フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

家庭菜園

2010-06-20 21:47:58 | Weblog
同年代の人と話していると、時々趣味として家庭菜園を楽しむ人に出会います。私の友人も家庭菜園を趣味というか生きがいにしている人があり、丹精した作物を頂くことがあります。大きさや形は様々ですが、新鮮ですし、なんといっても美味しいですね。
地産地消という言葉がありますが、新鮮であると同時に地球環境に優しいことでもっとこの意識を広めたいですね。その点からも家庭菜園はいいことです。
地球に優しいといいましたが、人間にも優しいのがこの家庭菜園です。友人に聞くと、自分で育てた野菜を収穫した時は自然に笑顔がでるそうで、優しい気持ちになるそうです。また、畑仕事をしていると季節の移ろいを非常に感じることが出来るようです。作物の種類も季節があり、その作物の成長や野菜目当てに飛んでくる鳥を眺めながら季節を意識できるのです。地球上は人間だけが生活しているという驕った気持ちを捨てることが出来る瞬間でしょう。
ところで老人介護の施設では、この家庭菜園を取り入れて施設に入っている老人が世話をしています。いつも介護を受ける側の老人が介護をする側に回ることで、気持ちにゆとりがでる効果があるそうです。改めて晴耕雨読に憧れますね。

ネーミング

2010-06-19 22:58:52 | Weblog
東北新幹線で2011年3月に営業運転を始める新型車両は「はやぶさ」といいます。グッドタイミングなネーミングですね。先日、日本中が感動した、小惑星探査機の名前が「はやぶさ」でした。八戸や青森の人達は誇らしい気持ちになっているでしょう。しかしJRは、今回の地球帰還が失敗してたらどうだったでしょう。まずはよかった、よかったと胸を撫で下ろしたことでしょう。
ネーミングは大変難しいもので、最近のスポーツの国際試合にでる日本チームは「サムライ」が監督名に代わって多くなりました。勘繰れば途中に監督が代わっても差し支えないからでしょうか(笑)。余談ですが、カクテルにも「サムライカクテル」があるそうです。
さてネーミングによってヒット商品になる、ならないがあるようです。同じ商品でも名前を工夫したら急に売れ出すことがありました。ネーミングの方法としては、意味からつける、言葉の響き、文字にした見た目などかあります。映画のタイトルを日本独自のものにしたら、日本で大ヒットしたというようなことは、国民性も影響してくるでしょう。
しかしネーミングで一番大切なことは、オリジナリティでしょう。一番最初が一番大切です。数多くのヒット商品のネーミングを考えた人に敬意を表しながら…。

ビッグマウス

2010-06-18 15:48:19 | Weblog
サッカーワールドカップは一夜にしてスターを作り出します。さしずめ日本の得点を叩きだした、MFの本田選手はいまの所のスターです。キャラクターも際立っていて、コテコテの関西弁でのビッグマウスぶりは、むしろ頼もしさを感じます。オランダ戦での活躍を祈るばかりです。
ビッグマウスは時に馬鹿にされがちですが、ビッグマウスを実際にプレーで証明してくれると拍手喝采で、有言実行の士となります。かつてビッグマウスだけがひとり歩きして、消えていった選手やタレントは数多くあります。結果がともなわなかっからです。おそらく自分を鼓舞する意味合いが強かったのでしょうが、証明するプレーが出来なかったのです。
昨日の日記に書いた落合監督も最初はビッグマウスと評されましたが、結果が伴ったのでビッグマウスとは誰もいいません。ビッグマウスが有言実行に変わるのは、きちんとした自己分析やチーム分析が出来ているときですね。
ビッグマウスはリスクも大きいのです。単にリップサービスと勘違いしないことが大切ですね。
さあオランダ戦、更に本田選手にキャラクターを光らせて貰いましょう。

