UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

東京大空襲、そして9・11以前にニューヨーク空爆、そして・・・

2015-03-11 02:01:50 | 日記

昨日310日は「東京大空襲」の日でありました

 1945310日未明、帝都上空に米軍爆撃機B29、約300機の編隊が襲来、30万発以上の焼夷弾を投下、死者約10万人、罹災者は100万人以上、史上最大規模の無差別爆撃による民間人の大虐殺です

 GGIは東京大空襲には遭っておりませぬが、昭和2324年ごろ、一時東京で暮らしていたことがあります、そのころはあちこちに大空襲の爪痕と思われる焼け野原が広がっておりました、小学校の校舎が足りず、授業は二部制でしたから授業は半日、遊び回る時間はたっぷり、ですからガキ大将に率いられて毎日のように焼け野原のあっちこっちをほっつき歩いたものでありました

 もちろん米軍による東京大空襲という無差別爆撃は国際法違反であり人道に対する罪であることは明らかなのです、けれども無差別爆撃は米軍だけが行っていたのではありません、日中戦争においてわが日本軍は、19381943年にかけて断続的に延べ200回以上も重慶を無差別爆撃しています、またドイツ空軍は1937年、スペイン内戦に際して、ピカソの絵で知られるゲルニカに無差別爆撃を行いました、二次大戦の末期、1945213~15日には英国空軍がドイツの古都ドレスデンの無差別空爆を行いました、死者の数は定かではないのですが2010年のドレスデン市歴史調査委員会による調査では約2万5,000人とされています

ドレスデンの無差別爆撃について、当時ヨーロッパ戦線での連合軍司令官であったアイゼンハワー元帥は「米軍は軍事目標だけを空爆することを方針としており、ドレスデンの空爆には参加していない」と明言していました。これはおそらく事実であると思われますが、その米軍、太平洋戦争では何のためらいもなくわが国土に対して無差別空爆を行ったのです、ヨーロッパ戦線では行わず日本相手の太平洋戦争では・・・そこには何らかの人種的偏見があったのではないかという説もありますが、ことの真相は定かではありませぬ

 などと、知ったかぶりを若干記しましたが、今日の本題?は「ニューヨーク空爆」であります、すなわち今日お見せする写真はニューヨーク空爆の様子を撮ったものです!まずはクリックしてしかとご覧くださいませ、できるだけ大きくしてご覧いただきますと、この「空爆」の様子がよくわかります!

 ニューヨーク上空を∞(無限)を描いて自在に飛び回る多数の我が日本軍戦闘機、ゼロ戦、眼下に一面に広がる、炎上する摩天楼、マンハッタンの高層ビル街・・・

 実はこれは会田誠という現代美術家の作品であります、作品の名は「紐育空爆之図(戦争画RETURNS)」、六曲一隻屏風、169×378cm)、1996年の作品です(実は今日の写真、すこしアングルは違うのですが、五年ほどまえ一度このブログの先輩にあたるブログに掲載したことがあるのですが、今日はあの310日を忍んで再登場というわけです)

 会田誠氏、どのような意図でこの作品を描いたのか、GGIには分かりかねます、戦争画RETURNとされていますので、「アッツ島玉砕」で知られるl藤田嗣治あたりの戦争画なんかを念頭においたものでしょうか・・・・

 史上最大の無差別空爆、東京大空襲のことは当然頭にあったでしょうから、まあ、ここはひとつ絵画でリベンジ・・・などと考えられないこともないのですが、会田氏の動機はそんな単純なものではないでありませう、かつての大戦において戦意高揚のために描かれた数々の戦争画の虚妄を意図的に再現してみせたのでせうか・・・・

 ・・・しかしながら、この1996に描かれたとされている作品を眺めておりますと、何やら数年後に起きることになるあの9・11を予感させるというか・・・この作品を描いた会田氏、911危機のときにはどんな想いをされたことでありませうか・・・

ところで、 ニューヨーク空爆なんて、あの太平洋戦争当時、日本軍にとりましては夢のまた夢のまた夢でありました

 ところがです、太平洋戦争当時、まことにアホ丸出しの話があったのです、すなわち「米本土空襲」なるヨタ話です、このヨタ話の内容をGGIは「神国日本のトンデモ決戦生活」(早川タダノリ著:ちくま文庫、2014)で知り、あきれはててしまいました

 この本によれば、このヨタ話の作者は戦前から戦中にかけて「実業之世界社」という会社の社長さんであった野依秀一(のより・ひでいち)なる人物です。彼は昭和18年(1943)に「米本土空襲」という、米国の都市を日本軍の爆撃機が空爆するイラストで表紙飾った本を出したり、「米本土空襲飛行機献納資金募集」のキャンペーンjを大々的に行ったりしたそうです・・・・

 無差別空爆はベトナム戦争でも行われ、またアフガンで米国が開始し今でも続いている「テロとの戦い」でも行われています

爆撃機による無差別空爆が持つ怖さのひとは、高空から爆撃する側に、多くの人間を殺しているという認識や感覚がきわめて希薄なことです、地上で逃げ惑う人の姿なんかほとんど目に入らないからです、東京大空爆に参加したある爆撃機のパイロットは炎上する東京の街を眼下にして、同僚のパイロットに無線で叫びました

「きれいだ!まるでマンハッタン(の夜景)みたいだ!」

 今日もとりとめのない話になってしまいました、ゴメンなさい

 グッドナイト・グッドラック!