忘却への扉

 日記? 気づいたこと 何気ないひとこま 明日への伝言 願い 子供たちに 孫たちに そしてあなたに・・ 

不満の矛先を統計に向け

2016-10-31 | 平和を

 【 地 軸 】 地方紙1面下段コラムより

[ 【トム・ソーヤーの冒険】の著者マーク・トウェインはよほど統計を信じなかったようだ。「世の中には三つのうそがある。うそ、大うそ、そして統計だ」。19世紀の英国首相の言葉だと広めた。彼自身も「事実は頑固だが、統計は融通が利く」と。
 ▲わが国の首相も不信感を抱いているらしい。「より正確で使い勝手の良い統計システムの構築を」と国内総生産(GDP)などの見直しを関係閣僚に指示した。経済政策の行き詰まりが指摘される中、実態はもっと良いはずと、不満の矛先を統計に向けた。
 ▲作業に協力するのは「物価上昇2%」目標が達成できずに焦る日銀。内閣府がマイナス成長とした2014年度のGDPを巡り、独自の試算ではプラス成長だったと公表した過去があり、その腕前を買われたのだろう。
 ▲米国の作家故ダレス・ハフ氏は「統計でうそをつく法」 (講談社)で、米軍が統計を用いた兵士募集の広告を紹介している。19世紀末のスペインとの戦争で米兵が千人当たり9人死亡したが同じ期間のニューヨークでは16人。だから入隊したほうが安全だと。
 ▲だが単純比較できるものではない。兵士の多くは健康な若者で、市民には赤ちゃんからお年寄り、病人もいる。「統計は技術。多くのごまかしが可能」と記す。
 ▲「現代を映す鏡」とされる統計。時の政権の都合で安易に手法を変えれば、信頼性は失われる。目を向けるべきは「頑固な事実」の方だ。]

 ( 忘却への扉 ) 「統計は技術。多くのごまかしが可能」を活用し、安倍内閣の経済政策の失敗をごまかそうとしても、一般市民の生活の実状の中にある下降感を消し去ることなどできはしない。
 数字や言葉で主権者である国民を言い包める手法を乱用し、自身が首相であり続けるために党則の総裁任期を延長してまで悪政続投を狙う。
 一人と一政党とが実権を握る、時の政権の都合で安易に憲法解釈を変えることまでやってのけ、海外派兵をする国にまでする際限がない怖ろしさ。マーク・トウェインの言葉に納得する今の日本。


長い舌ベローン

2016-10-30 | 日々

 稲を刈り取った後のあちこちに、かかしたちを初めて見た時は、作品の自然さと懐かしさを感じた。今回は、作品案や製作方法など、他に応援指導を求めず、地元の人たちの手作り感がはっきり出ていた。
 かかし祭りを見て、駐車場に戻る途中に前回会ったあの子が気になる。居た。待っていてくれたかのよう。パイプの間から、犬の顔は出て、私の腕もすっぽり入る。顔も背中にお腹やお尻に足まで、どこを触っても満足そう、警戒心が全くない優しい姿も嬉しくさせてくれた。


大川小訴訟「予見できた」と賠償命令

2016-10-29 | 共に

 東日本大震災時に学校で最大の津波被害を出した宮城県石巻市立大川小学校。全校児童108人のうち、実に死亡・行方不明になった児童74人の大惨事。被害者のうち23人の遺族が市から誠実な回答を得られず、うそとしか思えない言動に不信感を持ち、市と県に損害賠償を求め訴訟を起こしたのは14年3月になっていた。
 その訴訟の判決で、仙台地裁は(10月)26日、津波襲来を予見できたとして計約14億円の支払いを市と県に命じた。
 【 あのとき、大川小学校で 何が起きたのか 】 これまで、ひた隠しにされてきた「空白の51分」の悲劇が明らかになった! 池上正樹 文 加藤順子 文・写真 発行所 青志社 
 2012年11月11日第1刷発行 の2013年2月11日第3刷発行を私は購入し読み、このブログでも話題とした。
[なぜ、「山さ逃げるべ」という児童の懇願も聞き入れず避難が遅れたのか?
 なぜ、石巻市教育委員会は児童の聞き取り調査メモを廃棄したのか?
 なぜ、真相解明を求める遺族の声は聞き入れられないのか?
 膨大な資料開示請求から得た新事実と、行政・遺族双方への綿密な取材によって再検証する、渾身のノンフィクション!]
 校庭のすぐ裏山は児童たちの楽に上れる場所。そこへ逃げようとしていた児童を教員たちは無視してもいる。教職員10人も死亡・行方不明となったが、1人の先生だけ児童と一緒に助かっている。判決で、私のもやもやは多少晴れたが、亡くなった児童が生き返りはしない。14年3月になってようやく訴訟を起こした遺族たちの気持ちを受け止め、市と県は責任を重く見て判決に従うべきだと思う。

