忘却への扉

 日記? 気づいたこと 何気ないひとこま 明日への伝言 願い 子供たちに 孫たちに そしてあなたに・・ 

代わりに誰かにお返しを

2017-01-31 | 共に

 【 紛失の携帯 届けた人に敬意を 】 松山市 女性( 70・主婦 )

 ◇携帯電話がどこを捜しても見つからない。どこでなくしたかもわからない。携帯の中には6人のかわいい孫の貴重な写真がいっぱい入っている。私の宝物だ。携帯自体は惜しくはないが、写真を失うと思ったらつらいものがあった。
 ◇落としたとは思えなかったが、念のため警察に行くと、落とし物として携帯が届けられているという。私は飛び上がらんばかりにうれしかった。届けてくださった方にお礼を言いたかったが、その方は「お礼も謝礼もいらない」といって帰られたとのこと。見返りを求めない気持ちに感謝し、その善意に頭の下がる思いがした。
 ◇私なら言えなかった言葉かもしれない。自分への戒めの言葉にもなった。届けてくださった方にお礼ができなかった代わりといえばなんだが、私自身が誰かにお返しができるよう心がけたいと思った。世知辛い世の中だが、拾ってくださった方の善意に心が洗われた。ありがとうございました。]
                                    《 こだま 読者の広場 》 地方紙「投稿欄」より

 ( 忘却への扉 ) 善意の行為を名前も住所も不明の人たちからわが家も、私も受けているが、直接お礼やお返しをすることは私が子どもの頃のことになるとお世話になった人々も大勢過ぎて、できないままでいる。
 でも、消極的な私にできることを見つけ、何かをとの気持ちは忘れずにいる。ちっぽけでも、遠回りでも、しないよりは実行する方がいいとの思い。


大人になれドナルド

2017-01-30 | 平和を

 【 地 軸 】 2017/1/22 地方紙1面下段コラムより

[ もう25年以上も前に「ベルリンの壁」の一部が松山で展示され、見に行った。古びたコンコリートは硬くて冷たく、人が人を抑圧するために築いた分断の象徴に息苦しさをおぼえた。
 ▲そんな壁がまた、張り巡らされるのだろうか。「われわれの国境を取り戻す」 ―トランプ米大統領は就任演説で宣言、基本政策でも国境の壁建設を確約した。半信半疑の現実に心が冷える。
 ▲「大人になれ、ドナルド」。御年70歳、ツイッターで他者を攻撃し続ける不寛容な振る舞いを前副大統領にたしなめられたトランプ氏が、大統領になった。かつての処世術を「攻撃か無視だ」と答えた人が、権力者となっても強硬で差別的な発言を続ければ、悪意が「本音」としてまかり通ってしまう。その心の壁を恐れる。
 ▲「壁ではなく橋を築こう」。ローマ法王フランシスコは、かねて移民に対する寛容な対応を訴えてきた。就任へのメッセージは「あなたの指導力の下、貧しい人や助けが必要な人への配慮を第一の基準とする米国の偉業が続きますように」。米国のみならず、世界に必要な祈り。
 ▲「これは終止符ではない。建国の物語の句読点だ」。オバマ前大統領は最後の日、こう述べた。理念先行と批判もあったが、弱者をおとしめず希望や理想を語り続けた「言葉の人」の存在は大切だったと今更ながらに思う。
 ▲句読点の後には、続きがある。壁を崩す希望もきっと生まれてくる、と信じたい冬の日。]

 ( 忘却への扉 ) トランプ米大統領の就任後、米国内はもとより、世界各地でトランプ氏の女性蔑視や人種差別的な言動に抗議し反トランプデモが実施され、その数470万人とも、(1/23付け新聞報道)
 対メキシコ国境への壁建設の大統領令に署名した。建設費用は「メキシコが支払え」に、メキシコ大統領は拒否。予定されていた米国とメキシコ領大統領の会談は取りやめとなった。
 大統領選期間中の進軍ラッパの大言かと思っていたら、政権幹部は保守強硬派の白人男性が目立つ。早くも大統領令署名は13にも上る。世界をどれだけ掻き混ぜるのか、強大な国家だけに危険は根深い。
 


気持ち通じず

2017-01-29 | 日々

            [ 最近 カメラを 嫌がります。 しつこく 撮影しましたが ムダでした。]

