忘却への扉

 日記? 気づいたこと 何気ないひとこま 明日への伝言 願い 子供たちに 孫たちに そしてあなたに・・ 

まってるんだけど…

2012-09-30 | 平和を
 庭から家の中を眺めていたり廊下の布団に伏せの格好で居間の方を向いておとなしく待つのは、家族が食事を済ませた後におやつをもらうと信じているから。
 愛犬はたまに食事を欲しくて呼ぶことはあるが、それは私たちの夕食が終わった後。わずかのおやつをねだったりしない。
 俺は偉いと威張り庶民を騙し搾り取る欲の皮が突っ張った一握りの権力者集団に、わが家の愛犬の爪の垢を煎じて飲ませたい。

独 白

2012-09-29 | 平和を
 【福島原発の真実 最高幹部の独白】 著者/今西憲之+週刊朝日取材班 発行所/朝日新聞出版 を読み終えた。順番では1を読んだ朝日新聞特別報道部=著の【プロメテウスの罠】 検証!福島原発事故の真実 の2も持ってはいたが、こちらを先にした。(2012年3月30日第一刷発行)
 [本当の敵は官邸と東電本社だった! 地震直後から原発内の現場で書き残していた「最高幹部のメモ」を一挙公開!]
 [最高幹部が初めて明かす真実と本音の全記録 カタカナやひらがなが交じった殴り書きのメモ。最高幹部が書き残したかった思いがいま蘇る。これは、壮絶な戦いの軌跡でもある。]
 [政府・東電の「大本営発表」とは違う事故の真相が見えてくる。
「直ちに人体に影響はない」 「原子炉は冷温停止状態になった」……。 「大本営発表」でしか知ることができなかった「未曽有の人災」。福島第一原発最高幹部の一人が、初めて重い口を開いた。 手帳に残されたメモから当時をたどると、そこには「事故の真実」、そして、作業員たちの命をかけた戦いがあった。]
 政府・官庁・電力会社など財界と米国らの野心に媚びへつらい、「原子力ムラ」の解体に反対を示す政党代表・総裁の選挙結果も東電福島の原発人災事故の反省は欠けらも無いと見せつけた。
 原発=核燃料発電の無謀な継続を決定したようなもので、国民の安全・安心など無視して平気。「あと2~3ヵ所で、あんな原発事故が起きなければ懲りないやろな」 私の周囲でも悔しそうによく聞く話だ。

まどごしに

2012-09-28 | 日々
 できれば人に会える昼過ぎの時間に配りものをしたかったのだけど、今回は都合で早くなる。一軒目の家は玄関で女性が立ち話を済ませてこちらに来るのが見えた。
 その人も配達か何かだったらしい。「今日も暑なりそうやな」どこかで見たことがありそうだけどと考えながら無難な挨拶を交わしすれ違う。でも私はもしかして夜勤明けかもと入口の呼び鈴を押さず、ポストにカタンと入れた。
 他の家々も郵便受けにそっと差し込む。ネコの居るはずの家も先ほど倉庫の前を通れば車庫のシャッターが上がって中は空っぽだったので、山仕事に出かけたのかまだ帰らない。
 ネコに会えなくてちょっとさみしいがまた次の機会もあるかと家を離れかけたとき、何かが私を見ているような気がしてそっちの方を向いた。
 掃き出し窓のガラス越しに子猫が小さな座椅子に座って興味深かそうに私を見つめている。すぐそばには親猫がべったり、同じ座椅子で眠そうな顔だけ見える。
 「おった(居た)んか こんにちは」 「いいこだな かわいいね」 母親にはノラネコの頃を入れて2度め、子猫とは初めてあった。カーテンがネコの親子が見える分だけ開けてある。
 子猫は表情を変えずじっとしたまま、親猫はここは我が家と満足げに目を細めたり…。お前たち幸せ者だな「バイバイ またね」手を振りながら駐車場へ歩き出す。しまった!自己紹介するのと猫たちに名前を聞くのを忘れたが、引き返すのはやめた。

こんなに ふやして

2012-09-27 | 共に
 『台風を見といて?』 天候は仕事上大切な情報ではあるが、台風発生がわかると私に何度も気象庁ホームページの進路予報図を見れるようにしてと妻から指示がある。
 それはいいのだけれど部屋に入れば用件を済ませた後に黙って出ることはない。『もちっと 片付けんかな トウサンだけの部屋じゃないがぜ』 『これなによ』 今日は1年以上前からパソコン横にある品を指差した。
 1昨日の夜は机に高く積み上げた毎月購入する集英社の戦争×(と)文学シリーズに他社の戦争と平和や原発関連の本を見て、『また こがいに だいぶ買うて!』 それも長い月日を見て来たはず。
 同じ日の昼間に出会った先輩は午前中に仕事をして、昼からは主に読書の時間に決めたと言う。『本を読んどかんと 先もなご(長く)ないけんの』
 これまでも時間が許せば探索をするか読書をしていた先輩の読書量はかなりのもの、もっと増やすと言っても彼の選び読む書籍には奥深さがある。
 ときに先輩には読書後の感想を聞かせてもらう。その1冊を『2冊持っとるけん やらい』 と昨日も家に届けてもらった。【保守主義とは何か】 野田裕久/編 発行所/ナカニシヤ出版
 関心もあり時期的にも読みたい本でうれしいが、小さな活字で内容ぎっしり詰まっている。現在読みかけの本もあり、私も読書の時間が欲しくてたまらない。

むなしさを

2012-09-26 | 平和を
 町の役をしている知人が自動車を停め窓越しに話しかけてきた。他の団体の役員との合同の検討会などの席で自分の意見を話さず、まずはその場の顔役の意向を優先した会合の流れを作為しようとする数人がいると言う。
 結局はそれで検討に入る前に結論を教え、疑問点や反対意見を封じ込め形式的な会議で都合の良い賛成多数を作り出す。ほとんどの参加者は無言のままでも決定は事実。
 国の真似かどうだか小さな町でも困ったもんだ。自分自身や選んだ地区民の考えで動かず、上に喜ばれることを大事にする。これでは町が良くなるはずは無いじゃないか、なげかわしい。
 役の成り手があるのはうれしいことだけど特にやりてに知人が言ったような人がいて、その人たちが組んで組織を動かすとか利用したりすることもある。
 考え方や知識の偏りに無関心で狭く浅すぎる。今だから役になってからでも知識を増やし実務に役立てることを知ろうとすればすぐできる。
 実践している知人本人が言うのだから確かだ。彼が批判した人たちなども自分が必要とすることに対しては実践するはず。ただ組織と役によっては知っていても知らんぷりして上を喜ばせた方が得と分かっての世渡り上手たち・・・。

さいしょのいっぱい

2012-09-25 | 追憶
 秋祭りの季節になり、この町でも夜になると太鼓の音が聞こえて来る。先日は唐獅子の名前で受け継がれている獅子舞の練習を見る機会があった。
 獅子を舞う若者たちの踊りは見れなかったが、大太鼓を叩きながら踊る子供と小太鼓を打つ子供たちの練習を見た。人が減り宵祭りと祭りに交代しながら踊るのも限界に近づきつつあるようだ。
 汗をかきながら太鼓を叩き踊る様子を見ていると、私も気分は獅子の頭を握り締め舞いたくなってくる。私の時代は余るほどに子供も若者もいて、みんなが上手になろうと懸命だった。
 先輩も顔を出し手本を見せて細かい指導をした。あの頃は祭り前日と当日の朝早くから夜遅くまで、できるだけ多くの家々に喜んでもらえるため隣り町まで行き頑張った。
 町民運動会の慰労会で唐獅子の大先輩に尋ねてみた。戦後初めて「同じ村の住民だからと、『』に行って踊りたいそう喜んでもらったと亡くなった○○さん聞いたんだけど…。
 先輩もその仲間だったらしく、「あの頃はの年寄りに 他のでも 『来て踊ってくれんかと 頼まれんがは行くな へんど(乞食)みたいな真似は絶対したらいけんぞ』言われとったけんの」
 「『』に行き出してからも 食べ物や酒など出されても 誰ちゃ 手をつけなんだ。わしが親分の時よ 隣り町に大きな店やりよった○○さんがの一升ビン出した。
 『これよう見てくれ 新品の酒じゃ 汚いことないけんの 飲んでくれや』と目の前で栓を抜き 注ぎなはったけん わし飲んだがよ それからよ 呑んだり食べたりしだしたがは」そんなことは知らなかったが行けば歓迎され一生懸命に踊り走り込み、呑んで食べた気分の良い想い出がわたしにもある。

へやに どうぞと

2012-09-24 | 共に
 友人のお袋さんが来ているのではと会場を探してみたが見つからず、自宅に行ってみることにした。坂になった狭い路地道を通ってコンクリートのスロープを上ると彼の家がある。
 玄関横の呼び鈴を2回押し音の聞こえないままちょっと待っていた。入り口のガラス戸内側に人影がほんのり見えて戸が開く。
 「こんにちは ○○さん おんなはろか?」 一時帰宅か退院したかは知らないでの訪問理由をお袋さんに言う。『家に居ますよ』 「かまなんだら 話をしたいんですが…」
 『どうぞ 2階に居ますので、よかったら上がってください』 1人遠慮なく階段から廊下を曲がり、友人の部屋に向かって呼びかけた。
 ドアはすぐに開いたが、挨拶に続けて『ちょっと待ってよ ごちゃごちゃやけん 片づけるまで すみません』 ソファーの上にあった衣類をまとめ、私の前を通り他の部屋に数回入れた。
 わずかの量を移動しただけで、入った部屋は見事にきれいになっている。私の使っている部屋だと、まずすわる場所や向かい合って話せるために整理するだけで1時間ではても足りない。
 昨年会えずにいたのでほんと久しぶりの再会で、話もたくさんできた。退院しても週一での通院をしているから、私より多くを体験している。病気でたいへんだけど両親と一緒は幸せ者。
 お袋さんには飲み物やお菓子まで出してもらった。お互いまだまだ話たいけど、私の都合でお別れを言う。玄関までお袋さんと2人で見送りに、『また いつでも来て下さい』 幾度も聞いた親子の言葉も嬉しかった。