 【追記】 市と県は児童74人もに犠牲を強いた反省の気持ちなどなく、ただ、責任逃れの言動だけに終始する。石巻市が28日、控訴を決め、県も控訴することになるという。特に石巻市教育委員会の事件隠ぺい工作には目に余るものがあり、市も県も教育に携わる責任能力などない。


役人や専門家の言葉が噓だと

2016-10-28 | 平和を

 【 新潟よりリスク高いのでは 】 四国中央市 男性( 65・無職 )

 ◇先日の新潟県知事選で、東京電力柏崎刈羽原発の再稼働に慎重な新人が当選した。与党系候補を労働組合までもが支持し、安倍晋三首相や自民党幹部もげきを飛ばしての選挙戦。しかし、新潟県民は再稼働反対の意思を明確に示した。
 ◇一方、四国電力の伊方原発3号機は8月に再稼働した。中村時弘知事は重大事故が起きた時に「政府が責任を持って対処する」との言質を首相から取ったから安心だという。が、それは県民の命を最優先に考えての判断だろうか。避難訓練をした住民はむしろ不安が増大したという。どう考えても。内海に面する伊方は新潟以上にリスクが高いように思える。佐田岬半島の住民が陸路や海路で安全に避難できると考えるのにも無理がある。
 ◇小泉純一郎氏は首相当時に「原発は安全で安くクリーンなエネルギー」と説明した役人や専門家の言葉がうそだと分かったとして、反原発を訴え始めた。原発再稼働は本当に人類を幸せに導くのか否か。今一度心に問いかけてみたい。]
                                    《 こだま 読者の広場 》 地方紙「投稿欄」より

 ( 忘却への扉 ) その地区でもトップクラスの経営規模の園地を所有する人が、「電気を使わん訳にはいかないのだから、原発の再稼働は必要で、認める」と。
 「わしはの」と知人、「わしんとこ(家)らは、ちぽっけな農家やけん、原発事故が起きて、ここに居れんようになっても、どうにでもなるが、あんたら土地担いで逃げることもできんし、戻ることもできんようになるがぞ」と言ってやったら、うつむいて黙ってしまったという。
 このあたりの住民の多くは、いまだ原因解明もなく収束はいつのことやら、責任者の反省さえない、あの東京電力福島第1原発の大事故などなかったような気分でいる。新潟県民との大きな違いだ。
 国と四国電力や県などに、住民も県民も何度ダマされバカにされ、危険な伊方核発電所の再稼働も簡単にできる場所だと見抜かれている。


心の扉を開く鍵を握りしめ

2016-10-27 | 共に

 【 地 軸 】 2016/10/23 地方紙1面下段コラムより

[ 黒い部屋を埋め尽くす赤い糸が巨大な繭のように血管のように張り巡らされ、古びた鍵が1万5千個もつりさげられている。その空間に立つ五つの白い扉―。
 ▲深い記憶の海の底に迷い込んだ心地に、息をのんだ。昨年、イタリアで開かれた世界的な美術の祭典、ベネチア・ビエンナーレ。その日本代表を務めた美術家塩田千春さんの帰国記念展「鍵のかかった部屋」を横浜で見た。
 ▲無数の星々のような鍵は、誰かの大切な思い出や「不在の気配」を思い起こさせる。ベネチアでは、降り注ぐ13万個の鍵の記憶を2隻の船が静かに受け止めていたが、帰国展では扉に。そのことで過去が未来につながり、より開かれていく気がした。
 ▲「この世は戸の閉められた世界ではない」。亡き詩人長田(おさだ)弘さんが昨年、本紙連載で述べている。「対話のドアは常に開いている」と語ったのはこの国を代表する政治家だが、例えばケンカをして「ドアは開いている」と言えば、それは「出て行け」という意味に一変する、と小声で注意を促しながら。
 ▲近頃、音を立ててドアを閉めるような政治の荒々しい物言いが世界を不安にさせている。今週来日する比大統領しかり、米大統領候補しかり。あるいは、権力側が、被害者や沖縄県民に暴言を吐いて恥じない国も。
 ▲他者の過去や痛みに思いを寄せ、そっと扉を開けておける世界でありたい。心の扉を閉ざす鍵でなく、開く鍵を握りしめて。]