 しつこくしたら嫌がるよ。猫も犬と同じで、飼い主が喜んでくれてると分かれば、表情も明るくなるのでは。そのうちに、僕を映してという気持ちになってくるはず。それにしても怖い顔。


共謀罪 拡大と乱用の危険

2017-01-28 | 平和を

 犯罪を計画するだけで刑事罰の対象とする「共謀罪」を含む組織犯罪処罰法。東京五輪・パラリンピックのテロ対策に欠かせないと政府は成立を急ぐ。
 地方紙社説2017/1/24でも、「法案は、犯罪の実行を罰することが原則の日本の刑法体系を根底から覆す。名を変えてもその危うい本質に変わりはない。安全な五輪やテロ防止といった聞こえのよい口実を目くらましに、問題の多い法の成立を押し通すことは断じて許されない。」
 この法案も、「定義は実に曖昧。捜査機関の恣意(しい)的な判断が入り込む余地は大きく、冤罪(えんざい)の温床となる懸念が拭えない。」
 「特定秘密保護法とセットで運用され、何が犯罪か分からないまま処罰されかねないことを強く危惧する。」
 「法が成立すれば厳しい監視社会が待つ。昨年対象が拡大された改正通信傍受法と合わせ、会話、メールなど個人の日常的なやりとりが捜査対象となり、思想の自由やプライバシー権が侵害される恐れがある。にもかかわらず、テロの動向を見ると、組織ではなく個人の犯行が目立っており、肝心な方の実効性すら疑わざるを得ない。」
 「日本には「予備罪」など組織犯罪集団の重大犯罪を取り締まることができる法律が既にある。この条約以外にも国連のテロ対策に関連した国際的な条約は13件あり、日本は国内法を整備するなどしてすでに対処している。条約締結に新法が必要だという根拠も疑わしい。国連の要請だとして「外圧」を都合よく利用することは許されない。」
 先日知人から、ある人と話していて思いがけず、安倍政権批判を聞き驚いたと聞いた。「驚くことじゃない正直な気持ちよ。安倍政権のやってることは、解釈改憲での戦争法に盗聴法など暴走行為、共謀罪に当てはまることやないかな?」に苦笑いしていた。
 罪を製造し罰する側は罪を犯しても罰せられることなく、私たち一般国民はいつも監視され罰せられる側。法が成立すれば、拡大解釈し乱用するのは決定済みだろう。
 明治憲法の下、大日本帝国(軍部)が強行した暗部侵略戦争など、国家権力による共謀罪となると、一番国民や他国民をも犠牲にし危険。それに宗教が絡むとなおさらである。戦後のオーム真理教事件はまだ記憶に新しい。


中長期的な景気浮揚を

2017-01-27 | 日々

 【 後世にツケ残さぬ政策急務 】 今治市 男性( 68・自営業 )

 ◇政府は昨年末、過去最大となる97兆4547億円の2017年度予算案を閣議決定した。この予算案から見えてくる日本の将来像はいかなるものか。
 ◇歳入では新規国債発行額をわずかに減らしたが、国債への依存度は約35%と借金頼みの構造は変わっていない。さらに、国が政策のために使うお金をその年の税収などで賄えるかを示す基礎的財政収支は10兆円を超える赤字だ。収支を20年度に黒字化する政府目標達成は極めて厳しい。いわゆる歳入、歳出のつじつま合わせが限界である。財政規律はどこへ行ったのか。掲げた戦略もほとんど結果が出ておらず、世論の評価を得ていない。デフレ脱却どころか個人消費、企業設備投資も足踏み状態だ。
 ◇日本は為替の影響を避けられない。民間の発想を生かして内需を高める政策が急務ではないだろうか。中長期的な景気浮揚に知恵を反映させた知恵を反映させた政策が望まれる。。首相の年頭所感からして、後世にツケを残さないよう不退転の決意で臨むべきである。]
                                    《 こだま 読者の広場 》 地方紙「投稿欄」より

 ( 忘却への扉 ) 巨額な借金を抱えた国の首相にしては、国会においてさえ誠実さに欠ける発言が多すぎる。
 ツケは後世に先送りし、自らが首相を務める期間中は、絶対多数を占める議席を武器に、好き勝手をし放題とやられたら国民はたまったものではない。
 先行き見通しのつかない闇の中、個人消費は切り詰めるのも限界。政党交付金に上乗せして企業献金(賄賂)を二重に巨額に受け取っている自民党他、のこれら楽して集まる利益に高額の税金を掛けるべきだろう。もちろん、多額の賄賂を払う企業はそれに比例する税金を。


