PATEX HUNTER

マルクス経済学の視点で、「パテック・フィリップ」と「ロレックス」の世界を中立的私見で、社会科学的に分析しています。

頭を冷やせッ

2024-03-11 | ニュース
(K. Migishi)

傍から見ていると、アセって、アセらされて、買い急いでいる人がなんて多いことか。

私は、1993年の夏に渋谷で、50万円のラッセンの絵を買わされそうになって止めた経験がある。

最初の接客は、若い長身の女の子で、なかなか買う決断をしない私に、中ボスの40過ぎの小柄なおばさんが出てきて、

スカート姿に足を組んで、チンピラのように、片方の足を小刻みに振っていた。

いくら私の田舎でもバスが来ないからと言って、そんなありえない態度の店員さんを見ていて余計に買う気が失せた。

買わないとわかると、態度は一変した。

〝ハタチ以上になっているのに、こんな決断もできないのかッ〟

と毒をはかれた。

まだ昭和が終わって4年後の夏であった。

腕には5千円で地方都市のデパートのイベントで買った、5千円のシルバー文字板の3列巻ブレスのセイコーファイブがマブしかった。


それはともかく、、

先日ある時計を質屋に査定に出してみた。

ネットでは700万以上で値付けされている。

査定は300-350万円。。

私は笑顔で、

検討しまぁぁ~ス。

と挨拶して退店した。

さすがに、毒ははかれなかったが、

逆に怖い時代だなぁ、と思った。

これが、ヴィンロレなら値付け700万円ならば買い取り250万円といわれるんだろうなぁ、

と思ったら、さすがに1675ミラーは買う気が失せてしまった。

時代が下れば下るほど、値付けと買取の価格の乖離がひどくなるらしい。

これはレアですから、と言ったって。現行品の買取と値付けの比ではないことはよく知られている。

だから、

700万円で買ったつもりで浪費したのなら、

能登半島大地震の義援金として寄付したほうがよいではないか、と思いながら、新橋の蒸気機関車を後にしながら再び銀座線に

乗り込んだ私であった。

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