忘却への扉

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自ら戦争をあおった新聞

2015-06-30 | 平和を
 【 そして、メディアは日本を戦争に導いた 】 著者/半藤一利 ・ 保坂正康 発行/東洋経済新報社    
 2013年10月 第一刷発行 同年11月 第三刷発行 
                《 いま、昭和史から学ぶべき、いちばん大事なこと 》
[軍部の圧力に屈したのではなく、部数拡大のため自ら戦争を煽った新聞。ひとりよがりな正義にとりつかれ、なだれをうって破局へ突き進んだ国民……。昭和の大転換期の真相を明らかにし、時代状況が驚くほど似てきた〝現在〟に警鐘を鳴らす。] (帯より)

 この本は半藤一利氏と保坂正康氏の2人が交わしたジャーナリスト論で、明治から大正昭和平成までの幾多の出来事が含まれているのだが、読んでいて私も安倍晋三首相らの考えの基には戦前と戦中があり、戦中の日独伊に変え当時は鬼畜米英と呼んだ敵国の米国主導の欧米軍を頼っての「戦争法案」なのがよく分かる。
 とにかく米国はもちろん安倍首相も財界も儲ければ良いのであり、メディアの扱い方とメディアのすり変わり方も同様で、煽りに乗せられる国民こそたまったもんではない。
 明治維新をテロだとの言っているのには驚いたが、歴史は時の権力を握ったものが作りかえると思えば納得した。その後も軍部将校らや戦後も右翼がテロを起こしている。注釈も多く付いているので読みやすいかった。

          ◆「戦争に協力すると新聞は売れる」
          ◆メディアは売上で動く
          ◆なだれ現象は、歴史が示す日本民族の弱点
          ◆日本人全体がバカだった
          ◆[明治維新というテロ]を美化した悪影響
          ◆ブラックリストで総合雑誌が崩されていく
          ◆昭和の戦争に個人で抵抗したジャーナリスト
          ◆日本軍の堕落は農民のせい?
          ◆終戦時における、誠実さのない新聞の変わり身
          ◆昭和一桁(けた)に似てきている現代日本
          ◆「40年周期説」で現在は昭和何年に当たるか?
          ◆今は普通の人が暴力に走りやすい
          ◆劇場型になってきた言論封殺の暴力          ―――本書より

戦前の亡霊の出現か

2015-06-30 | 共に
 【 国旗国歌の強要は時代錯誤 】 東温市 男性 (80 ・ 無職)

 ◇日の丸の旗を振った兵隊さんを送った時代は終わったのだ。日の丸はまだしも「国旗、国旗」と言われると、「戦前の亡霊」の出現かと背筋が寒くなってくる。
 ◇安倍晋三政権は教育委員会制度を見直したり、道徳教育を教科に格上げすることを決めたりしている。が、「強い国家」や、国家のために血を流す「軍事国家」の時代はとっくに終わり、平和を求める時代なのだ。そんな中で先日、下村博文文科相は国立大学に入学式や卒業式での国歌斉唱を口頭で要請したが、学長たちは「あくまで大学が決めること」と冷静な対応だったという。
 ◇かつて、当時の文部省が「国旗国歌」を強要し、現場との板挟みになった広島県の高校校長が自殺した悲痛な事件を思い出してほしい。国に対する熱い思いは強制されるものではなく、自然に生まれるものであり、若者が誇りの持てる平和国家の建設こそが先決であろう。]

後で誰が責任を取るのか

2015-06-29 | 共に
 【 憲法無視は日本政治の危機 】 東温市 男性 (67 ・ 住職)

 ◇日本政治が壊れようとしている。立法、司法、行政の三権分立が危機的状況だ。安倍晋三政権の憲法無視が原因だ。村上誠一郎衆院議員が指摘するように、今の日本はドイツのヒトラーがワイマール憲法を骨抜きにして独裁を確立した状況に似ている気がする。
 ◇当時、ドイツは敗戦国として戦勝国に巨額の賠償金を求められ、国民生活が困窮していた。今の日本は1千兆円を超える財政赤字と中国などとの対外不安の中、多くの国民は富める者と貧しきもの二分され、政治への無関心者が増えている。特に連立与党の公明党は創価学会を支持母体とする政党だ。創価学会は仏教団体で、仏の教えには殺すな、殺されるな、殺させるなの「不殺生」がある。今回の安全保障法案と仏の教えの関係はどうなるのだろうか。
 ◇私は自衛隊の海外派遣は駄目だとは言わない。もし派遣するなら三権分立が原則で、憲法改正が先になる。解釈改憲では後で誰が責任を取るのか。]
                                    《 こだま 読者の広場 》 地方紙「投稿欄」より