せなかを見ても

2012-09-23 | 共に
 散歩するのは愛犬の後ろ姿を見ながらが多い。里道が草でおおわれてからはアスファルト舗装の道路を歩く。愛犬が前を行くがリードは少しゆるみ加減で、無理に引っ張りはしない。
 犬大好きの娘が帰ると『また太ったね デブ○○』 と撫でられ尻尾を振っている。前向きも後ろ姿もどちらもきれい、私は肥満だとは思っていない。

じぶんのためでなく

2012-09-22 | 平和を
 『汚い 散髪行かんがやったら 運動会に行きなはんなよ』 ただ髪の毛が伸びただけで、頭は毎晩洗っている。この3ヵ月小遣いをもらえずにいるので、「(散髪する)お金がない」と言った。
 以前の小遣い1ヵ月分の半分を『これっ』手渡されたが、私も駄目もとに「足りない 散髪代は別にせんとおかしいぜ」 言ってみると倍になった。
 だが『追加分は来月分で散髪代込みやけんな』 以前の1ヵ月分を4ヵ月分にされるのは認められず、散髪代は別にプラスを請求したが、拒否され「だったら 行かん」
 『 それやったら お金全部返してよ』 私は無視し、お金は玄関マット下に入れ山仕事に出かけた。山で考え夕方帰ってから「お昼のお金を 9月分までにして 散髪代は 出してや」と頼んだが却下された。
 私自身は髪を伸ばすつもりでいたから幾ら伸びても平気なのだけど、『汚い』『恥ずかしい』と毎日聞かされるのは嫌。お金を出してまで行けと言うのだからそうするか。
 翌朝理髪店に電話したら、『また、なんで朝に行くがよ』と文句をつける。「来月分と散髪代は もろとらんがぜ」 後々のことがあるので『しつこい』と言うほどはっきりさせた。
 理髪店には入ってすぐに鏡の前の椅子に腰掛ける。テレビではちょうど報道番組をやっていたので、地元の地震時の危険地盤や脱原発を話題にしてみた。
 財界人や原発むら関係の洗脳の浸透を感じてならない。原発事故は他人ごと、原発の安全神話はこの原発地元でまだ生きている。私も説得力不足を反省する。

約束やぶりのくせ

2012-09-21 | 平和を
 【原発ゼロ 決定見送りへ】 政府の30年代の原発稼動ゼロ目標を盛り込んだ「革新的エネルギー・環境戦略」に関して、経済同友会代表・経団連会長・日本商工会議所会頭らが一斉に反発した。
 民主党の支持母体である連合も反対し、苦言を呈する閣僚までいるありさま。原発ゼロ目標では都合の悪い関係自治体にアメリカなどの意向は尊重すべきか。
 政府自体が原発ゼロを目標とする一方で、使用済み核燃料の再処理を続けるとか建設許可の出ている幾つもの原発工事を認めるが使用済み核燃料の最終処分は未定などの矛盾だらけにする努力ばかり。
 閣議ではおおまかな対応方針だけを決め、新戦略の具体策を明記した文書は参考扱いとする。総選挙で民主党は敗れても原発推進を喜ぶ新政権や原発むら関連への置きみやげ。
 原子力規制委員会も野田首相は国会の同意を得ないまま、委員5人を任命した。新聞の題字にも【変則任命 厳しい船出 ムラ出身 批判根強く】とある。
 しかも原子力規制委員会の事務局として安全規制や危機管理の実務を担う原子力規制庁は、【幹部 推進官僚ずらり 「信頼回復程遠い」批判】
 今日の【社説】は、[「2030年代原発ゼロ」との目標を掲げた政府の新たな「革新的エネルギー・環境戦略」の閣議決定が見送られた。
 新戦略の決定から、わずか5日。まさかの腰砕けにがくぜんとする。国の未来を左右するエネルギー政策の大転換を掲げながら、矛盾や反発を解消する努力もしないまま、入り口ですぐさま「原発ゼロの旗」を降ろすとは、政治の「覚悟」が聞いてあきれる。エネルギー政策を大きく後退させかねない愚挙であり、到底容認できない。
 (中略)「原発ゼロ」は、取り返しのつかない代償を教訓にたどり着いた必然の道で、踏み出すのは時期尚早どころか、遅すぎた帰結ともいえる。稚拙な政治によって、その道を見失い、諦めることのないよう、戦略の行方を注視したい。] 不幸にもというか皮肉にも今日、民主党代表選挙で再選した。