唯一の国産旅客機だったYS-11も、とうとう今日で引退した模様です。
私が物心ついた時から既に古臭い飛行機で、引退しそうでなかなか
引退しませんでしたが、本当に長寿を全うしたと思います。
YS-11には、私が四国在住時代の96年の盆休みにANKの高松~伊丹
便に搭乗したことがあります。
その時、既に何回か飛行機には乗った経験はあったのですが、初めて
乗るYSにはびっくりさせられることが多かったです。
・ボーディングブリッジからの乗降ではなくて、ターミナルの1階から
直接外の駐機場に出て、階段を使って乗り込んだこと。
・扉の中に乗降用の階段が仕込まれていたこと。(扉が開くと、バック
ドロップして展開するようになっているのですが、これがまた実に頼り
ない音で…)
・駐機中は冷房が効かなく、やたらと暑かったこと。(出入口の前に巨大
な扇風機がデンと置かれてました(笑))
・機内に入って天井を見ると、レトロな真ん丸~い蛍光灯のカバーや、蓋
のない、まるでバスのような「荷棚」が…(笑)
盆休みの時期は気流が悪いことが多く、離陸時にはまさに「人力で操縦
されている」ことが体感でき、ちょっとスリリングなフライトでした。
しかし、ジェットと違ってはるかに低い高度を飛ぶYSのフライトは、小豆
島といった美しい瀬戸内海の風景がはっきり見えて最高でした。ただ、
座席に対してやたらと窓の位置が低くて、長時間外を見てると首がとても
しんどいです(笑) 恐らく、昔の日本人の体格に合わせたのでしょうか。
この時は本当に思いつきでYSに乗ってみたのですが、偶然にもその翌月
末には伊丹~高松便がジェット化されてしまい、結局は最初で最後の貴重
なYS体験となってしまいました。
YSの時代には1日5往復もあって、本当にバスのような感覚で乗れた大阪
~高松便も、倍のキャパのジェット化による便数減でかえって客離れを招き、
とうとう消滅してしまったのは何とも皮肉な話です。
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