 ( 忘却への扉 ) 今日、出会った先輩が、財界と閣僚や米国らに都合良く使われてばかりいる、何代もの長期世襲で小粒化した政治屋たちの政権により、退廃した政治。それらに、ぐらぐらにせられて行くこの国に腹を立てていた。
 地域の秋祭りの当日は、どっぷり浸かった安倍晋三首相と政権の大半に自民党議員他と日本会議に神社本庁の、重い尻の下に敷かれ地元神社ではなくなった町の祭りは嫌いだと、遠くへ気晴らしに出かけて行った。
 このブログ「忘却への扉」は私個人の扉だが、鍵はかかっていない。だが、国民に対していつでも開かれた存在でなければならないはずの政府や官僚側は、頑丈な鉄の扉を閉ざし、鍵をかけ錆び付かせ、主権者である国民に開かせないようにするとは。
 [日本会議は いま最も行動的な右翼団体で、神社本庁といくつかの宗教団体が中核をなしています。 また関連組織の日本会議国会議員懇談会には安倍首相をはじめ約280人の国会議員が加わっており、閣僚の大半もメンバーです。安倍政権の有力な支援組織といってもいいでしょう。]【日本会議と神社本庁】「週刊金曜日」成澤宗男編著 出版社 金曜日 裏表紙「はじめに」よりの1部転載 
 ( 広告収入に頼らない『週刊金曜日』は定期購読者が継続の支えです。 )に、暮らしの手帳社が並ぶ。  


政策の矛盾を解消しない限り

2016-10-26 | 平和を

 【 地 軸 】 2016/10/21 地方紙1面下段コラムより

[ 定員50人に対し、参加者は26人。関心の低さか、あるいは拒絶反応の表れだろうか。先日、原発から出る高放射性廃棄物(核のごみ)処分問題に関する一般向けの「地層処分セミナー」が、松山市で開かれた。
 ▲主催した原子力発電環境整備機構(NUМO)の職員や大学教授は地層処分の安全性を強調した。しかし、東京電力福島第1原発事故で、政府が唱える「安全」への信頼は以前にも増して低下している。
 ▲最大の課題は最終処分場をどこに造るか。共同通信の調査では、昨年11月の時点ですでに21道府県が事実上拒否の姿勢を示している。「検討する段階にない」など、方針を明確にしなかったのが愛媛など24、前向きな自治体は一つもない。
 ▲政府は年内にも「科学的有望地」を発表する。活断層や火山の近くを除いた、かなり広範囲の土地が地図上で示される。その後候補地を絞っていく手はずだが、地名が具体的になれば反発の声が上がるのは必至だ。
 ▲9年前には、高知県の東洋町長が候補地に名乗りを上げた。ところが、近隣の徳島県も巻き込む論争に発展、撤回と町長辞任に追い込まれた。「失敗は繰り返したくない」とNUМO職員。そのために「全国的な対話活動に取り組む」という。
 ▲最終処分のめどが立たないのに、原発を再稼働撃させてごみを増やす政府。政策の矛盾を解消しない限り、いくら対話を重ねて安全性を力説しても国民の理解は得れまい。]

