【 地 軸 】 2016/5/4 地方紙1面下段コラムより
[ 米国で買い物をして100㌦札を出すと、店員に嫌な顔をされた。偽札が大量に出回っていた時期で、紙の厚みや色の濃淡を入念にチェックす必要があるからだ。
▲高額紙幣は敬遠され、最も使い勝手が良いとされるのが20㌦札。4年後に刷新するその紙幣の肖像に、奴隷解放運動指導者のハリエット・タブマンの採用が決まった。黒人女性が初めて「顔」になる。
▲約200年前、奴隷の下に生まれた彼女は[鉄道]の「車掌」として知られる。実際の鉄道ではない。奴隷の逃亡を手助けする「地下鉄道」という名の秘密組織に属し、「乗客」の黒人を目的地に送る役を担った。
▲南部と北部の間を何度も往復し、数百人を自由へと導いたとされる。白人に懸賞金をかけられても、恐れずに活動を続けた。「乗客を失ったことはない」のが誇りの「名車掌」。のちの南北戦争では北軍のスパイとなり、奴隷解放に身をささげた。
▲現20㌦札のジャクソン元大統領は裏側へ回る。ジャクソン氏は農園を営んだ元奴隷主だけに、主役の交代に歴史の皮肉を感じる。米国では小額紙幣の肖像ほど権威があるとされ、1㌦は初代大統領のワシントン。20㌦は5番目で、50ドルの北軍を率いたグラント将軍より「格上」となる。
▲今なお米国社会の人種差別意識は根深く残る。新紙幣の彼女の顔を見ることで、社会が変わるのではないか。そんな期待に、きっと彼女は嫌な顔をせず応えるのだろう。]
( 忘却への扉 ) 米国で20㌦札の「顔」として、黒人奴隷でもあった奴隷解放運動指導者の女性ハリエット・タブマンの採用が決まった。
日本では知る人も少ないが、米国では小学生にも尊敬される人物とか。今回2020年に刷新される20㌦札の肖像が彼女になったのは、その年ちょうど女性が参政権を得てから100年を記念する年でもあるという草の根運動のたまもの。
日本で女性に参政権が与えられたのは無条件降伏した敗戦後の1945年で、それまで明治、大正昭和と女性は投票権すらなかった。米国では小額紙幣の肖像ほど権威があるというが、日本では逆なのも恥ずかしい。
米国追従だが国内向けには権力者ぶる安倍晋三首相に提案。首相在任中に、日本は1万円札の肖像を平塚雷鳥や市川房枝に刷新すれば、米国に頭を撫でてもらえること間違いなし。
【 マスコミの使命 極めて重い 】 松山市 男性( 66・無職 )
◇憲法21条で保障されている「表現の自由」を揺るがす動きが目立つ。特定秘密保護法の施行、総務相による電波停止命令発動への言及、政府批判が目立つテレビのコメンテーター降板などだ。
◇わが国の言論・表現の自由度を調査した国連の特別報告者も「メディアの独立が深刻な脅威に直面している」と警告している。新聞各紙は、先の大戦の折に言論統制の圧力に屈して国民を戦意高揚に導いたことを反省し、言論・表現の自由確保を誓った。日本人は熱しやすく冷めやすいため、社会全体が集団催眠にかかったように一方向に進む傾向が強い。従って、国民に正しい情報を幅広く、迅速、公平に提供するマスコミの果たす使命は極めて重い。
◇従軍慰安婦に関する誤報道やヘイイトスピーチを逆手にとって「公益や公の秩序を害する行為は強く規制すべきで、言論の自由が多少制限されてもやむを得ない」という誤った世論が形成されないよう、あらためて「表現の自由」の重みを考えたい。]
《 こだま 読者の広場 『 憲法記念日に思う 』 》 地方紙「投稿欄」より
( 忘却への扉 ) 日本国憲法は過去の戦争への反省から、国家権力にありがちな政府の暴走を縛り、国民を守るための、国民主権の最高法規である。
安倍自公政権と付随偽野党らの今日のやり方は、その日本国憲法(立憲主義)が守る国民に対する反乱ともいえるクーデター(既存の政治体制を構成する一部の勢力が、権力の全面掌握または権力の拡大のために、非合法的に武力を行使すること)を思わせる。大日本帝国軍隊や憲兵らも海外の侵略戦争だけでなく自国民に銃口を向けた過去がある。
現在はまだ、国民に直接銃口は向けていないが、安倍首相や政府閣僚と自民党幹部らからは、その代用ともいえる国家権力による威圧を感じる言動が多くみられる。
安倍政権の言論・表現の自由への圧力には、戦争法での海外出兵を正当化させるための日本国憲法の全面改正がある。第一歩に環境権の「加憲」を挙げるが屁理屈そのもの、一部を変えれば後から次々変えるのは簡単だとの策略なのは明白だ。「加憲=改憲」。
