透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「レディ・プレイヤー1」

2018-05-02 | E 週末には映画を観よう

GWには映画を観よう

■ 現在公開中の映画、スティーブン・スピルバーグ監督の作品「レディ・プレイヤー1」を観た。これは映画・ゲームオタクが創ったオタクのための作品だろうが、オタクではない私でもおもしろかった。連休谷間の平日とあって観客は15人、空いていた。

タイトルは「ゲームのプレイヤー1の方(映画を観ているあなた)、準備してください」というような意味だろうか。あらかじめ続篇、2を想定して1としたのでは・・・、そうではない。

時は2045年、多くの人たちが荒廃した現実社会から「オアシス」という仮想社会ゲームに逃避している。主人公のウェイドという青年が暮らすのはオハイオ州コロンバスの高層バラック住宅群のひとつ。ウェイドもこのゲームに熱中している。

余談だが古い鉄骨で組んだフレームにトレーラハウスをいくつもセットした高層バラック集合住宅はメタボリズム建築を想い起させた。なかなか印象的なシーンだった。

「オアシス」の創始者・ハリデーはゲームの勝者に「オアシス」の所有権と5000億ドルという巨額な遺産を譲渡するという遺言を残していた。で、主人公はじめ多くの人たちがゲームの勝者目指して戦う。ハリデーはこのゲームに参加しているIOIという大企業のオーナーに現実社会で命を狙われるはめに。

映画やゲームのキャラクターがいくつも出てくる。映画にもゲームにも疎いが、キングコングや「ジュラシック・パーク」に出てきたティラノサウルス・レックス、メカゴジラ(ゴジラのテーマ曲が流れる)、ガンダム、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の車(名前は知らない)などは分かった。

昔観たスタンリー・キューブリックの映画「シャイニング」がゲームの鍵になる作品として出てくるし、「サタデー・ナイト・フィーバー」も。ハリデーは「スペースインベーダー」が描かれたシャツを着ているし、彼が子どものころ、このゲームをしているシーンも出てくる。

これだけの視覚的なシーンがイメージできることがまず凄いと映画を観ていて思った。そのイメージを多くのスタッフが共有して、具体化し、ビジュアルに示したことも凄い。

スピルバーグはこの映画で究極的なゲームというものを具体的に示した。手塚治虫の鉄腕アトムを目指して、ロボット開発が進められたように、ゲーム開発はこの映画を目指すことになるのかもしれない。

バーチャルな世界を描いたけれど、リアルな現実世界にこそ意味があるというスピルバーグのメッセージを覚えておきたい。


 


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