■ 日帰り東京(3日)。所用を済ませてからパナソニック汐留ミュージアムへ。今月13日まで開催されている「建築家ピエール・シャローとガラスの家」展を観た。
家具デザインからスタートし、インテリアや建築デザインでも才能を発揮したピエール・シャロー(1883年ボルドー生まれ、1950年ニューヨークで逝去:会場内でメモ)。
みかんぐみによって構成された会場には家具や照明、建築模型などがゆったりと展示されていた。装飾を排したシンプルなデザインの家具、的確なプロポーション、フォルムの美。
最も有名な「ガラスの家」は3階建ての古いアパートの3階の住人が立退きに同意しなかったために1、2階だけを大規模改造して実現した住宅。図面や写真、映像による紹介。
「絵になる」シーンを意識してデザインしたのかもしれないな、と思わせるような端正で美しい空間。ガラスブロックの壁面は障子のよう。鉄とガラスの軽やかで透明感のある空間デザインは近代建築の黎明。当時としては実に斬新だったに違いない。
■ 新橋から地下鉄で六本木へ。国立新美術館で「チューリッヒ美術館展」を観た。チケットに印象派からシュルレアリスムまでとあるようにモネからゴッホ、セザンヌ、ボナール、ムンク、マティス、ブラック、ピカソ、クレー、カンディンスキー、シャガール、そしてミロ、マグリットと有名な画家、そう美術の教科書にでてくるような画家の絵のオンパレード!
藤森照信さんが芝棟は日本とノルマンデーにしかないと指摘していたと思うが、クロード・モネが描いた「ノルマンディーの藁葺きの家」は芝棟だった。これにはびっくり。モネが芝棟の民家を描いていたとは・・・。モネは積み藁や国会議事堂も繰り返し描いていたが、それぞれ1点ずつ展示されていた。
ブラックの絵は昔から好きだが、その静物画{レモン、バナナ、プラム、グラス」の色彩は暗すぎた。同室に展示されていたピカソの「ギター、グラス、果物鉢」の明るい色彩が印象に残った。
クレーの「スーパー・チェス」やモンドリアンの「赤、青、黄のあるコンポジション」は描けそうな気がするけど、描けないだろうな・・・。
「黒い色斑」カンディンスキーと「絵画」ミロ 記念に買ったポストカード
好きな画家、カンディンスキーとミロの絵を同時に見ることができるとは。ジャコメッティの超スレンダーな人物彫刻も久しぶりに観た。
アートな東京の午後はあっという間に夕暮れになっていた・・・。