要は、自民党憲法草案で明らかなように、現日本国憲法とは程遠い。全体主義(個人は全体を構成するための部分であるとし、個人の一切の活動は全体の成長・発展のために行われなければならないという思想または体制。国家・民族を優先し、個人の自由・権利は無視される。)が根底にある時代に逆行するもの。
【 活断層近くの原発動かすな 】 松山市 男性( 71・自由業 )
◇(4月)14日に発生した熊本地震は大分県にまで被害が拡大した。5年前の東日本大震災を思い出し、本当に心が痛む。熊本地震で私が注目したことがある。14日夜は断層帯が交わる益城町に、震度7という大きな横ずれ断層型地震が起き、活断層の怖ろしさを再確認した。
◇そして、私が驚いたのは、鹿児島県の川内原発を停止させることもなく稼働し続けていることだ。16日未明にはマグニチュード7・3の「本震」が発生した。原発は直ちに停止して臨界状態を回避するのが当然ではないのか。原発事故に対してあまりにも鈍感である。熊本―大分の線を東に伸ばすと、四国の大活断層「中央構造線断層帯」がある。四国電力伊方原発の目の前だ。地震が誘発される可能性も否定できない。
◇今回の地震で、活断層の近くに位置する原発の再稼働については、決して認めてはならないとの思いが強くなった。関係者は「明日はわが身」と肝に銘じるべきだ。]
《 こだま 読者の広場 》 地方紙「投稿欄」より
( 忘却への扉 ) 原子力委員会と政府は頑なに「安全性の問題はない」として、川内原発を停止させないと決定した。想定外のところで事故は起こる。福島第1原発事故がそれを物語っている。
「リスクがゼロであるということは、ありえない」 とは5年前、フクシマ大事故直後の取材(サンデー毎日)に、パリ郊外に本部を置くフランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)を訪れた時、後に所長となる、ティエリ・シャルル工場研究所輸送廃棄物安全部部長が語った言葉。
原発は事故を起こさないという日本の「安全神話」を前提に、フランスの原発は安全なのですか」との質問にその答えが返ってきた。
「事故は起こる可能性がある、というのがフランスの考え方です。そこで重要なことは、もし事故が起きたときに、どの段階で収束できるのか。最悪の事態が起きたときに、少しでも広がっていかないように、どう防ぐのか、ということ」 「だけど、その想定を超えて起こることだってある。その時に、することはあるだろうか、そこまで考える必要がある」 「結果的なダメージだけを考えれば、フクシマの場合、津波対策はできていなかった、ということになる」 「最悪の原因を考えてもキリがない。どんな被害が起きるのか想定する。原因を考えても、ある一定のところまで。後は事故が発生した時にいかに収束させるか、どんなシンプルなものがあるのか、考える」
東日本大震災のあとに欧州で実施されたのがストレステストだった。そこでは、原発事業者(オペレーター)は、地震や洪水、酷暑、極寒などの「自然災害」や、飛行機の衝突や石油タンカーの爆発など「人災・事故」の全ての状況に応じた質問に答え、異なる状況で発電所がどのように対処するかを説明しなければならない。「事故発生時の緊急措置がとれないところでは停止させることもあり得る」 シャルル氏は、フランスとドイツ国境近くの原発の地盤を問題に、閉鎖すべきか検討中であることも語っていた。そもそもフランスでは、地震がほとんどない。]
ここに取り上げたサンデー毎日記事以外のコピーや私が購読している新聞切り抜きなど熊本大地震と川内、玄海原発とここ四国電力伊方原発に関連するものを、脱原発で動いていた友人に郵送で送った。のちに電話で「地震も原発も怖ろしい。ここにいては逃げることもできない。もう、原発のことは考えないことにした…」口では言ってもそれは無理。
熊本(大分)地震で南海プレート大地震が早まる可能性もあり、安倍政権と規制委とがグルになる、住民の安全・安心無視の電力会社と原発関連会社への特別優遇に腹が立つ。
[ 夏は これから。 なのに もうメルはバテバテ。 ] (でも、これ4月中旬のこと)
相変わらず犬は飼えないまま。猫の写真集はたくさん書店にあるけど我慢する。「鴻池剛と猫のぽんた 『ニャアアン!』」 著者/鴻池 剛 発行所/KADOKAWA を見て買ってしまった。[自由きままな猫のぽんたと振り回されっぱなしの飼い主・剛が日夜、繰り広げる狂騒劇!!]