 ( 忘却への扉 ) 核発電で出る高性能廃棄物(核のごみ)の処分技術確定と最終処分場決定あっての、核発電所建設と稼動承認こそ重要だった。
 政財官と米国に一般人も巻き込む原子力(核発電)村による利権優先の、先ずは核発電稼働ありきでの出発点自体が、前後逆。核発電が未完の技術で、安全性に問題があることは国や製造販売会社と電力会社など直接関った人々には周知の事実だと思う。
 地震国日本に、核発電所建設場所も核のごみ最終処分場にしても、絶対安全と保証できる土地など有り得ないだろう。福島での炉心爆発大事故の反省もなく、政府の核発電推進ありきで、NUМOの職員や御用学者らが全国的な対話活動という儀式をして見せたところで、原子力規制委員会同様にすでに国民の信頼を失っている。
 この愛媛県知事は規制委員会と国が安全を保障したと再稼働を認めたが、核のごみ処分問題も、国が安全を認めれば受け入れるのではないかと恐れる。


優しい運転を心掛けよう

2016-10-25 | 日々

 【 怖かった高齢運転者急後進 】 西条市 女性( 79・主婦 )

 ◇先日、スーパーへ買い物に行った。昼前の時間帯で買い物客がやや多かった。ちょうど、軽トラックに乗った80代ぐらいの男性が駐車場所を探しているようだったが見つからず、奥さんを降ろして、エンジンをかけたままその場で待っている様子だった。
 ◇私は店に入ろうとその車の後方を歩いた。車との距離はかなりあったが、突然びっくりするほどのスピードでバックしてきた。どんな風に飛びのいたか覚えていないが、胸の高鳴りがしばらく止まらなかった。この様子を見ていた女性が「怖いですね」と一言。何事もなくすんだが、危うく惨事になるところだった。
 ◆最近は高齢者が関係する事故が多い。運転者も歩行者も気を緩めず、周囲には特別気をつける必要があると思う。ゆっくりと運転し、特にバックするときは2度、3度後ろをよく見る習慣をつけてほしい。恐ろしい経験をしたことで、免許保有者の私も改めて高齢者の交通教本を読み返し、優しい運転を心掛けようと誓った。]
                                    《 こだま 読者の広場 》 地方紙「投稿欄」より

 ( 忘却への扉 ) 自宅から買い物や病院など用事をするため出かけようとすると、バスが走らなくなった山里の町では、自分で運転しなければ、何かと不便。免許証を持ってなければ、坂道を歩いての往復をすることになる。
 この地域にも80歳代から90歳前後の人まで、運転している人は多い。出会って安心できる人と、気になる人に別れる。ハンドルを握る場合、高齢になるほど油断大敵で注意を有するのは当然だが、自動車を乗り慣れ、安全運転を体で覚えておくことも大切だと思う。
 会社勤務の間は、いろいろな車種の運転をする時間が長く、いつも注意を払う運転を心掛けていた私。だが、退職後、特に自動車の運転する機会がほとんどなくなっているのを気にしている。
 原付バイクは、できるだけ多く乗るようにしているが、自動車運転とでは異なる。気分にゆとりを持った状態での自動車運転をできるよう家族に協力してもらいたい。


おごりの言動

2016-10-24 | 共に

 高知県選出の衆議院9期目となる山本有二農林水産相、高知ではポスターでよく見ていた顔だが、環太平洋連携協定(TPP)の承認案の審議を巡り、同じ自民党の、18日に開かれた佐藤勉衆院議院運営委員長のパーテーで国会を軽視する発言をし、テレビに登場する時間が多くなり、よく見るようになった。
 「強行採決するかどうかは佐藤氏が決める」と強行採決も選択肢になるとも受け取れる山本農相の発言に、会場では(賛同の?)笑い声も聞こえていた。
 問題を起こした後も19日の衆院TPP特別委員会で「ご迷惑をかけた。撤回し、お詫び申し上げる」と謝罪はしたが、言葉とは裏腹、委員会室へ入るまでなどの、のけぞり威張ったような姿勢に、反省は感じられない。
 「誤解を生じかねない」として、菅義偉官房長官は電話で厳重注意したというが、菅氏自身19日の記者会見で、山本農相を擁護し「辞任するような話ではない」と述べ、続投させる方針を示した。
 肝心のTPP承認案に関しては「緊急感を持って丁寧に進めたい」としつつ「一定の審議時間がれば、粛々と対応をしていくのが国会の慣例だ」と言ってのけた。
 山本農相を辞任に追い込めば、安倍首相の任命責任を問われることになる。それを避け自体収束、今月中の衆院通過を目指すTPP。予定通りに進めば参院で自然成立できる。
 黒塗り資料提出に説明も曖昧で、審議が尽くされたなど全くいえない委員会。それに加えて無責任発言をした山本農相問題。政府与党には、数の力で押し通すとの委員会や国会の審議軽視の権力の「おごり」、強引に平気で押し切る傾向が増大するばかり。事実上の強行採決ができる議席数を持っている。
 口で誤魔化すのではなく納得できる情報を明白にし、審議を尽くす場面を国民の前に明らかにした上での結論ありきでなければならないはずだ。


