PATEX HUNTER

マルクス経済学の視点で、「パテック・フィリップ」と「ロレックス」の世界を中立的私見で、社会科学的に分析しています。

手巻デイトナの近況の価格下落進行を考察する。

2009-08-16 | 通販・買い物

〝4桁のデイトナ(手巻デイトナ)の購入は年末まで待ってみてもいいと思います。〟これがシンガポールや香港のロレヲタと私との共同声明です。

確かに4桁のデイトナは既にディスコンですが,それらは過去の切手や生産終了の自動車のように,総発行または総生産に対する使用済またはスクラップされている率よりもずっと低いと思われます。これらは実際に調査したわけではありませんが,経験上,普通に考えても納得できると思います。加えて世界的に有名なロレックスですから,さらに各国の古物商ですら近年のデイトナの価値が分かっているわけですから,故意にスクラップや分解処理でもしない限り,この世には何らかの形で,それら個体は存在するわけですね。もちろん年毎に故障している個体も含めてですが。

…とすると,供給量が不変(人間は飽きる生き物です。加えて世界同時不況により個体維持が困難となり,個体のマーケットへの流動化が加速されていると仮定した上で不変,という意味です)としますと,あとは需要の変動で,4桁のデイトナの店頭価格は決定されます。もう一度4桁のデイトナの価格動向を見ますと昨年はピークで防水エキゾチック以外は400万前半,プラベゼ・防水エキゾチックで1千万円程度まで行ったと記憶していますが,現在では海外オークションや国内古物商の取引価格はオリジナルギャラなしの個体のみで,防水エキゾチック以外は230万前後,プラベゼ・防水エキゾチックで550万円以下だということを考えて,これに利益を加えたものが店頭価格ということからしても,まだまだ国内ショップの手巻デイトナの店頭またはインターネット価格は高いのですが,せいぜいともに現在の表示価格の15~20%程度まで下がったところが今後のトレンドなプライスレンジになると思います。加えて世界不況が個体の流出加速をいっそう進行させるならば,更なる価格下落を招来します。

…ということは数年前の雑誌の価格となるわけで,現在の価格がいわゆる〝即殺〟,オン・ホールド→ソールド・アウトには直ぐには繋がってなっていないことからも明白でしょう。

これらの点はシンガポールのロレヲタ仲間と私の共通した手巻デイトナ価格で秋冬の海外オークションの落札動向がとても楽しみであります。バイヤーがなかなか手を出しづらい今が購入のチャンス到来なのです。

さらに言えば,これら取引および店頭価格の下落の顕在化はデイトナが心底好きなのではなく,単に投機的な〝資産〟として所有していたので世界不況が直接引き金にはなって放出しております。手巻デイトナヲタは数年前に既に購入しており,真にコンディションのよい個体はロレヲタが多く所有してはいますが,デイトナにそれほど固執しない手巻デイトナオーナーの経済的破綻と瓦解による個体の放出が,それら価格を決定的なものにする鍵があることも一言付け加えさせていただきます。

Rolex0258rolex_2


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする