忘却への扉

 日記? 気づいたこと 何気ないひとこま 明日への伝言 願い 子供たちに 孫たちに そしてあなたに・・ 

いつか来た道をさかのぼる

2015-02-28 | 平和を
 《 文民統制規定の全廃 》 【 過去の教訓を忘れ去る改悪だ 】 2015/2/24 地方紙「社説」より
 [日本が、再び「いつか来た道」を歩いているのではないか。そんな恐れを抱く。防衛省が、同省設置法12条を改正する方針を固めた。内部部局(内局)の背広組(文官)が制服組自衛官をコントロールする「文官統制」規定の全廃を企図している。
 万が一、制服組が暴走しようとした際に、阻止する機能が低下するのは確実だ。旧憲法下で「天皇の統帥権」を盾に軍部が暴走し、第2次世界大戦の惨禍をもたらした苦い教訓を忘れ去ったとしか思えない。改正には断固として反対する。
 文官統制規定は1954年の防衛庁、自衛隊発足時から設けられている。制服組の政治介入を阻むため、政治が軍事に優先するという民主主義の基本原則(文民統制(シビリアンコントロール)が日常的に行われるよう、文官が関わることを定めている。
 設置法12条は、大臣が制服組トップの統合幕僚長らに指示を出したり、陸海空の幕僚長の方針を承認したり、一般的な監督をする際に、背広組の官房長や局長が「大臣を補佐する」と規定している。自衛隊の運用計画作成の権限も内局の運用企画局が握っており、背広組が制服組の主張をほごにすることができる「伝家の宝刀」だ。
 ところが改正案は、官房長や局長が各幕僚長と「対等な立場で」大臣を補佐すると改める。自衛隊の運用面でも、運用企画局を廃止し、統合幕僚監部に一元化するとしている。背広組の優位性が消滅する案であり、文官統制の原則を根底から覆す改悪と言わざるを得ない。
 背景のあるのは、背広組優位の現制度に対する制服組の強い不満だ。東日本大震災などの災害派遣や国際平和維持活動(PKО)を通じて、自衛隊への国民の支持が高まったことから、制服組が台頭。政治家と直接接触を図る「政治将校」と呼ばれる制服幹部が増えてきた。
 法改正の狙いを、防衛省は「迅速な意思決定のため」としているが、現状の法制下でも十分対応可能だ。そもそも自衛隊が迅速な意思決定のもとに活動しなければならないケースは、国内での大災害時などだろうし、間違っても対外的にそうした事態に陥らないように外交努力を続けなければならない。
 安倍政権が集団的自衛権の行使容認や恒久法制定など、自衛隊の活動をますます広げようとしている中、それに呼応するかのような方針転換である。改正されれば制服組の力が一層増大し、政治との距離がさらに縮まるのは間違いない。
 文民統制の意義があらためて問われている。単なる省庁内の勢力争いに矮小(わいしょう)化してはならない。]

自分に何ができるのか

2015-02-28 | 共に
 【 「恒久の平和」の願い引き継ぐ 】 東温市 男性 (62 ・ 社会福祉士)

 ◇「戦争が廊下の奥に立ってゐた」。渡辺白泉の句のように戦争は音もなく来るものと思っていた。集団的自衛権行使容認の閣議決定、特定秘密保護法、憲法改正に向けた活発な動き。日本は「強い国」を目指し、たどった戦争への道を突き進んでいると思うのは杞憂(きゆう)なのか。
 ◇先日松山市で集団的自衛権行使への反対集会が開かれた。専門家が軍事費と財政の関係や教育者の立場などに触れ、戦争反対を訴えた。参加者の声が重く心に響いた。「改憲派が革新で護憲派が保守と思っている若者もいると聞き驚いた」 「署名活動に協力する人が減っている」 「集団的自衛権の問題点を分かりやすく訴えることが大事」など。
 戦後70年の節目の年に、平和を希求した憲法が改憲の瀬戸際に立たされようとは思いもしなかった。悲惨な歴史を繰り返さないため、自分に何ができるのかを問い続け「恒久平和」への願いを引き継いでいきたい。]

今年も梅の花祭り

2015-02-28 | 日々
 雨も降っているのでと、梅まつり会場まで歩いて登るのは無理とは諦めながら出かけた。トンネルを抜けて海岸沿いには、海の景色を遮るかのようにピンク色の桜並木が育っている。山川の線路沿いには所どころに黄色い菜の花が咲き乱れる。
 海の風景から市街地に入り山を登り始めると霧にかすんだ中にも濃いピンクの梅の花を見つけることができた。高い位置から下って行く途中が目的の梅まつり会場、駐車場に車を止め入り口前にある売店まで雨に濡れながら引き返す。
 「 今日は 上までは 行かん方がええよ、後1週間すれば白梅の花も見ごろ」とは案内役?のおじさんの最初の言葉。そのときは売店の客も私たち家族だけ。店の女性たちとも雨の梅まつりや梅を使った商品のこと、梅好きの孫娘も話題にした。
 買い物を済ませた頃から売店のお客さんも増え始める。帰り際道路の向かい側からは梅祭り園地の一部も眺めることができた。家では発言権なし、外出時は黙っているのが私への規則。だけど、言葉を交わし合ってこそ楽しみも増す。
 帰りに立ち寄った店で経営者女性への一言の冗談が聞こえたようで、後から何度もお叱りを受ける。毎度のことだが、ドライブや買い物に行く前から帰ってまでも小言を聞かされるのには日常のことであってもどうも慣れず、満開の梅や桜の花が一瞬に散ったような気分。だが、すぐ忘れるのが今の私であり、それがいいのか悪いのか?。

現実に鈍感であることが

2015-02-27 | 平和を
 《 自衛隊の任務拡大 》 【 平和国家の形が壊れてゆく 】 2015/2/22 地方紙「社説」より
 [自衛隊を随時、海外派遣できるようにする恒久法の概要を、政府がまとめた。国際紛争時に多国籍軍の後方支援を可能とするなどの内容。周辺事態法やPKО協力法の改定とともに、安全保障制度を根本的に変えてしまう提案だ。
 これまで平和憲法の下、非戦国家として国際社会に貢献してきた日本の外交を否定する危険な一歩である。国は歯止めをかけるというが、担保することは不可能だ。なし崩し的な派遣拡大が懸念される今こそ一度立ち止まり、慎重な姿勢で平和主義を貫くための議論を望みたい。
 政府案には、目を疑う内容が並ぶ。国連安全保障理事会の決議に基づかずに武力行使する有志国連合の支援を可能にする。武器・弾薬の提供も認める―。直接「戦闘」に参加しないというものの、どこまでが前線で、どこからが後方支援かの線引きなど、できようはずがない。
 憲法の精神を踏まえて「他国軍の武力行使との一体化」を禁じると法案に明記するという。しかしこちらもまた、武力行使をどう定義するか明快な解釈はないのだ。戦術的に見れば、後方支援こそ戦闘を可能にする重要な「戦力」だとの指摘を傾聴したい。
 政府は併せて、周辺事態法などの改正も検討。自衛隊活動の地理的縛りを撤廃し、武器使用基準を緩和する考えも打ち出した。「積極的平和主義」の名のもと、武力行使の事実上の解禁に向けた危険な扉を開けようとしているかのようだ。深刻な事態だとの危機感を持たねばならない。
 「イスラム国」を名乗る過激派組織の人質事件で明らかになったように、相手にとっては戦闘も後方支援も、全てが「攻撃」である。このままでは、最も重要である日本の幾多の平和貢献活動が制約される恐れもあろう。
 国際情勢が厳しさを増しているのは事実だ。しかし、これほど国際秩序を乱したのは紛争の当事者だけではない。先進諸国の武力介入や弾圧や制裁が、さらに混乱を招いている現実に目を向けたい。
 先進国の一員ならば、日本にも混乱を招いた責任があるはずだ。しかし今の日本は混乱を収めるどころか、渦中に身を置き、翻弄され、平和国家としての主体性を失っている。暴力の連鎖を断ち切る外交努力こそが、日本に求められる役割であろう。
 「国民の声明を守る」というのなら、法整備に関わる関係者に命の意味を問いたい。威勢よく「派遣」というが、安全が担保しにくい地域に実際に赴くのは、法をつくった政治家や官僚ではないのだ。
 未来ある若者が、自らの命を失い、あるいは命を奪う任務につくという現実に鈍感であることが、最大の危機であると認識したい。]

メルのねばり勝ち

2015-02-27 | 日々
 [ 足をのせられても 気にしません。こたつの真ん中が 気持ちいいのです。居心地が悪くなって 子供が こたつから出ました。]
 わが家は、こたつ布団も掛けてないので温かさは感じず、もちろん猫もいない。石油ストーブはお茶など沸かせるタイプで、もしも猫が上がれば火傷する。

