2018年2月28日公開 映画『息衝く』
映画「息衝く(いきづく)」公式サイト | 木村文洋監督作品
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『息衝く』アンコール上映、本日よりスタートしました!
下北沢トリウッドにて13日(金)までは、
『息衝く』日18:30 平日17:00
『へばの』日21:00 平日15:20
からの上映となります。
→14日(土)以降は http://tollywood.jp/ をご覧ください。
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◇木村文洋最新作『息衝く』ポレポレ東中野にていよいよ2月24日公開!
上映中~3/9(金)20:30
3/10(土)~16(金) 12:30
3/17(土)~23(金) 20:50
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遠方の人は3/10(土)~から見に行くのがいいかもね。
ポレポレ東中野へ行ってみてきました。
3/9(金)までは上映時間が20:30〜22:45くらい。その後トークショーなので終電時間に注意。
近辺で朝まで飲み明かす手もあり。
●感想
創価学会と公明党が題材のベースになっているとツイッターで見たのと友人から聞いたので見てきました。
私は他の前情報は入れないで見ています。
映画を見てない人は本記事を読まないほうが良いかもしれません。
本記事ではネタバレしますので、改行の後に感想文を入れています。
----------<ここから改行>----------
----------<ここまで改行>----------
創価公明を題材元としていますがドキュメンタリーではなく、創作です。
創価や正宗の仏壇、本尊は出てきません。
日蓮系の新興宗教「種子の会」の信者である古川則夫-のり-(柳沢茂樹)、大和泰行-やす-(古屋隆太)、木内慈-よし-(長尾奈奈)3人が主役の映画です。
三人は二世代、三世代信者として描かれており、子供の頃にカリスマと同じ時間を過ごしています。
元創価学会員で、なおかつ脱会支援、脱会者支援をする自分としては面白かったです。
創価などの正宗系教団関係者で、すっきりしない人、迷っている人は見たほうが良いかもしれません。
親子関係が描かれているので二世三世の人でも「ハッ」とするシーンや台詞があるかとおもいます。
カウンセリングをテーマにした映画ではないので期待したセリフやシーンがあるかは人それぞれかと。
宗教社会学や社会学、宗教史、カウンセリング、心理学などの本を読んでことがあるので色々なテーマや人生が思い浮かびました。
創価公明を批判したいだけで見に行くとガッカリするかも。
新興宗教「種子の会」や「種子党」の奇異さ、異様さが描かれているのが良かった。政治家の資金集めは除く。資金集めなどに対する大和泰行(主人公の一人、以下大和)の葛藤は主たるテーマの一つなので別。私の感想を誤解しないで下さい。
新興宗教「種子の会」や「種子党」の言っている理想、理念のうすっぺらさ、一個人の不幸に無関係な所。
理想、理念を言っていても「言っていることとヤッていることが違う」(まさに創価公明や正宗)
前半で政治活動、後半で人間ドラマが描かれているのが良かった。
「古川」が警備員に好かれている人柄なのが良かった。
新興宗教の信者が選挙でお題目をすぐ横で上げているのが良かった。(実際は違うがあれが良い)
新興宗教の信者が選挙勝利で喜んでいるのが良かった。(TVで見る万歳でなくて良い)
お題目は「なむみょうほうれんげきょう」としっかり発音されていてよかった。
三人とも不幸や挫折を繰り返しているのが良かった。
ひたすら握手する信者。(笑)
「誰々さんに電話しても出てくれません。」(笑うしかない) 「俺が電話する」(笑。。やったなぁ)
背景セットに「立正安国」「公明??」の習字書きがあって笑えた。他にもいくつか見えたけど、読めなかったか読む暇がなくシーンが切り替わっていた等々。
位牌の代わりに新興宗教っぽい札があったがメジャーな位牌にして、異常な戒名が良かったのでは?文字を読んでいるヒマがなかった。
◯◯◯◯は釣り針だったな。(笑)
三人とも「森山」に会いに行くきっかけや理由は無いままだった。これが良かったかも。但し冒頭で、過去「森山」に三人への強烈なカリスマセリフが必要だったかな?
三人とも「森山」に会いに行くが、去っていく所が良かった。(自立を暗示か?)
