PATEX HUNTER

マルクス経済学の視点で、「パテック・フィリップ」と「ロレックス」の世界を中立的私見で、社会科学的に分析しています。

新・ロレックス・エクスプローラーREF.1016の買い方②

2006-03-11 | 通販・買い物

 前回のことを熟読した皆さんは、きっと次のことを連想されたと思います。

…「日本でもシリアルの再打刻はもうしないのでは?アンティークのシリアルだけではREF.1016の本来の製造年は判らず、それだけを根拠にしただけでは買えず、キャリバームーヴメントのシリアルナンバーまでも考慮に入れなければ正確な製造年は判らなければ安心して買えないのでは?」

…どれもすべて正しいのです。

つまり現在のメーカーの見解では次のことが基本です。

    ミドルケース交換はメーカー側の見解によって新品交換にし、その際に既存のシリアルは再度打刻しない(以前はしていました)

    キャリバー1560搭載のREF.1016のオーバーホールは基本的には終了した。現在は状態にもよるがキャリバー1570(ハックの有無は問わない)搭載のREF.1016のみメンテナンスを受付ける。

…☆このことから、もしREF.1016を購入するときは以下の点に気をつけてください。

たとえシリアルが3百万番台、4百万番台、5百万番台…だとしても、必ずリューズを引いて秒針が止まる(ハックする)か実際にやってみてください。

キャリバー1570は一部初期にノンハックもありますが、このシリアル群のものはハックします。

ノンハックキャリバー1570の搭載のREF.10161965年~70年までの五年間の製造のみといわれておりますが、たいていのニューミドルケースは4百万番台と5百万番台が多いので、キャリバー1570のノンハック搭載とケースナンバーには必然的にズレが生じ、転売するときには「改造品もしくは、価値なし法一」となってしまいます。

一般にムーブメントシリアルとケースシリアルの完全な合致は、問われないので、キャリバー1570のハックモデルなら、安心してケース交換が出来るということですが、場合によっては既存のシリアルより若いナンバーとなって前回の市井の連関表からすれば、製造年が下がるかも知れません(例えは既存が9百万番台→ニューミドルケースが4百万番台に変更)のでお気をつけ下さい。

しかしながら、メーカーが交換用としてストックしてある、ニューミドルケースに打刻してあるシリアルナンバーは何故、時計の組み立てラインから除外されたのか気になりませんか?私は気になりますが。。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新・ロレックス・エクスプローラーREF.1016の買い方①

2006-03-11 | 通販・買い物

 海外では、もう5年近くになるでしょうか、ケース交換の際、本来のシリアルナンバーを交換後のケースにも再度打刻し、皆さんがご存知のとおりの〝シリアルナンバーから類推する製造年式〟というものが、購入の大きなポイントとなっていました。

 もちろん市井にある〝シリアルナンバーから類推する製造年式〟というものはメーカーの公式見解を発表したものではない、ということは知っておかなければなりません。

私は以前、九龍で、シリアル28*****のREF.1675のアンティークが197510月に販売となっていたのを見たことがあります。市井のシリアルの年式表から言えばこの時計の製造年は1969年ごろとなりますが、GMTが6年近くも販売店にストックされているものなのでしょうか。ちょっとこの市井の連関表は疑問です。

ただ、日本の某地方都市に私は4年ほど前(2002年頃)にタツノオトシゴの紙箱に20円切手の貼られた正規保証書請求ハガキのフルセットのデイトジャストREF.16031970年代製)が正規店で新品販売されていたのを見たことがあります(三十年間のデッドストック…超不良在庫…です)

余談ですが、私のインタビューに店主曰く、「このデイトジャストには本来、歩度証明書が付いていてA社(ロレックス取扱正規仲卸会社)の人が持っていってしまいました。それと本来のプラスチック風防はクリスタルに変更となって戻されました…」

ここで興味深いことは、プラ風防をクリスタルガラスに変更したということです。確かにその新品REF.1603にはクリスタルが付いていました。構造上、プラ風防とクリスタルをケースに装着する溝は同じなのではないでしょうか。しかしながらメーカーではこのような変更は改造品として取り扱われるそうです。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする