忘却への扉

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庶民の暮らしが見えなくなる椅子

2016-05-07 | 共に

 【 地軸 】 2016/5/2 地方紙1面下段コラムより

[ 単身赴任の感覚だろうか。東京都の舛添要一知事がほぼ毎週末、神奈川県湯河原町にある別荘に行き来していたことが明らかになった。
 ▲気分転換と昨年股関節を手術したため「湯河原の風呂は広いから足が伸ばせる」のが理由。送迎は運転手付きの公用車で、片道約1時間半は「動く知事室」で電話連絡や指示をしていたと説明する。
 ▲都の規定では、出発地か目的地のいずれかが公務の場合、公用車の利用が認められている。とはいえ、都民から「公私混同」の批判が出たのは当然。「緊急連絡体制がある」にしても、危機管理上の問題もあろう。
 ▲舛添氏は知事就任後の2年間で8回海外出張し、費用の総額が2億円を超えた。大勢の職員を引き連れたぜいたくな「大名旅行]も非難を浴びている。5千万円の違法献金で辞職に追い込まれた猪瀬直樹前知事と同様、と知事の椅子に座ると、庶民の暮らしが見えなくなるようだ。
 ▲「1年間で195回も日帰り出張し」政務活動費をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた野々村竜太郎元兵庫県議は懲役3年を求刑され、7月の判決を待つ。情けない号泣改憲は今も語り草だが、不正発覚を機に全国の議会で政務活動費が見直された点で、皮肉にも功績を挙げた。
 ▲公用車の在り方も今後、全国の自治体で議論の対象となろう。「ルール上問題ない」ではなく、市民感覚で自ら顧みてほしい。感覚がまだ、まひしていなければだが。]

 ( 忘却への扉 ) 舛添都知事の別荘への公用車での運転手付き送迎。これって別荘に車と運転手も泊めるなら、休日出勤手当支給となり、1回東京へ帰して再度迎えの予定なら、往復2回の経費が必要。やはり自費で行くのが当然のこと。
 「大名旅行」に関して、週刊ポストは都心の一等地を韓国人学校に差し出す計画に、いくら批判が殺到しても「見直す予定はない」と舛添都知事。〝朴槿恵大統領に好かれたい〟―—そんな自己満足外交によって都民のための保育所計画は消え失せた]
 韓国出張は『2泊3日の韓国詣でに1007万円』(都知事ほか11人)、最近もパリ・ロンドンへの出張旅行費用が5000万円以上かかったと批判を浴びた舛添氏。
 庶民の暮らしが見えずして都知事の仕事をこなすことなどできない。世襲制や宗教がらみ、権力欲と利権欲の政治屋たちがうごめいている政権や国会も同じ、「市民感覚で自らを顧みる感覚」などもう麻痺してしまっている。私たちが市民感覚を発揮し、選挙権の一票で政治関係者を目覚めさせる必要がある。