自ら心理的に優位に立ち

2017-01-26 | 共に

 【 トランプさんの会見に失望 】 松山市 女性( 68・主婦 )

 ◇姑の口癖は「吐いた唾は二度とのみ込めない」。今注目のトランプさんは自分の唾を吐きっぱなしにするつもりなのか、それとも吐いた唾を平気でのみ込める人なのだろうか。
 ◇米大統領に就任前のトランプさんの記者会見を見たが、こんなに失望し、落胆したことはない。まるでわずかな賭け金のカード遊びに興じた小さな子どもが、いかさま呼ばわりされて行った釈明会見のようだった。わずか140文字のつぶやき(ツイート)であからさまに民間企業を攻撃し、仲間褒めを繰り返す。自分の唾はのみ込めても、他人のものはのみ込めないらしい。聞きたいことは山ほどある。中には不愉快な質問もあるだろうが、きちんと正面から答えるのが指導者の責務ではないだろうか。
 ◇権力者の常套手段は相手を疑心暗鬼に陥れ、自ら心理的に優位に立つこと。「策士策に溺れる」の例えもあるが、これから先の4年間、溺れかかった指導者に名指しされる側もたまったものじゃない。]
                                    《 こだま 読者の広場 》 地方紙「投稿欄」より

 ( 忘却への扉 ) おしゅうとさんの言葉にも感心するが、「権力者の常とう手段は相手を疑心暗鬼に陥れ、自ら心理的に優位に立つこと。」にも、その通りだと安倍首相の言動と重ね合わせる。
 


研究者版経済的徴兵制

2017-01-25 | 平和を

 【 地 軸 】 2017/1/19 地方紙1面下段コラムより

[ 「科学者は平和時には世界に属するが、戦争時には祖国に所属する」 ―ドイツの科学者フリッツ・ハーバーの言葉。空気中の窒素からアンモニアを合成する方法で化学肥料を開発、世界の食糧生産を増大させた功績により、1918年にノーベル賞を受賞した。
 ▲しかし、一方で毒ガス開発に携わり「化学兵器の父」と呼ばれる。「戦争の早期終結は無数の人命を救う」と自らを正当化したが、実戦使用に反対した妻は抗議の自殺。「祖国に尽くした」はずのハーバー自身、ユダヤ人だったため、ナチス政権によって国を追われてしまう。
 ▲日本では、科学者が戦争に加担した痛切な反省から、日本学術会議が50年と67年に「軍事目的の科学研究は行わない」とする声明を出した。その誓いを揺るがす制度が年々拡充されている。
 ▲防衛省の安全保障技術研究推進制度。兵器などの開発につながりそうな基礎研究に資金を提供する。厳しい財政の中で、6億円から110億円と、来年度予算案で一挙に18倍超に増やされた。
 ▲慢性的な研究費不足に悩む大学研究者の鼻先に、ニンジンをつるすようなやり方。名古屋大名誉教授の池内了さんは「研究者版経済的徴兵制」と呼んでいる(「科学者と戦争」岩波新書)。
 ▲学術会議が制度への対応を検討しているが、応募を認める大学が徐々に増えている。「自衛目的なら許される」との主張もある。後ろめたさを隠す言い訳にしてほしくない。]

 ( 忘却への扉 ) 軍事費を増大する一方で、教育全般については予算大幅削減。日本人ノーベル賞を何人も生んだ地道な研究を軽視し、戦争に役立つ研究に税金を増額。
 研究ができるなら、たとえ兵器製造にかかわることになろうと、研究したい。その道しか進めない状態に追い込むのが、平和憲法を持つ日本の政府とは。
 「戦争の早期終結は無数の人命を救う」と正当化した毒ガス。同じ言葉が、原爆投下を正当化し、広島・長崎の悲惨な状況を生んだ。
 「自衛目的なら許される」との主張は、海外で戦争する国となった日本には通用しない。政府と軍部、死の商人に協力を惜しまなかった過去同様、戦争犯罪に手を貸すことになる。今、この地球上空を日本の軍事衛星が回っている。


選択の自由を

2017-01-24 | 共に

 【 西暦の原則使用 役所も検討を 】 伊予市 女性( 68・無職 )