かごメル

2016-10-23 | 日々

             [ 夏場 閉めていたトランクを 解放。 寒かったのか 丸くなる。 ]

 炬燵(こたつ)がなくても、どこでも体を丸めれば暖かい、メルはいいな。家の中で自由奔放できるメルと違って、寒がりじいちやんは外の山仕事にいくのもバイク。日によるけど、もう、手が白くなったり紫色に。写真だけで何年もメルに会えてないけど、早く抱っこしたい。大好きなんだから、逃げないでな。
 サメに飲み込まれているような写真だけど、大丈夫か!早く目を醒まさないと危ないぞ。


逃げてくれと祈る

2016-10-22 | 共に

 全国の民間ラジオ局を含めた放送番組の中で、優秀と認められた作品をNHKラジオで聴いた。東北の県だったようだが、イノシシに鹿や猿とカラスによる農林業の被害はあまりにも厳しく、猟友会会員らのボランティアでの害獣駆除も追いつかない限界を超えた現状にある。
 わが家の庭や周辺だけではなく、山々すべてと言えるほどイノシシは増え、荒らしまくっている。いのししの被害は1年じゅう、農地や山林は掘り返し、凹凸や深い穴をあけ、石垣は壊す、石垣は壊す。人が持ち上げられない大きな石さえ畑から掘り出していることのあるのは、遊びだろうか。
 タヌキは樹を決め、下枝の果実をまとめ食い、同類のハクビシンは木に登るので食べるだけでなく、体の重さに枝があちこちで折れている。どれも食欲旺盛、被害は増大する一方。
 取材来たラジオのインタビューに猟友会会長が答えていたが、この地方同様、会員全員が本業を持ち、狩猟はあくまでも趣味。狩猟許可の出る一時期のわずかな日々に、仲間たちと狩猟を楽しめればよいのであって、余分な獲物を撃とうとは思はない。害獣被害の多発で困っている人たちのために役立てばと手助けのつもり。
 仕事中にも携帯が鳴り頼まれれば、駆け付けないわけにもおれず、檻にサルでも入っていると、どうか逃げてくれと願うが、見物人が見守る中では、殺さなくてはならないつらい立場。
 檻の上部に穴をあけ、ツキノワグマは逃げられるようにしてある。だが、逃げてくれないと県が殺処分を許可することもあるが、簡単にはいかない。動物愛護団体が集まり抗議を続ける、警察も来て時間後にやっと殺処分を実行できた。
 猟友会会員は悪者扱いだろう。動物愛護は私も同じ、でも、激しい抗議や批判行動をする動物愛護団体を見聞きすると、毎回、この人たちは真の平和な暮らしを大切に思い、戦争を批判し、環境破壊の脱原発や護憲の感情がどれほど強いのかと疑問を感じることもある。
 「熊を殺すな!」との叫びに応えて、檻を開け山に逃がす責任を取るのか。後で、クマに襲われけがをしたり死ぬ人が出ても他人…では無責任。
 殺処分したくまもイノシシの大半を、穴を掘り埋め片付けまで、無償で猟友会員らがやっているのを知っているのだろうか。 
 イノシシや狸、ハクビシンには園地を散々荒らされる被害者側にいる私だが、出会うことも度々、かわいいとも思う。だが、害獣駆除の手助けがなければ(あっても限界を超える異状増加)、自己防護では農業経営を維持できないところまで来ているのである。そこに息の根を止めるTPP批准に政府はあくまで強引。