 (忘却への扉) 「憲法を骨抜きにして独裁を確立した状況に似ている気がする」投稿者と同じに感じている国民は多いと思う。その状況にしたのが安倍晋三首相であり、政権与党の自民党と公明党である。
 沖縄県は23日、太平洋戦争末期の戦没者20万人以上を追悼する「慰霊の日」を迎え、糸満市摩文仁の平和祈念公園では、県などの主催で「沖縄全戦没者追悼式」が営まれた。
 平和宣言で、国の米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設中止を求めた知事の異例の発言に参加者からの大きな拍手が沸いた。
 「戦争法案」を強行しようとする安倍首相の「沖縄の負担軽減に全力を尽くす」などの挨拶には「帰れ」「帰れ」などとヤジが飛び交って当然だろう。
 沖縄の米軍基地内に故郷のある創価学会の女性をテレビが追跡取材していたが、「平和党」であるはずの公明党がなぜと疑問を呈していた。
 さも自民党が悪いとばかりに慎重審議をなどとは繰り返すが、結局は党の主張が追加されたと閣議決定に相乗りするだけ。仏の教えの「不殺生」こそ日本国憲法前文であり、憲法9条であるはずだ。

原発ゼロの意識と電気の健康活用を

2015-06-29 | 共に
 【 地 軸 】 2015/6/26 地方紙1面下段コラムより

 [調子の悪さに目をつぶっていた自宅のエアコンを、先月買い替えた。やたらと使わないように心掛けてはいたものの、真夏を前に熱中症対策を整えておきたかったのだ。
 ▲南アジアで猛威をふるう熱波も決断を後押しした。電力不足で冷房が使えず被害が拡大したという。死者はインドで2千人以上、隣のパキスタンは700人を超えた。いくら暑い地域とはいえ最高気温45~50度は「異常気象」に違いない。
 ▲背景には南米ペルー沖の海水温が上がるエルニーニョ現象がある。米海洋大気局は「地球は数カ月にわたり記録的熱さを経験する」と警鐘を鳴らす。1~3月の世界の平均気温は観測史上最高と聞けば、大げさな話と一蹴するわけにもいくまい。
 ▲今回のエルニーニョは昨夏から継続中だ。通常は夏から秋までで、途切れず続くのはほとんど例がない。これまでの傾向だと日本は猛暑にならないはず。温暖化が進む中でのまれな現象に当てはまるかどうか。四国の3か月予想は「例年並み」だが、さて。
 ▲夏の節電期間が近づく。昨年に続き原発ゼロを迎え、愛媛は四国電力の伊方原発が全停止して4度目になる。危機的な電力不足に直面しなかったのは、県民の節電努力があればこそ。
 ▲異常気象は一日も早く終息してほしいが、原発ゼロは途切れさせぬよう意識を高め続けたい。ただ、無理は禁物。エアコンや扇風機の効果的な使用は、節電と相反するものではないのだから。]

沖縄から私たちへの重い問いかけ

2015-06-28 | 平和を
 【 地 軸 】 2015/6/25 地方紙1面下段コラムより

 [スタジアムは青一色に染められていた。辺野古の海を守りぬく―。宝の海の青色を身にまとって駆けつけた3万5千人の魂の叫びが、うねり、海鳴りのように押し寄せる。
 ▲先月、那覇市で開かれた米軍普天間飛行場の辺野古移設反対を訴える沖縄県民大会。地元紙が大きく掲載した写真に息をのんだ。皆で握り合った手の力強さ。一斉に高々と掲げた「NО」のプラカード。
 ▲おとといは70年前に壮絶な地上戦が終結したとされる沖縄慰霊の日。24万余の戦没者名を刻む「平和の礎(いしじ)」では、忘れ得ぬ家族や友の名を指でなぞり静かに涙する姿があった。「戦争へ向かう基地はいらない」。誰の命も奪ってはならない。国籍や軍民の別なく等しく悼む碑からは、世界の平和を祈る心が見える。
 ▲[万国津梁(世界の懸け橋)」。追悼式で翁長雄志知事はアジアの懸け橋として活躍した先人たちに触れ、平和をつなぐ橋になることを誓った。15世紀につくられた首里城の鐘には「琉球国は中国と日本の間にある理想的な島。諸国の懸け橋となる」との思いが彫られている。
 ▲沖縄の心を、胸に深く刻みたい。県民の声を無視し、辺野古移設という名の新基地建設を強行する政府に、集団的自衛権行使を可能にする安全保障法制に突き進む首相に、届けたい。
 ▲「みるく世(ゆ)がやゆら」。今は平和でしょうか。高校生の知念捷(まさる)さんが朗読した詩は、沖縄から私たちへの重い問いかけ。]

