忘却への扉

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米国20㌦札の顔に黒人女性を

2016-05-11 | 共に

 【 地 軸 】 2016/5/4 地方紙1面下段コラムより

[ 米国で買い物をして100㌦札を出すと、店員に嫌な顔をされた。偽札が大量に出回っていた時期で、紙の厚みや色の濃淡を入念にチェックす必要があるからだ。
 ▲高額紙幣は敬遠され、最も使い勝手が良いとされるのが20㌦札。4年後に刷新するその紙幣の肖像に、奴隷解放運動指導者のハリエット・タブマンの採用が決まった。黒人女性が初めて「顔」になる。
 ▲約200年前、奴隷の下に生まれた彼女は[鉄道]の「車掌」として知られる。実際の鉄道ではない。奴隷の逃亡を手助けする「地下鉄道」という名の秘密組織に属し、「乗客」の黒人を目的地に送る役を担った。
 ▲南部と北部の間を何度も往復し、数百人を自由へと導いたとされる。白人に懸賞金をかけられても、恐れずに活動を続けた。「乗客を失ったことはない」のが誇りの「名車掌」。のちの南北戦争では北軍のスパイとなり、奴隷解放に身をささげた。
 ▲現20㌦札のジャクソン元大統領は裏側へ回る。ジャクソン氏は農園を営んだ元奴隷主だけに、主役の交代に歴史の皮肉を感じる。米国では小額紙幣の肖像ほど権威があるとされ、1㌦は初代大統領のワシントン。20㌦は5番目で、50ドルの北軍を率いたグラント将軍より「格上」となる。
 ▲今なお米国社会の人種差別意識は根深く残る。新紙幣の彼女の顔を見ることで、社会が変わるのではないか。そんな期待に、きっと彼女は嫌な顔をせず応えるのだろう。]

 ( 忘却への扉 ) 米国で20㌦札の「顔」として、黒人奴隷でもあった奴隷解放運動指導者の女性ハリエット・タブマンの採用が決まった。
 日本では知る人も少ないが、米国では小学生にも尊敬される人物とか。今回2020年に刷新される20㌦札の肖像が彼女になったのは、その年ちょうど女性が参政権を得てから100年を記念する年でもあるという草の根運動のたまもの。
 日本で女性に参政権が与えられたのは無条件降伏した敗戦後の1945年で、それまで明治、大正昭和と女性は投票権すらなかった。米国では小額紙幣の肖像ほど権威があるというが、日本では逆なのも恥ずかしい。
 米国追従だが国内向けには権力者ぶる安倍晋三首相に提案。首相在任中に、日本は1万円札の肖像を平塚雷鳥や市川房枝に刷新すれば、米国に頭を撫でてもらえること間違いなし。