一個人であれ、社会であれ宗教そのものが救いや救いのきっかけにすらになっていない点が良かった。
三人のラストは台詞や演出はボカしてある。自立や分かれ道、求めていた家族etcetcを視聴者に期待させている。
見ていて時間を短く感じたので集中できた。(退屈か面白く無いと長く感じる)
「古川」が「大和」からも教団からも離れて自立していく所がよかった。(暗示でもあるが)
「木内」の親子関係の修復が良かった。(明示されている)
エンドテロップに笑いの意味を込めて、本名A@創価学会、本名B@真言宗、本名C@浄土宗、
本名D@元創価学会、本名E@無宗教、本名F@ナ・イ・ショ、としてもよかったかもね。
●まとめ
聞くところによると某主要スタッフが元創価学会員。勧誘されて入信したとか。その割にはここまで問題提起し、テーマを掘り下げた点と、創価公明、原発をテーマとして扱った点は素晴らしいと思う。
まさに創価公明という映画でした。
それと政党支援活動は日蓮正宗には存在しないが、正宗の末端信徒にとってもマインドコントロールとしてはよく類似している。
この映画をきっかけに、よ〜〜〜〜〜〜〜っく反省してもらいたい。
この映画をきっかけに創価などの正宗関係者はキレイ事や矛盾ある言動、非宗教的な言動をする自分たちが、どう見られているか謙虚に考察し深く反省して欲しい。
世間一般から「気持ち悪い」「頭おかしい」「許せない」「関わりたくない」等々思われるのは当然か仕方ないことだと思います。
●改善した方がいい点
1.カメラワークの上下ブレ。上下移動では無く上下ブレ。一脚や三脚で上下ブレは無くすべき。(自転車シーンやカメラマンが後ろ歩きシーンなどは除く)
1.テロップでたしか5人いた脚本家の少数精鋭化。監督も原案か脚本補助を手掛けるべきでは?
1.テロップを見落としたが、もし演出に関与していなければ、若い監督なので演出補助を手掛けるべきでは?
☆1.前半で政治活動、後半で人間ドラマが描かれているので三人が政治活動と宗教で「挫折する演出、セリフ」が明確に欲しかった。
できれば、泣き叫ぶくらいの。挫折がわかりやすければ、切り替りが解る。後半の人間ドラマが強調されたのでは?
三人に「挫折演出、セリフ」が出来ないのであれば、「大和」だけには欲しかった。「大和」が政策実現できなくて、例えばお役所の資料を叩きつけるとか。理想が実現できなくて(資料を叩きつけるくらい)激昂したにもかかわらず、その後はクールに宗教と政治の活動で美辞麗句を言えば異様さ、滑稽さ、大和や教団、政党の説得力のなさ、大和の無力さや孤独さが増す。また、宗教と政治の活動に黙々と従えば、視聴者には更に大和への違和感が多くなると思う。(まさに創価公明や正宗)
1.☆1が明確になれば、過去の設定は少なくて済む気がした。三人のラストは台詞や演出はボカしていて良かったので尚更。
1.他の二人は、挫折させて泣くなどのシーンを明確にするか明確にしないでモヤモヤっとさせてストーリーを繋ぐかは意見の別れる所。キャラやセリフ、俳優の顔、演技。ラストなど作品やテーマによって色いろあると思う。「大和」は信仰と政党の活動を維持し続ける熱いキャラクターなので。
1.映画の主要テーマについては(単なるセリフだけで設定ではなく)テーマとして演技、演出、セリフが必要では?
1.現在過去未来と行き来していたと思うが、時間軸は一つでよかったのではないか?
私は映画視聴者であって映画創作の玄人ではないので、複数の時間軸意味がわからなかった。
バック・トゥ・ザ・フューチャー、STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)なら意味がわかるのだが。
◯他
(もう一回見ないと自信がないが、不要なテーマやシーンがあると感じた。)
(もう一回見ないと自信がないが、三人とも不幸や挫折を繰り返しているのはわかるけど、セリフだけで設定や過去を説明するのは今一では?脚本の問題や粗さかも。DVDでじっくり見たい。)
以上