後世に多大な禍根を残す

2015-02-26 | 共に
 《 核のごみ処分 》 【 学術会議提言重く受け止めよ 】 2015/2/18 地方紙「社説」より
 [国内の科学者を代表する組織である日本学術会議が、原発再稼働の条件として、「核のごみ」の対策明確化を政府と電力会社に求める政策提言案をまとめた。2012年に政策の抜本見直しを提言したが進展はなく、あらためて改善を促す異例の対応である。
 政府は東京電力福島第1原発事故を受けてなお、原発から出る核のごみ問題に正面から向き合ってこなかった。今も、ごみの行き場も処分方法も決めないまま、原発再稼働に向けた手続きを急いでいる。「将来世代に対して無責任」(学術会議)との指摘はもっともだ。政府はその事実を省み、提言を重く受け止めなければならない。
 提言案は、国民の合意ができるまで地上で原則50年暫定保管し、保管開始から30年をめどに処分地を決定することを政府に訴え、国民の議論の場設置を求めた。
 国民との対話や信頼を欠いたまま、政府が処分地の「科学的有望地」を指定し、いくら説得しても、反発が起きるだけで進展は期待できまい。政府は国民に核のごみに関する情報を積極的に示し、一刻も早く議論を高める努力をしなければならない。
 また、提言案は電力会社の責任も明確に打ち出した。各社が原発立地以外の場所に保管場所を確保するよう求めている。国の政策や科学技術の進歩頼みで、結果的に自らが出したごみをため込み続けている現実は重い。これ以上の放置は許されまい。
 その一方で、経済産業省は最終処分に関する政府の基本方針の7年ぶりの改正案を公表した。将来の政策変更や技術開発に応じて、いったん地下深く埋めていても回収できるようにするという。
 自治体が処分地を受け入れやすくしようとの狙いだが、そう簡単にはいくまい。放射性レベルが十分下がるのに数万年もかかる廃棄物を、安易に取り出せるとは思えない。政府はその場を取り繕うのではなく本腰を入れて明確な計画を練り、国民に示すべきだ。
 核のごみが、原発導入当初から解決しておかねばならなかった根本的問題だ。使用済み燃料を再処分して加工し、燃料として再利用する国策の核燃料サイクルは事実上破綻した。その結果、約1万7千㌧の使用済み燃料が全国の原発などに積み上がっている。
 老朽化した原発の廃炉を今後進めるにあたっても、放射性廃棄物は出る。膨らむばかりのごみから目をそむけたまま、拙速に再稼働を急ぐことは断じて容認できない。
 これ以上の問題先送りは後世に多大な禍根を残す。九州電力川内原発や関西電力高浜原発の再稼働への手続きを進める前に、政府は抜本的な対策に取り組まなければならない。]

犬との再会

2015-02-26 | 日々
 本屋に行くというので私も加わったが、家族で本を買うためだけに夜外出することは珍しい。毎回書店の特に目立つ一角に並ぶ本が右傾化を速めていると感じるのは私だけではないだろう。まるで安倍晋三首相とその政権ご推薦書籍の棚かと思うほど。ほしい本を好きなだけ買うのは経済的にとても無理、今回は反対側とその裏側の棚にあるを小さめの本数冊を手にする。その1冊が、

 【 犬のことば 表情・行動からみつける 共通言語 】 写真/高木博史 発行所/池田書店 
 昨年高齢で亡くなったわが家の犬によく似ているのが気に入った。わが家の犬は太平洋にそそぐ河口近くの道の駅で、一軒の店が捨てられていた何匹もの犬や猫などを育ててくださいと飼っていたのをもらってきた生後1~2か月の子犬だった。
 この本の犬も同じ柴犬の雑種のようで、親兄弟と一緒にいるところを生後1カ月で保護され、里親募集に出されて生後2カ月で高木家に引き取られた。その当時の犬を見るとわが家の犬とそっくりだ。
 わが家の犬を見ているかのような写真がいっぱいで、書店でも繰り返しページを開き「あ、この顔 あののポーズ」と思い出す。表情・行動のどれも懐かしい。
 たくさんの写真のページの間にその詳しい説明文。私が生まれてからずっとわが家に犬はいたが、昨年亡くなった犬との「会話」がとても印象に残る。確かにそうだと説明文を読みながら納得する。
 まるであの愛犬に再会したような気持ちになれる本の存在、私の机のすぐ横の本棚に以前娘にもらった犬の本と一緒に置いた。あの愛犬を心の中でいつくしみ大切にするためにも、新たな犬を家族として迎える時期がそろそろ来たのではと思う。