カラー漫画の所々にぽんたの写真。かわくて面白いけど描かれた飼い主の顔が苦手。私には同じ発行所のくるねこ大和の『くるねこ』をより身近に感じる。[猫(犬)がいて、ぎゅっと幸せ] 私も温もりとふれ合いたくて、いつもしょぼん!
【 地軸 】 2016/5/2 地方紙1面下段コラムより
[ 単身赴任の感覚だろうか。東京都の舛添要一知事がほぼ毎週末、神奈川県湯河原町にある別荘に行き来していたことが明らかになった。
▲気分転換と昨年股関節を手術したため「湯河原の風呂は広いから足が伸ばせる」のが理由。送迎は運転手付きの公用車で、片道約1時間半は「動く知事室」で電話連絡や指示をしていたと説明する。
▲都の規定では、出発地か目的地のいずれかが公務の場合、公用車の利用が認められている。とはいえ、都民から「公私混同」の批判が出たのは当然。「緊急連絡体制がある」にしても、危機管理上の問題もあろう。
▲舛添氏は知事就任後の2年間で8回海外出張し、費用の総額が2億円を超えた。大勢の職員を引き連れたぜいたくな「大名旅行]も非難を浴びている。5千万円の違法献金で辞職に追い込まれた猪瀬直樹前知事と同様、と知事の椅子に座ると、庶民の暮らしが見えなくなるようだ。
▲「1年間で195回も日帰り出張し」政務活動費をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた野々村竜太郎元兵庫県議は懲役3年を求刑され、7月の判決を待つ。情けない号泣改憲は今も語り草だが、不正発覚を機に全国の議会で政務活動費が見直された点で、皮肉にも功績を挙げた。
▲公用車の在り方も今後、全国の自治体で議論の対象となろう。「ルール上問題ない」ではなく、市民感覚で自ら顧みてほしい。感覚がまだ、まひしていなければだが。]
( 忘却への扉 ) 舛添都知事の別荘への公用車での運転手付き送迎。これって別荘に車と運転手も泊めるなら、休日出勤手当支給となり、1回東京へ帰して再度迎えの予定なら、往復2回の経費が必要。やはり自費で行くのが当然のこと。
「大名旅行」に関して、週刊ポストは都心の一等地を韓国人学校に差し出す計画に、いくら批判が殺到しても「見直す予定はない」と舛添都知事。〝朴槿恵大統領に好かれたい〟―—そんな自己満足外交によって都民のための保育所計画は消え失せた]
韓国出張は『2泊3日の韓国詣でに1007万円』(都知事ほか11人)、最近もパリ・ロンドンへの出張旅行費用が5000万円以上かかったと批判を浴びた舛添氏。
庶民の暮らしが見えずして都知事の仕事をこなすことなどできない。世襲制や宗教がらみ、権力欲と利権欲の政治屋たちがうごめいている政権や国会も同じ、「市民感覚で自らを顧みる感覚」などもう麻痺してしまっている。私たちが市民感覚を発揮し、選挙権の一票で政治関係者を目覚めさせる必要がある。
【 「女性が輝く」は人それぞれ 】 宇和島市 女性( 65・主婦 )
◇女性が輝く、輝かない論戦が騒がしい。そもそも輝くって何だろう。私は生活のため長い間保育士として働いてきた。3児の母であり嫁でもある。保育士を止めたいと思ったことは一度や二度ではない。
◇このたび、送別の温かい言葉や花束に囲まれて思うことは、仕事は生活の糧でもあり、生きがいでもある。育児や家事は手抜きもしたし「躾(しつけ)」など立派な漢字は面はゆい。けれど、子どもたちは私の背中を見ていたと思うし、この充足感は何にも代えられない。結局、輝く、輝かないは人それぞれ。人さまに決められるものではないと思う。