落合力

2010-06-17 22:47:39 | Weblog
タイトルに釣られてテリー伊藤の「なぜ日本人は落合博満が嫌いか?」という本を一気に読みました。アンチ落合かと思ったのですが、むしろ落合礼讚で、いまこそ日本には落合力が必要だと訴える本になっています。
この本のプロローグにいきなり「あなたは、落合博満が好きですか?」と質問し、テリー伊藤さんは否定的な答えが多いと捉えています。実は私は前から、どこかの前総理のように落合さんの全くぶれない所に興味を持っていました。解説者時代と監督時代で主義主張が変わっていないのが落合力といえるでしょう。この本は落合力こそ今必要だと訴えます。しかし正直いってメディアは余り落合さんに好意的ではないかも知れませんね。リップサービスは全くありませんからね。
好き嫌いといえば、個人の生理的、感覚的な好き嫌いの多様性がいま消えてしまっているかも知れませんよ。マスメディアが好きといえば好き、嫌いといえば嫌いというように、人間の大切な能力である判断力、自分の価値観で判定する力を失いつつあるのではないでしょうか。つまりメディアから流される情報にたよらなければ、自分では何も見つけることが出来ない思考停止状態になってしまっていないかと心配しています。
素直イコールすべてを受け入れるのではなく、自分に正直になることが求められると思うのです。釣られて読んで見たら面白いですよ(笑)。

伝統

2010-06-16 13:41:47 | Weblog
またまた相撲界の大きな不祥事です。耳にたこになっている相撲界の現状ですが、理事長のいうようにすべて膿を出すことが出来るでしょうか?
日本には古きよき伝統がたくさんあります。スポーツでは、柔道や剣道、そして相撲など伝統的な所作から試合が進められるものが多くあります。例えば、蹲居というしゃがむ姿勢はその代表です。
その相撲界は、一時話題になったように、女性が土俵に上がることが出来ないなど伝統に支えられたことがあり、これなどはかなり好意的に受け止められてきましたが、今回の不祥事は伝統的国技としても支えきれない不祥事でしょう。往々にして履き違えてしまうことがありますが、この伝統を守る精神は、昔から同じことを繰り返すことではありません。
卑近な例ですが、伝統的な味を誇る老舗の料理店が今なお人気があるのは、味を守るだけではなく、今にあった味を工夫して加えているからです。相撲界はこうした努力を怠って来たつけが今、来ているのです。伝統を守るということは、矛盾するようですが、新しい感覚、時代にあった感覚を経営に取り入れていくことに尽きるのではないでしょうか。早急に取り組まないと相撲界に子供を送る親はいなくなってしまいます。

KK

2010-06-15 22:28:57 | Weblog
KYは空気を読めないということで話題になりました。しかし今日はKKです。空気が変わるです。まず、日本列島の梅雨入りで空気もじとじとしてきました。次に首相が代わり支持率という空気が変わりました。そして、昨日というか、今日というか、サッカーのワールドカップで日本がカメルーンを破り、すっかりKK,空気が変わりました。
壮行試合の頃には、全敗で一次リーグ敗退の空気で覆われていたのに、この一勝で一次リーグ突破の雰囲気にまでなっています。このKKは日本の国民性でしょうか。岡田監督もホッと一息でしょう。海外でのワールドカップで初の勝利をもたらした監督にもなりました。辞任騒ぎは遠い過去のことですね(笑)。
この盛り上がりは、凄いです。日本の閉塞感を打ち破ってくれるのはサッカーかも知れませんよ。勝つたびに日本人のエネルギーを掘り起こしてくれそうです。閉塞感に覆われているとKYだらけで、迎合ばかりの社会になりかねません。空気を読み過ぎて冒険できなくなるのですね。冒険心を思い出させてくれるサムライ日本の今後の戦いを期待しています。

天文学的数字

2010-06-14 23:19:35 | Weblog
探査機「はやぶさ」が宇宙の旅を終えました。地球から約3億キロメートル離れた小惑星「イトカワ」に着陸し、砂ぼこり等が入っているカプセルを昨夜オーストラリアの砂漠に予定通り着地させ、7年という長い任務を終えました。
月以外の天体に着陸し帰って来た探査機は例が無いので成功すれば世界初の快挙になります。それにしても地球から60億キロメートルの小惑星に到着するだけでも凄いのに、帰ってくるのですから、日本の宇宙開発技術のレベルの高さは世界に誇れますね。
ただニュースを見聞きしていても距離感は全く掴めません。まさに天文学的数字だからでしょう。この言葉が登場したころは単に空想というか、机上の計算だったでしょうから、改めて証明されるとその計算力にも敬意を評さざるを得ませんね。また、宇宙の広さを教えてくれました。
ところで巨大数ともいう天文学的数字は一般人の感覚では捉えることが出来ない余りにも大き過ぎる数字のことをいいますが、時々新聞記事でお目にかかることもあります。
その一つは大企業のトップの年俸です。我々の感覚ではわからない数字でしたが、スポーツ選手と違い、記録で表されない部分が多いからでしょうか。それにしてもなあ、と従業員は思うのでしょうね。