おやつもらった

2015-06-28 | 日々
 見物人の多い行事でもなければ、低くてもこんな山の上まで来る人は少ない。この日だからこそのおやつが嬉しい。お腹いっぱいにはならなくても、やさしさをありがとう。
 野良猫や野良犬を見ると私もエサをやりたくなるがガマンする。できれば家に連れて帰り家族に加えたくてたまらないのだが‥‥。
 別の大型バスが何台でも停められる観光地の駐車場で出会った大きな野良猫の画像を送る予定でいたのに、そのボス猫?に保存場所から逃げられたため変更。

家も土地もご近所も思い出も

2015-06-27 | 共に
 【 ゼロにはならぬ原発リスク 】 大洲市 男性 (56・会社員)

 ◇青葉が濃くなって深呼吸したくなる季節だ。ただ、福島の放射能汚染地危機はどうなのかと心配になる。青葉の景色は多分一緒だと思われるが、人が住めないのだ。
 ◇かつて私は労働組合員の一人として伊方でバリケードを張っていた。あのころは推進派が是で、反対派が非だった。原発神話が壊れた今、逆になったかもしれない。私は伊方原発から15㌔圏内の山間部に住んでいる。もし事故になれば避難しなければならない。家も土地もご近所も思い出も全部捨てて、だ。天災だけなら少しずつ復興できるが、放射能の人災はそうはいかない。再稼働に関わるリスクは決してゼロにはならないのだ。
 ◇避難の受け入れ地域が増えても、町ごと引っ越せるわけではない。対象地域の住民は不安を抱えながらも住み続けていかねばならない。代替えエネルギーの開発実現を信じ「節電」はずっと言い続ける言葉だと思う。そして、この地がいつまでも深呼吸のできる地域であることを願っている。]
                                   《 こだま 読者の広場 》 地方紙「投稿欄」より

 (忘却への扉) 権力と金にしっぽを振ると田舎住民はバカにされ、反対意見や言葉を発せない人々を押さえ付け強引に核発電は建設された。合併前の小さな町だ。
 近隣の市町村の賛否など全く無視、福島第1原発の人災巨大事故が起きた後も住民の安全安心でなく核発電を許可することで得る財政を頼りに町は再稼働を容認する。
 原発を誘致した町の住民は真っ先に避難できるが、すぐ隣に住んでいても町名が違えば逃げるのはその後、避難計画もいい加減そのもの。大震災と大事故が同時に発生すればどうすることもできないと私も思っている。
 国や電力、県と市町にも、30㌔圏内に限っても見捨てられる運命が見える。大きな危険をはらみ生み出す廃棄物の処分さえできない核発電は廃止してこそ危機を減らせる。
 

もっと仲良くなれるはず

2015-06-27 | 共に
 【 地 軸 】 2015/6/24 地方紙1面下段コラムより

 [先週末、松前町のショッピングセンターで、韓国の男性ポップグループのライブショウを見掛けた。初めて聞く名前だったが、女性ファンの多さが正直意外だった。
 ▲公式ホームページによると、グループのキャッチフレーズは「日本初、会えるチワワ系韓国アイドル」。デビューの翌年から5年間、ずっと日本を拠点に活動しているという。
 ▲彼らが必死に日本語を覚えるのも、全国各地を回るのも、もちろん成算があってのことだろう。韓国に対する国民感情は決して良いとは言えない状況だが、アイドルの世界は政治とは別。根強い韓流人気を見通しているのかもしれない。
 ▲4年前の大みそか、NHK紅白歌合戦には3組の韓国グループが出演していた。ところが、ここ3年は1組もなし。BSテレビの番組表には、相変わらず韓流ドラマが並んでいるものの、「冬のソナタ」ほど話題になってはいない。
 ▲日韓サッカーワールドカップや韓流ブームで広まった市民間の交流も、両国トップ同士の竹島上陸、靖国神社参拝でしぼんでしまった。政治問題を抜きにすれば、もっと仲良くなれると思っている人は多いはずなのに。
 ▲日韓国交正常化から50年。今年は何とか首脳会談を実現して、関係改善への一歩を踏み出してほしい。一過性のブームではなく、お互いの国の文化を尊重し、素直に「好き」と言い合える日が来るまで、男性グループの名前を心に刻んでおこうと思う。]