◇そもそも「女性が輝く社会」など旗振りを始めたのは安倍晋三総理である。「1億総活躍社会」だの、過去には「美しい国日本」だの、捉えにくい文言で国民をあおるのが得意だ。この人に振り回されたくはない。自分が輝いているか否かは、精いっぱい生きて努力した先に待っている答えかもしれないし、どう生きるか模索する姿も輝いているといえないだろうか。まずは自分の道を見つけてほしい。]
《 こだま 読者の広場 》 地方紙「投稿欄」より
( 忘却への扉 ) この国を国民のために政治面でよくしていく責任を負うべき代表格の安倍首相。曖昧な言葉で誤魔化し国民には隠し事ばかり、は国連や世界諸国から懸念される状態にまで日本国民を追い込んでいる。
「女性が輝く社会」や「1億総活躍社会」というより先に安倍政権は、まずはこの国を、そうできる社会にすべきであって、戦争する国や武器輸出、原発推進、格差社会へと大企業や金持ち優遇どころの話ではない。
女性に限らず、男性も庶民として「私」の輝きを見つけることは何歳になってもできると思う。この投稿を読んで気づかされたことは多い。昼過ぎ仕事に行く途中に出会った同年齢?の女性と数分の会話、「いつまで生きられるか分からないけど、お互い人から批判(悪口)ばかり言われる人にはなりたくないから、できるだけ明るく朗らかに生きたいね」と、気持ちは一緒になった。
【 危うい方向に進む安倍政権 】 西条市 男性( 76・無職 )
◇終戦から70年過ぎ、戦争の悲惨さを知る人が少なくなったこともあり、今の国政や国民の受け止め方に危うさを感じる。特に安倍晋三政権は、長年守られてきた憲法を閣議決定で解釈変更し集団的自衛権行使を容認したほか、特定秘密保護法、武器輸出三原則撤廃など、危うい方向に向かっていると強く感じる。野中広務元官房長官は「非常に誤った道を歩みつつある。内閣は自分たちの行動に高揚している」と非難している。
◇国民の知る権利も次第に狭められて来ている。国民が情報を得るための重要な手段はメディアによる報道であるが、「国境なき記者団」によると日本の報道の自由度は世界72位とのことで極めて深刻である。国連のデービッド・ケイ特別報告者も「メディアの独立が深刻な脅威に直面している」と述べている。
◇確かにテレビはここにきて政治報道が少なくなった。掘り下げた報道がほとんど消え、料理やお笑い番組が目につく。憲法を守って平和で自由な国を維持しなければならない。]
《 こだま 読者の広場 『 憲法記念日に思う 』 》 地方紙「投稿欄」より
( 忘却への扉 ) 戦争の悲惨さを実体験した年齢ではないが、家族や周囲の人たちから体験談を聞いて育った私は、子どものころから戦争を引きずってきた。
日本国憲法を知ることから始めなければならない国民が多いのは、歴代政権の責任でもある。遅くはない。現憲法と先の日本帝国憲法下の戦争の現実を知ることも大切だ。大日本帝国時代の戦争を賛美しているかにもとれる、安倍首相の将軍様気取りを危険視する。
務めるようになり出会った人は全員軍隊経験者。青春時代を兵隊として過酷な日々を送っていたか、中には大量殺戮作戦に加わった人もいた。日本軍による強姦殺人などを減らすため、従軍慰安婦を連れ、慰安所で兵士たちの性的奴隷を強制した。
職場内だけでなく地域の人たちから数多く聞けたのは、その人たちにとって戦争や戦場が話題の全てであったから。初めて出会ったよその人にもお願いして、戦争の体験談を聞かせてもらった。
日本国憲法あっての自由であり、平和であると意識してきた。安倍、自公政権を「非常に誤った道を歩みつつある」と野中広務氏の批難をその通りだと感じている。
