「憲法行脚の会」の活動

「戦争で得たものは憲法だけだ」とズバリ言いきったのは城山三郎さん（作家）ですが、この言葉を取って『戦争で得たものは憲法だけだ～憲法行脚の思想～』と題した本が、「憲法行脚の会」の落合恵子さんと佐高信さんの編集で、七つ森書館から出版されています。

この「憲法行脚の会」とは、その「発足の理念と活動内容」からは次のような紹介があります。

「憲法９条を中心として、憲法の価値をあらためて問い直し、憲法の意義を伝え広めるために全国各地を講演行脚しようと、２００４年６月に結成されたキャンペーンです。呼びかけ人は、落合恵子・香山リカ・姜尚中・斉藤貴男・佐高信・城山三郎・辛淑玉・高橋哲哉・高良鉄美・土井たか子・三木睦子・森永卓郎の１２人。組織化を目指しているわけではないので各地で「行脚の会」をつくることはしませんが。志を同じくする人たちと共に活動をしていきたいと考えていますので、講演依頼や講演協力などについてのご希望のある方はお問い合わせください。イベントや作業のボランティアも歓迎します。」

つまり、憲法改悪に反対し、日本国憲法の思想を社会や職場そして世界へと広げるために、落合恵子さんや佐高信さんらが中心になって１２人の呼びかけ人が「憲法行脚の会」を結成し、全国各地で講演や対話をして回ろうというわけです。
「憲法行脚の会」の呼びかけ人１２人も錚々たる顔ぶれ。全国の「九条の会」の各種つどいで講師を務めたり、憲法関係の書物で論陣を張っている“なじみ”の方々です。

その結成もほとんど「九条の会」と時期を一にしていますが、違いは「組織化を目指しているわけではないキャンペーン」であるということです。憲法の改悪に反対し、憲法の持つ意義を再確認するとともに、「志を同じくする人たち」と共に活動する会である点は「九条の会」と同じであり、「九条の会」呼びかけ人の一人である三木睦子さんが「憲法行脚の会」の呼びかけ人としても加わっているように、共に「憲法九条を守る」という一致点では「九条の会」と同じです。

自分に任期中に「憲法改正」を実施することを公言する安倍晋三内閣の閣僚18人中、過去の侵略戦争と戦前・戦中の日本を美化する「日本会議」など“靖国派”議連に属する閣僚はなんと14人。安倍内閣そのものが“靖国派”となり、公明党・民主党も含めて、改憲勢力が国会内で過半数を占めている“異常事態”の中で、「憲法を守る。九条を守る」――その一致点で国民的世論を巻き起こすことは、これまで以上に重要になってきています。そうした意味でも、「憲法行脚の会」呼びかけ人である識者のみなさんが、全国各地で論陣を張り、国民世論を巻き起こす努力をされていることは非常に意義のあることです。
「憲法行脚の会」のますますの活躍を願って止みません。


【参考】『戦争で得たものは憲法だけだ～憲法行脚の思想～』（落合恵子・佐高信編、七つ森書館刊、１２００円＋税）
【問い合わせ】〒１１３－００３３　東京都文京区本郷３－１３－３三富ビル　（有）ペンの事務所気付　TEL０３－５８０４－３２１０


※このブログをお読みの方で、「私も九条の会のアピール（「とだ九条の会」ＨＰをご覧ください。）に賛同し、憲法九条を守る一翼になりたい」という方は、 「とだ九条の会」ＨＰに「WEB署名」がありますので、「賛同署名」にご協力ください。
■「とだ九条の会」公式ホームページもご覧ください。
http://www15.ocn.ne.jp/~toda9jo/