 ◇天皇陛下の退位に伴い、1019年1月1日からの新元号が検討されているという報道を目にした。
 ◇国民生活の混乱を避け、来年半ばにも元号を発表して準備するのだという。私が働いているころは元号と西暦の併用は苦にならなかったが、退職後は西暦の方を意識して生活している。年を取って物忘れがひどくなったせいもあるが、今が平成何年か思い出せなくなることも多い。今は何事もコンピューターに頼る社会で、コンピューターは主に西暦が使われている。一方で、役所関係は原則として元号を用いているため、新元号となると企業なども対応のために経済的負担も大きいようだ。
 ◇元号は日本の伝統であり文化だ。しかし国民生活を考えた場合、いつまでもこの元号を用いるのは不便もある。元号を廃止とまではしなくとも、役所が元号ではなく、原則として西暦を用いるようにすれば社会の負担も少なくなると思う。元号の改正を機に、元号の用い方についても検討すべきだと思う。]
                                    《 こだま 読者の広場 》 地方紙「投稿欄」より

 ( 忘却への扉 ) 郵便局で年賀状のデザインを選ぶのに、昨年末は元号だけで、西暦のはがきがなかった。
 年ごとに、安倍政権の復古思想を強く感じながら、年号のないのを選び西暦を手書きで付け加える。
 普段の生活の中で主に西暦を使用しているので、元号に頭が反応せず「今年は何年?」と尋ねることが多い。
 世界で通用せず、歴史的にも元号だけでは判断できず、( )を付け加え西暦を入れるかしなければとにかく不便。人それぞれ、自分の自由に使えるのが一番である。


歌手たちのメッセージ

2017-01-23 | 平和を

 【 地 軸 】 2017/1/18 地方紙1面下段コラムより

[ 1960年代の米国で、歌手になることを夢見る3人の黒人女性がいた。バックコーラスで下積みを重ね、スターへの階段を上がって行く。
 ▲実話を基にしたミュージカル「ドリームガールズ」。人種差別や貧困が深刻化する社会で、夢を追ってたくましく生きる姿を描いた。「人生は見かけほど悪いものじゃない」。華やかな舞台から響く歌声は苦難に直面する人たちへのエール。
 ▲このミュージカルで人気となった歌手ジェニファー・ホリデイさんが、トランプ次期大統領の就任コンサートの出演を断った。「分断された米国を一つにしたい」といったんは引き受けたが、ファンから反対の声が上がり翻意した。
 ▲「米国を再び偉大な国に」を掲げるトランプ氏には、ホリデイさんを通じて「アメリカンドリーム」の記憶を呼び起こす狙いがあったはずだ。しかし差別的な発言を繰り返す新大統領の出演要請に対し、多くの歌手がそっぽを向く異例の事態に。
 ▲ただ英国の歌手レベッカ・ファーガソンさんは条件付きで承諾した。「奇妙な果実」を歌わせてもらうならと。80年ほど前の南部の悲惨な実態を訴える歌で、「果実」とは白人に暴力を受け木につり下げられた黒人。痛烈な皮肉を込めた要求は受け入れられなかった。
 ▲出演拒否は、差別のあおりを夢を持つことさえも困難な国にしないで、との歌手たちのメッセージ。批判や異論に耳を傾けない新大統領の心に届くだろうか。]

 ( 忘却への扉 ) 大統領とはなったが、今もトランプ氏への抗議活動は続いている。「巨大権力行使に懸念」と新聞見出しにもあったが、わがままな大金持ち社長が大統領とは異質の選挙結果。まさか当選するとは思わなかったの声も多い。
 だが、「長い物には巻かれろ」(権力や勢力の強いものには反抗せず、おとなしく相手の言いなりになっておくほうが無難で、得策)と権力者のなすがままにする日本の無法が恥ずかしい。
 欧米に見られる自己主張する歌手や俳優そのほか各層の有名人に個々市民など、自由と民主主義を守ろうとする人々が、日本にも多方面にいる。ただ、その存在を、メディアが政治とカネの圧力に屈し、目立たせないよう隠す側に協力しているのが危険。


江戸時代から

2017-01-22 | 追憶

 合併後新居浜市に、元別子山村の観光施設マイントピア別子で、人口1万の時代もあった別子(住友家)銅山の300年近い過去を知る。この小型3輪消防車は、住友金属鉱山で使用されていたもの。
 1690年から1973年の約280年間、銅鉱石は掘られ続けた、山の向こう側は高知県。坑道は全長700㌖、最深部は海抜マイナス1000㍍に達したという。