1月27日の日記に、GGIは東本願寺の施設で行われた「大谷派とヤスクニ問題」と題されて講演会を聴きに行ったと記しましたが、今日はその日記のつづきです。
講演会は畳敷きの講堂で行われました。講師を務められたのは信徒である高校の先生、学校では週に一度「宗教の時間」があり、各クラスでの授業を受け持っておられるとのことでした。
GGIは仏教のことは何も知らないも同然です。このため講演を聞いていましも、何のことを話されているのかまったく理解できないことが少なくなかったのですが、そのなかでも分からなかったのは「テンパイ」という言葉でした。
講演会の参加者のみなさん、ほとんどは信徒の方々でしたので、おそらく聞き慣れた言葉であり、あっ、その話かとすぐりお分かりになっていただろうと思うのですが、GGIにとりましては「テンパイって何?」、チンプンカンプン、まるで暗号みたいでありました。
「テンパイ」は「天牌」と書きます。でも麻雀用語などではありません。講師の方の説明によれば、これは「天皇の位牌」という意味です。かつて、戦時中、大谷派のお寺には本尊の隣に「天牌」が安置されていたそうです。明治天皇や大正天皇などの位牌が本尊の隣に麗々しく安置されていたとのことでした。。
先の大戦、戦時中に大谷派は傘下のお寺や海外の植民地にあった別院や教務所などにも「天牌」を配り、本尊の脇に安置しておくよう命じていました。「天牌」には金箔が施されていたのですが、やがてこの金箔を調達することができなくなったために「天牌」を配ることを止めて、今に至っているとのことです。
今でも大谷派のお寺に「天牌」が安置されているのかどうかは、戦後は天牌を安置することを止めることにしたのかどうかは、聞き洩らしました。「天牌」は天皇を阿弥陀仏如来に見立てたもののようです。
仏教のことなどまったく知らないとはいえ、お寺の本尊の横に天皇制を象徴するするようなモノが堂々と飾られていたとは・・・日本における仏教の歴史などを多少ご存知の方には驚きでも何でもないのかもしれませんが、もちろんGGIには初耳、まことに大きな驚きでありました・・・
これでは、まるで「天皇教」ではないか・・・阿弥陀仏如来さまも自分の横に仏教に縁無きモノを安置されて、さぞかし迷惑な思いをされたことでありませう・・・親鸞さんは、もしこのことをお知りになったらどう思われるのでありませうか・・・
GGIはモノを知らんなあ、戦時中、日本の宗教界がこぞって戦争に協力していたことなどは周知の事実、そんなことも知らんかったのか、などとおっしゃる方もおられるかもしれませんが、このような、「天牌」という具体的物証が存在しているとは、GGIはこれまでまったく知らずにいましたので、やはり驚きでありました
今日の写真は講演にさいしてスライドで示された「天牌」を撮ったものです。いつもながらピンボケで申し訳ないのですが、クリックしてご覧になってください。中央の二つの金ぴかの置物が「天牌」です。二体置かれていますから、片方が明治天皇の位牌、もう一方が大正天皇の位牌でありませうか。
GGIは講演を聴いただけでは理解不足ですので、「天牌」について正確な説明をすることはできかねます。このため「人文学報」という学術誌に掲載されていた「皇道仏教という思想 --十五年戦争期の大陸布教と国家」と題された、「天牌」についても言及されている、新野和暢さんという研究者の論文から、そのほんの一部を抜粋して以下に紹介しておきます。
《日中戦争以後に見られる戦争肯定の論には,国策を肯定していくあり方に加えて無条件に天皇へ帰依する思想が見られる。その点を踏まえて,阿弥陀信仰と天皇崇拝を一元化した表象である「天皇尊牌」(天牌) を所属寺院に下附した真宗大谷派の動きを確認していきたい。天牌と呼ばれる天皇尊牌は,雲形位牌に似た形状をしている「仏具9)」である・・・》
これ以上のことを説明しろと言われましたも、GGIには無理難題でありますので、関心のある方は、この論文をご覧になってくださいませ
なもあみだぶ・なもあみだぶ・なもあみだぶ・・・
グッドナイト・グッドラック!