無関心であってはならない

2015-06-26 | 共に
 【 許せぬ職員が障害者への暴力 】 松山市 女性 (65 ・ 会社役員)

 ◇山口県下関市、障害者施設「大藤園」に通っていた知的障害者に対する職員の暴力行為の実態にはあぜんとした。日常的に繰り返される暴力に耐えかねた職員が隠しカメラの映像で実態を訴え、明るみに出た。
 ◇下関市は昨年、「虐待がある」との通報を受け立ち入り調査をしたが確認できなかった。もっと丁寧に調査すべきで、猛省を促したい。暴力行為をした職員は懲戒解雇され、10日に暴行の疑いで逮捕された。が、他の職員にも問題行動があったようで、抜本的な対策が必要だろう。知的障害者は覚えることや動作に時間がかかるものの、陰日なたなく黙々と作業に取り組んでいる。温厚な人柄で指導に当たる先生もいる。そうした姿を見てわが身を正す環境がなく、暴力が日常化されたことも不幸だ。
 ◇身体的暴力や言葉の暴力、ネグレクト(育児放棄)などは決してあってはならない。保護者や親族も常に目を届かせ、もの申す姿勢を示す必要がある。社会も無関心であってはならないと思う。]
                                    《 こだま 読者の広場 》 地方紙「投稿欄」より

 (忘却への扉) この暴力行為の現場はテレビニュースで私も見たが、障害者に対する施設職員のあまりにひどい虐待に、障害者施設に勤めながら、このようなことをする職員がいることに人間不信を感じてしまう。
 他の職員にも問題行動があったとすれば、障害者施設の運営方法にも疑問があるのではとも思ってしまう。下関市の施設に限らず、同様の虐待事件はこの国のあちこちで起きている。
 人としての性格までが、歪みどこか変な方向に進んでいるのではないだろうか。戦争をする国へと向かう安倍晋三政権の「戦争法案」に関する答弁を聞いていると、戦争という最大の暴力・虐待・破壊を正当化しようとしている。
 数々の憲法違反を犯しても懲戒解雇されることなく、総裁選でも再選が待っているとは国の不幸・・・。


見せかけの数字より実感が正しい

2015-06-26 | 共に
 【 地 軸 】 2015/6/23 地方紙1面下段コラムより

 [おかしいと思ったら案の定だった。「4月の実質賃金、2年ぶりにプラスに」 ―国の発表を本紙も報じたが、これは速報値。確報で、前年同月比0・1%減にマイナス修正された。つまり、24カ月連続マイナス。
 ▲「確報は賃金水準の低いパート労働者のデータがより多く反映されるため」と言い訳するが「景気回復の印象操作?」と邪推したくなる。見せかけの数字より実感こそが正しく、大切なのに。
 ▲国も分かっている通り、4割を占める非正規労働者の賃金水準は正社員の6割。今、最も効果的かつ必要な経済政策は「雇用の安定と格差縮小」のはずだが、現実は全く逆。
 ▲労働者派遣法改正案が衆院を通過した。3年ごとに人を入れ替えれば、企業は派遣労働者をずっと使える。派遣ならAさんもBさんも同じ、安ければいい―人をコストと見て「企業が好き放題できる」(厚生労働官僚)法案を、政権がごり押しする冷淡に身震いする。
 ▲「結婚は、コスパ(コストパフォーマンス、費用対効果)が悪い」。先日見た記事の、結婚に否定的な20代の男性の声に胸をつかれた。寂しいが、さもありなんとも思う。何しろ生身の人間を、国や企業がコスパで切り捨てる時代。
 ▲かつて「一人口は食えぬが二人口は食える」と言われた。今は1人が暮らしやすく、しかし1人さえ暮らしかねる社会なのかもしれない。個々の幸せの実感や希望を大切にしない国の、梅雨空のような重苦しい未来を憂う。]