ここ最近、日ロレメンテ有無の6263や6265の手巻きデイトナが300万円台前半で賑わいを見せている感があります。これらデイトナの100万円マイナスが1019ミルガウスといったところでしょう。さらに100万円マイナスが1665と1655で、これらの半額で1680が小売展開されています。
日ロレメンテの2~3年後に売却した完品の私の6263や6265はもはや過去のもので、買い戻すには相当の理由付けが必要でしょう。なぜなら、丸の内にもあった佐々木さんの『ロレックスの買い方』Ⅰ・Ⅱを本棚の手に届くところに未だに置いて何気に見る機会が多いからです。
当時の価格はイワズモガナです。
これら4桁のメンテを現在、日ロレがそれらすべてを受け付けているわけではない状況について、そのボトルネックとなっているのは部品の欠乏です。
手巻きデイトナはそのクロノグラフのベースキャリバーが、ロレックス社以外からの供給なので、常に必然的に外部依存となりますが、それ比べると80年代末までのモデルに搭載されていたムーヴメントは量産型の汎用キャリバーなので、決定的なパーツの欠乏はないのではないでしょうか。なので、1019の耐磁ケースやその十文字の押さえパーツは少ないとしてもキャリバー1580をメンテ不可というのは解せません。
こういう心配の無いパテックですが、現行のそれのラインナップは過去最低最悪で、パペカレクロノがPTのみ販売というのはミドルケースにダイヤモンドが埋め込まれている以上に〝終わっている〟のであります。だからこそ、オークションでは依然として過去のモデルが高値で取引されるのです。