メディアの政治報道に安倍政権批判と野党や市民活動を意図的に避けているのが明らかに分かることは安倍政治の容認ともなる。政府の圧力に抗議し報道の自由を実践するのが、国民の知る権利を守り人権を守ることになると自覚すべきだ。
【 地 軸 】 2016/5/3 地方紙1面下段コラムより
[ 青空に向かって、山の緑が日に日にむくむくわき上がる。生命力に満ちた気に圧倒される。八十八夜が過ぎ、夏はもうすぐそこ。
▲田植えが始まり、農作業も本格化した。もの皆育つ季節。傍らには、労をいとわず、日々汗を流して働く人がいる。食という暮らしの根っこは、そんな一人一人の力によって支えられている。
▲今日は憲法記念日。日本国憲法は戦争で深い傷を負った人々が平和と自由への祈りを込めて未来へ託した果実。受け継いだ私たちは、その思いを育ててこられたのだろうかと、ふと思う。安全保障関連法案の強行採決など、憲法がないがしろにされる今。
▲思想家の内田樹さんが以前語っていた。「最高法規に、それにふさわしい重みや厚みや深みをどのようにして与えていくのか。その力動的な活動が憲法を憲法たらしめる」。あるべき理想のかたちを忍耐強く現実化するための、主権者たる国民の「肉体的な日常的な手仕事」が足りなければ、憲法は軽んじられると。
▲安保関連法に反対する大学生らのグループ「SEALDs(シールズ)」の高瀬千春さんは、憲法を試験のために覚えただけだった。だが活動の中で論議し、学び、今は思う。国が憲法に反したことをやろうとしたら文句を言える人を育てよう。
▲縁遠いを思われがちな憲法だが、私たちの命と暮らしを支えるかけがえのない基盤。大切に育てたい。まずは、自分のものとして手に取って。]
( 忘却への扉 ) 絶対反対と公約していたTPPさえ選挙で勝てば、加入署名。だが内容は黒塗りのまま、また選挙が終わるまで先送りし、国民が打撃を受けるのを知るのはその後のこと。
TPPに限らず、秘密法と国民総背番号制に戦争法、歴史をゆがめ憲法の改悪など暴走の全ては関連しており、安倍晋三政権の意に従わないものを制する力がある間に成し遂げようという野望の塊。
「SEALDs(シールズ)の高瀬さんの「国が憲法に反したことをやろうとしたら文句を言える人を育てよう」。過去の日本であれば、安倍氏は首相にもなれなかっただろうし、仮になっても短期間で辞任か解散に追い込まれていたはず。その程度の人物だから、米国も操りやすいと後押しする。政権与党の大議席が一人の男に振り回されている現状も含め、私たち国民のためにある「日本国憲法」を取り戻すためにも変えなければと、私も思う。
【 民衆の心の叫び受け止めて 】 鬼北町 女性( 67・主婦 )
◇日本国憲法が施行されて3日で69年になる。普段、私たちは憲法を意識することはあまりないが、間違いなく憲法に守られながら暮らしている。
◇だが、国会の両院で多数を占める政権与党は昨年9月、民主主義を根底から揺るがす安全保障関連法を強行可決させた。まるで東京電力福島第1原発の事故などなかったように。多くの国民や憲法学者が違憲だと考えているにもかかわらず、解釈改憲による集団的自衛権行使の容認を閣議決定したのだ。これまで政治は政治家に任せればいいという空気がこの国にはあったが、多くの女性や若者たちが立ち上がり、路上で声を上げた。政治を預かる議員にはこの民衆の心の叫びをしっかり受け止めてほしい。
◇このところ、世界のあちこちで見られる不穏な動きに、私たちはどう向き合えばいいのだろうか。この小さな地球上で国同士の争いは無意味だということを自覚すべきだ。]
