忘却への扉

 日記? 気づいたこと 何気ないひとこま 明日への伝言 願い 子供たちに 孫たちに そしてあなたに・・ 

祈りを込め未来へ託した果実

2016-05-04 | 共に

 【 地 軸 】 2016/5/3 地方紙1面下段コラムより

[ 青空に向かって、山の緑が日に日にむくむくわき上がる。生命力に満ちた気に圧倒される。八十八夜が過ぎ、夏はもうすぐそこ。
 ▲田植えが始まり、農作業も本格化した。もの皆育つ季節。傍らには、労をいとわず、日々汗を流して働く人がいる。食という暮らしの根っこは、そんな一人一人の力によって支えられている。
 ▲今日は憲法記念日。日本国憲法は戦争で深い傷を負った人々が平和と自由への祈りを込めて未来へ託した果実。受け継いだ私たちは、その思いを育ててこられたのだろうかと、ふと思う。安全保障関連法案の強行採決など、憲法がないがしろにされる今。
 ▲思想家の内田樹さんが以前語っていた。「最高法規に、それにふさわしい重みや厚みや深みをどのようにして与えていくのか。その力動的な活動が憲法を憲法たらしめる」。あるべき理想のかたちを忍耐強く現実化するための、主権者たる国民の「肉体的な日常的な手仕事」が足りなければ、憲法は軽んじられると。
 ▲安保関連法に反対する大学生らのグループ「SEALDs(シールズ)」の高瀬千春さんは、憲法を試験のために覚えただけだった。だが活動の中で論議し、学び、今は思う。国が憲法に反したことをやろうとしたら文句を言える人を育てよう。
 ▲縁遠いを思われがちな憲法だが、私たちの命と暮らしを支えるかけがえのない基盤。大切に育てたい。まずは、自分のものとして手に取って。]

 ( 忘却への扉 ) 絶対反対と公約していたTPPさえ選挙で勝てば、加入署名。だが内容は黒塗りのまま、また選挙が終わるまで先送りし、国民が打撃を受けるのを知るのはその後のこと。
 TPPに限らず、秘密法と国民総背番号制に戦争法、歴史をゆがめ憲法の改悪など暴走の全ては関連しており、安倍晋三政権の意に従わないものを制する力がある間に成し遂げようという野望の塊。
 「SEALDs(シールズ)の高瀬さんの「国が憲法に反したことをやろうとしたら文句を言える人を育てよう」。過去の日本であれば、安倍氏は首相にもなれなかっただろうし、仮になっても短期間で辞任か解散に追い込まれていたはず。その程度の人物だから、米国も操りやすいと後押しする。政権与党の大議席が一人の男に振り回されている現状も含め、私たち国民のためにある「日本国憲法」を取り戻すためにも変えなければと、私も思う。