講演会は畳敷きの講堂で行われました。講師を務められたのは信徒である高校の先生、学校では週に一度「宗教の時間」があり、各クラスでの授業を受け持っておられるとのことでした。
GGIは仏教のことは何も知らないも同然です。このため講演を聞いていましも、何のことを話されているのかまったく理解できないことが少なくなかったのですが、そのなかでも分からなかったのは「テンパイ」という言葉でした。
講演会の参加者のみなさん、ほとんどは信徒の方々でしたので、おそらく聞き慣れた言葉であり、あっ、その話かとすぐりお分かりになっていただろうと思うのですが、GGIにとりましては「テンパイって何?」、チンプンカンプン、まるで暗号みたいでありました。
「テンパイ」は「天牌」と書きます。でも麻雀用語などではありません。講師の方の説明によれば、これは「天皇の位牌」という意味です。かつて、戦時中、大谷派のお寺には本尊の隣に「天牌」が安置されていたそうです。明治天皇や大正天皇などの位牌が本尊の隣に麗々しく安置されていたとのことでした。。
先の大戦、戦時中に大谷派は傘下のお寺や海外の植民地にあった別院や教務所などにも「天牌」を配り、本尊の脇に安置しておくよう命じていました。「天牌」には金箔が施されていたのですが、やがてこの金箔を調達することができなくなったために「天牌」を配ることを止めて、今に至っているとのことです。
今でも大谷派のお寺に「天牌」が安置されているのかどうかは、戦後は天牌を安置することを止めることにしたのかどうかは、聞き洩らしました。「天牌」は天皇を阿弥陀仏如来に見立てたもののようです。
仏教のことなどまったく知らないとはいえ、お寺の本尊の横に天皇制を象徴するするようなモノが堂々と飾られていたとは・・・日本における仏教の歴史などを多少ご存知の方には驚きでも何でもないのかもしれませんが、もちろんGGIには初耳、まことに大きな驚きでありました・・・
これでは、まるで「天皇教」ではないか・・・阿弥陀仏如来さまも自分の横に仏教に縁無きモノを安置されて、さぞかし迷惑な思いをされたことでありませう・・・親鸞さんは、もしこのことをお知りになったらどう思われるのでありませうか・・・
GGIはモノを知らんなあ、戦時中、日本の宗教界がこぞって戦争に協力していたことなどは周知の事実、そんなことも知らんかったのか、などとおっしゃる方もおられるかもしれませんが、このような、「天牌」という具体的物証が存在しているとは、GGIはこれまでまったく知らずにいましたので、やはり驚きでありました
今日の写真は講演にさいしてスライドで示された「天牌」を撮ったものです。いつもながらピンボケで申し訳ないのですが、クリックしてご覧になってください。中央の二つの金ぴかの置物が「天牌」です。二体置かれていますから、片方が明治天皇の位牌、もう一方が大正天皇の位牌でありませうか。
GGIは講演を聴いただけでは理解不足ですので、「天牌」について正確な説明をすることはできかねます。このため「人文学報」という学術誌に掲載されていた「皇道仏教という思想 --十五年戦争期の大陸布教と国家」と題された、「天牌」についても言及されている、新野和暢さんという研究者の論文から、そのほんの一部を抜粋して以下に紹介しておきます。
《日中戦争以後に見られる戦争肯定の論には,国策を肯定していくあり方に加えて無条件に天皇へ帰依する思想が見られる。その点を踏まえて,阿弥陀信仰と天皇崇拝を一元化した表象である「天皇尊牌」(天牌) を所属寺院に下附した真宗大谷派の動きを確認していきたい。天牌と呼ばれる天皇尊牌は,雲形位牌に似た形状をしている「仏具9)」である・・・》
これ以上のことを説明しろと言われましたも、GGIには無理難題でありますので、関心のある方は、この論文をご覧になってくださいませ
なもあみだぶ・なもあみだぶ・なもあみだぶ・・・
グッドナイト・グッドラック!