顔寄せ

2010-06-13 23:47:52 | Weblog
新しい内閣がスタートして支持率がぐーんと上がっていますが、その要因の一つに蓮舫新大臣があります。仕分け作業での発言ぶりから好感度が上がったからでしょう。黄門さまこと渡辺恒三議員が蓮舫大臣をテレビ用大臣と発言する位です。失言だったかも知れませんが本音でもあるでしょう。それだけメディアの影響力を意識している証拠でもあります。
最近の世論調査は一つの世論調査に影響されて次の世論調査につながるような気がします。客寄せという言葉がありますが、メディア寄せと言い換えてもいいですね。同じ要素があるのは比例代表の候補者にも言えます。その候補者が集めた票は当選ラインを越えれば、他の候補者に回ります。こういうシステムの為にどうしても比例区にはタレント候補といわれる人が多くなります。ひとりの候補者で3人ぐらい当選させることが出来ますね。
メディア寄せの候補者は、いかにメディアに登場するか工夫をこらします。何となく歌謡曲の歌手のキャンペーンを思いだします。歌手の場合は、一回勝負ではありませんが・・・(笑)。
追伸、東海地方も今日、梅雨入りしました。

一円玉

2010-06-12 21:24:44 | Weblog
財務省によると2010年度に一円玉の製造枚数を前年度比で40分の1に当たる100万枚にとどめると発表しました。これはピーク時の約2700分の1に当たるそうです。理由は、地域の商店街や中小店などでも電子マネーを使える店が増えたからです。ピーク時というのは20年ほど前ですから、消費税が3%の頃でしょうか。歌謡曲にも「一円玉のたびがらす」という曲もあったほどです。
かつて話題にされた『一円玉が落ちていたら拾うか?』という論争がありました。一円を拾うのに要するエネルギーは一円以上かかるので拾わないとの回答が幅をきかせていたように思いますが、考えてみるとあれはバブルの頃だったでしょうか。いま改めてこの問いをしたら拾うと回答する人が圧倒的に多いと思いますが、違うでしょうか。
不景気は気持ちも変えます。いわゆるお金は大切にしなければという気持ちが甦って来ていますよ。「一円を笑うものは一円に泣く」ってありましたよね。
さて、参議院議員選挙の雰囲気が盛り上がってきましたが、与党のマニフェストに消費税アップが記載されますかね。きりの悪い数字ですとまたまた一円玉の出番ですね。

城めぐり

2010-06-11 21:52:41 | Weblog
偶然でしたが、インタビューした歌手の趣味が城めぐりだという人が二人もいました。歌手の仕事の一つにキャンペーンで全国を巡ることがあります。それだけに行った先に城がありますから、趣味を膨らませることが出来ます。
その城の魅力といえば、戦の拠点としての機能と建築物としての美しさがあります。私の好きな城は熊本城や松本城、小さなところでは高島城(長野県)ですが、城巡りの魅力は、その場に立っただけでタイムスリップしたような気分になることです。そしてその城を設計した武将の考え方が非常によく出る建築物です。
尾張名古屋は城で持つと言われている名古屋城は今年、開府400年を迎えています。火事で焼失して建て替えているだけに、歴史的なロマンを感じるのは少ないかも知れませんが、スケールの大きさは日本一と言っていいかも知れません。ここにも家康の考え方が出ているのです。家康はこの城の石垣を諸大名に築かせましたが、徳川の本拠地でも無い名古屋にこれだけの規模を築き、徳川の実力を見せ付けたのです。もちろん西からの勢力に備えもあったでしょうが、むしろ見せ付けることで太平の世をこれから迎えるのだとの意思を見せ付けたような気がします。
天守閣から名古屋を一望するのも気分転換になりますね。