《 こだま 読者の広場 》 『 憲法記念日に思う 』 地方紙「投稿欄」より
( 忘却への扉 ) 床の間には初期の実在しない人物をを含め歴代天皇の名前が書かれた掛け軸が掛かり、鴨居には明治天皇・皇后の写真が飾られていた。父が写真を現像するため暗室として使っていた押し入れの引き戸には、戦争場面の画集や写真集のページが何枚も張り付けられていた。
だが、私に家族や親せきその他の人からも戦争(戦場)を美化して話す人はいなかった。20歳前後青春時代で侵略戦争と命からがら逃避行を体験した人たちも多かった。
A級戦犯だった岸信介元首相を祖父に持つ、安倍首相に現憲法の大切な理由を戦場での生死を掛ける立場で感じろといっても無理だろう。
首相をはじめ政権を支える自民公明と追随する偽野党にとって、戦争は他人事であり、かねづるの一つに過ぎないようだ。国民に犠牲を強いてまで利権欲にしみついててしまった政治屋たちに「民衆の心の叫び」を理解させるのは無理。
【 「原発報道は公式発表で」 】 『 NHK会長 』 《 局内指示 異論出ず 》 2016/4/27 地方紙記事より
[ 熊本地震発生後にNHKが開いた局内会議で、籾井勝人会長が「原発については、住民の不安をいたずらにかき立てないよう、公式発表をベースに伝えることを続けてほしい」と指示していたことが26日、分かった。同日の衆院総務委員会で籾井会長は「事実に基づいた報道が住民に安心感を与える」と説明した。奥野総一郎氏(民進党)の質問に答えた。
会議は20日に開かれ、出席した役員から会長の指示に対する異論は出ず、発信記録がインターネットで幹部らに共有されたという。NHK職員でつくる日本放送労働組合は、もし行政の判断や活動に問題がある場合には、批判するのも当然の役割だ」との見解を発表した。]
( 忘却への扉 ) 東京電力福島第1原発大事故発生(チェルノブイリ級)時の政府による「安全です」と繰り返していた言葉が、後にどれだけ多数の人達の避難を遅らせ迷わせ、体内被ばくをもたらしたか、まったく反省も学習もしていない。
日本における言論・表現の自由を調査に来た国連の特別報告者は「メディアの独立が深刻な脅威に直面している」と政府の圧力を批判したが、安倍晋三首相がNHKを利用しよう送り込んだのが籾井会長?。
4月14日から震度7が2回その後も大・小の余震が頻発している熊本地震、大分でも地震が起きていたが4月29日には震度5強の地震が起きた。
籾井会長のNHK原発報道に対する圧力は、現在国内でただ1カ所稼動中である川内原発(鹿児島県)と、四国電力が夏にも再稼働を狙う伊方原発(愛媛県)への影響を防ぐのが目的か。
テレビ報道でも民放各局が、九州各地の断層帯と中央構造線断層帯や南海トラフ大地震などとも関連付けた報道をしていた。双方が繋がる線上に伊方原発と川内原発が存在する。今回の大震災と伊方原発についても取り上げていた。週刊誌(週刊文春)を友人が電話で知らせてくれ、借りるより早く読みたいと翌日書店で週刊ポストにサンデー毎日を手に入れた。
どれにも伊方原発と玄海原発の危険性が出ており、川内原発をなぜ停止しないのかとの批判が専門家の立場からの批判があった。
籾井会長の言う「原発については、住民の不安をいたずらにかき立てないよう、公式発表をベースに伝えること…」とは原子力規制委員会らのことを指しているのだろうが、今の規制委に原発推進を決断した安倍首相に反する発表をする権限などありえない。
安倍首相が黒を白と言えば、『白』だと放送するNHKとその籾井会長。放送倫理・番組向上機構がなぜ問題ありと抗議せずにいるのか。