耳を傾けてくれました。しかしながら、聞き終わってからこのケアマネージャーさん、意外なことを申しました

「GGIさん、御事情は分りました。でも、GGIさんは腕の骨折が治れば、また普通の、これまでどうりの普通の生活をなさるのでしょう?」

「治るのにどのくらいかかるか、完全に治るのかどうかはともかくとして、GGIさんは治れば元の生活にお戻りになるでしょうね、そのような場合は介護保険の対象にはなりません。怪我の治療を受けているあいだだけ介護保険を利用するというわけにはいかないのです」

まったく想定外の答、これは青天のヘキレキでありました・・・

「えっ!高齢者が大怪我して生活に不自由をきたしているだけでは介護保険は使えないというわけですか?認知症にでもならなければ介護保険の対象にならないと言うわけ?」

「いえ、必ずしも認知症でなければというわけではないのですが・・・・あのですねぇ・・・たとえば怪我が治ったあとでも家事支援などが必要な状態が続くような場合には申請なされば介護保険適用ということになるでしょうけれど・・・とにかくGGIサンのいまの状態では介護保険というわけにはいきません・・・」

このケアマネージャンさん次いでいわく

「そういうわけなのですが、近くに地域包括支援センターの支所のようなところがあります。そこへ行かれた相談なさってはいかがでしょうか」

いささか気落ちしつつ炎天下、この社会福祉関係の施設に足を運んで相談係の女性に相談してみたのですが、かんばしい反応は得られませんでした

でも、この年になって、数えで八十になっていろいろ社会勉強をしてしまいました。ケアマネージャンさんに介護保険の適用は無理ですよと引導を渡されてからやがてひと月、手術してもらって骨折した部分(上腕部)をちょっとした貴金属並みの高価なチタン合金の人工骨で繋いでもらい、現在は週2回ほどリハビリのための通院、二週間に一回は医師による診察・・・そのために夜更かし生活転じてできるだけ早寝・早起き・・・

完治するまでは根気よくリハビリが必要なようでありますが、すこしずつ回復しつつあるようです。生協で活動していたことがある某知人からは「そのような場合、生協でも有料ですが、時間当たり700円ぐらいでいろんなサービスをやっていますよ、早い目に予約する必要はあるのですが」などと教えてもらいました。また、別の知人からは「社協(社会福祉協議会に相談されてはどうですか、社協の有能な職員を良く知っていますから何なら紹介しますよ」という言葉をいただきました。

まことにありがたきことであります。人生のまさかの坂で転倒骨折、いよいよ人生の最終段階であるぞ、と神さまがイエローカードを出されたでありませう・・・神さまに感謝しつつ、またしても転んだりしないようと用心しつつ、これからのわが行く道を考えながら暮らす今日この頃でございます

かようなしだいで、みなさんもせまり来る老後に向けて社会勉強されるよう希望します

今日の写真は本文と関係ありません。秋空の下のわが庵の守護神すなわちナンキンハゼを撮ったものです。よろしければクリックしてご覧くださいませ

なもあみだぶ・なもあみだぶ・なもあみだぶ・・・

グッドナイト・グッドラック!



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