ますます憲法9条の逸脱を

2015-02-25 | 平和を
 【 兵器展参加は9条理念逸脱 】 愛南町 男性 (55 ・ 会社員)

 ◇先日、麻生太郎財務相が過激派組織「イスラム国」をはじめテロリストの資金規制強化について発言していた。確かに資金の規制も必要と思うが、武器の入手経路解明も必要ではないだろうか。
 ◇世界中で武器の製造を中止できれば、それに越したことはないと思う。しかし、理想にすぎないだろう。兵器の販売は正規軍に限るなど、兵器産業にしっかりとしたルールを守らせるべきだ。アメリカ人がアメリカの銃で殺されたり、フランス人がフランスの兵器で襲撃されたりしている現実もある。資金さえあれば兵器を入手できる現状を是正するべきだと思う。昨年、国際的な兵器展示会に日本のブースが初めて設けられたと聞いた。憲法9条の理念からなんと逸脱した行為だろうとあきれてしまった。
 ◇こういう日本のスタンスの変化もテロリストに無用の口実を与える結果につながるのではないか。日本はこれまで以上に平和を希求する国家としてのスタンスを堅持すべきだと思う。]

                                   《 こだま 読者の広場 》 地方紙「投稿欄」より

個人の尊厳が人権の基礎

2015-02-25 | 共に
 【 国でなく人を愛する教育を 】 東温市 男性 (70 ・ 無職)

 ◇非戦を訴えた四国中央市出身の安藤正楽は20世紀の初め、日露戦争の戦死者を悼む碑文に、戦争を防ぐためには「忠君愛国の四字を滅すにあり」と刻んだ。この碑文は官憲によって削り取られた。その後の日本は「愛国心」を総動員してのたび重なる侵略戦争の末、敗戦という破局に突き進んで行った。
 ◇今世紀初め、教育基本法が改正され、「わが国と郷土を愛する態度を」養うという言葉が書き込まれた。また、道徳を教科にするということが強行されようとしている。子どもの心や行動を教師が評価(価値判断)するのは恐ろしいことであり、何人にもそんな資格はないと思う。今の世界を見ると、「われこそ正しい」という思いが、テロや戦争の温床になっていると思わざるを得ない。
 ◇国ではなく人間こそ愛するべきであり、憲法も個人の尊厳すなわち人間としての誇りを人権の基礎としている。憲法を生かす教育、政治を切に望みたい。]

                                   《 こだま 読者の広場 》 地方紙「投稿欄」より

私は一人じゃない

2015-02-24 | 共に
 【 地 軸 】 2015/2/20 地方紙1面下段記事より

 [春遍路の季節がやってきた。道端でそよぐ菜の花、柔らかな光に輝く海。人々の温かな心に触れ、自然に抱かれて歩くうちに「私はひとりじゃない」と感じたと昨年、映像作家のエミリ・ベルトさんが語っていたことを思い出す。
 ▲彼女が住むフランスを先月、衝撃が襲った。イスラム教預言者ムハンマドの風刺画を掲載した新聞社へのテロ。彼女は連帯を表すデモに加わった。社会の亀裂を前に「宗教の自由や政治的中立を守りたい。イスラム教徒やユダヤ教徒を愛し、皆一緒に自由に暮らしたい。そう伝えたかった」という。
 ▲彼女は歩き遍路で、他者を評価することなく、ただ愛を与え受け取るために歩み寄ることを学んだ。外国人であっても、仏教徒でなくても、行く先々で家族のようにありのままを受け入れられた喜びが彼女を突き動かす。
 ▲デモを一緒に行進した友達から「どうして遍路のつえを持ってこなかったの」と聞かれたベルトさん。四国巡礼で感じた共生への思いが理解されていたと感じ、うれしかったという。
 ▲デンマークでもまたテロが起きた。中東やアフリカから多くの移民を受け入れてきた欧州。だが2世、3世は人種や差別や排除、貧困の中で苦しみ続けている。憎悪につながる闇をはらわない限り、テロはきっと繰り返される。
 ▲ベルトさんは言う。「遍路は寛容と安らぎの場」。共生への希望はここ四国にあるのかもしれない。]