【 活断層近くの原発動かすな 】 松山市 男性( 71・自由業 )
◇(4月)14日に発生した熊本地震は大分県にまで被害が拡大した。5年前の東日本大震災を思い出し、本当に心が痛む。熊本地震で私が注目したことがある。14日夜は断層帯が交わる益城町に、震度7という大きな横ずれ断層型地震が起き、活断層の怖ろしさを再確認した。
◇そして、私が驚いたのは、鹿児島県の川内原発を停止させることもなく稼働し続けていることだ。16日未明にはマグニチュード7・3の「本震」が発生した。原発は直ちに停止して臨界状態を回避するのが当然ではないのか。原発事故に対してあまりにも鈍感である。熊本―大分の線を東に伸ばすと、四国の大活断層「中央構造線断層帯」がある。四国電力伊方原発の目の前だ。地震が誘発される可能性も否定できない。
◇今回の地震で、活断層の近くに位置する原発の再稼働については、決して認めてはならないとの思いが強くなった。関係者は「明日はわが身」と肝に銘じるべきだ。]
《 こだま 読者の広場 》 地方紙「投稿欄」より
( 忘却への扉 ) 原子力委員会と政府は頑なに「安全性の問題はない」として、川内原発を停止させないと決定した。想定外のところで事故は起こる。福島第1原発事故がそれを物語っている。
「リスクがゼロであるということは、ありえない」 とは5年前、フクシマ大事故直後の取材(サンデー毎日)に、パリ郊外に本部を置くフランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)を訪れた時、後に所長となる、ティエリ・シャルル工場研究所輸送廃棄物安全部部長が語った言葉。
原発は事故を起こさないという日本の「安全神話」を前提に、フランスの原発は安全なのですか」との質問にその答えが返ってきた。
「事故は起こる可能性がある、というのがフランスの考え方です。そこで重要なことは、もし事故が起きたときに、どの段階で収束できるのか。最悪の事態が起きたときに、少しでも広がっていかないように、どう防ぐのか、ということ」 「だけど、その想定を超えて起こることだってある。その時に、することはあるだろうか、そこまで考える必要がある」 「結果的なダメージだけを考えれば、フクシマの場合、津波対策はできていなかった、ということになる」 「最悪の原因を考えてもキリがない。どんな被害が起きるのか想定する。原因を考えても、ある一定のところまで。後は事故が発生した時にいかに収束させるか、どんなシンプルなものがあるのか、考える」
東日本大震災のあとに欧州で実施されたのがストレステストだった。そこでは、原発事業者(オペレーター)は、地震や洪水、酷暑、極寒などの「自然災害」や、飛行機の衝突や石油タンカーの爆発など「人災・事故」の全ての状況に応じた質問に答え、異なる状況で発電所がどのように対処するかを説明しなければならない。「事故発生時の緊急措置がとれないところでは停止させることもあり得る」 シャルル氏は、フランスとドイツ国境近くの原発の地盤を問題に、閉鎖すべきか検討中であることも語っていた。そもそもフランスでは、地震がほとんどない。]
ここに取り上げたサンデー毎日記事以外のコピーや私が購読している新聞切り抜きなど熊本大地震と川内、玄海原発とここ四国電力伊方原発に関連するものを、脱原発で動いていた友人に郵送で送った。のちに電話で「地震も原発も怖ろしい。ここにいては逃げることもできない。もう、原発のことは考えないことにした…」口では言ってもそれは無理。
熊本(大分)地震で南海プレート大地震が早まる可能性もあり、安倍政権と規制委とがグルになる、住民の安全・安心無視の電力会社と原発関連会社への特別優遇に腹が立つ。