なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

肺炎、慢性閉塞性肺疾患の増悪

2022年07月27日 | Weblog

 月曜日の夕方に発熱外来を診ていた先生(大学病院総合診療科)から、肺炎の78歳男性の入院を依頼された。

 1週間くらい前から咳・痰・食欲不振があった。前日の日曜日に高熱で地域の基幹病院を受診して、コロナの検査を受けて(陰性)、アセトアミノフェンが出されたそうだ。(高齢者の発熱・咳・痰は、ほぼ肺炎だが)

 体温39.9℃で、酸素飽和度は88%(室内気)だった。酸素2L/分の吸入で飽和度は保たれるようだ。高二酸化炭素血症はなかった。

 胸部X線・CTが検査されていて、左肺上葉に浸潤影が広がっていた。喫煙者(タバコ20本/日)で、喘鳴が聴取される。胸部CTで気腫性変化があり、COPD(慢性肺気腫)だった。喘息様の症状を伴うが、これまで喘息発作としては自覚していない。

 

 喀痰培養が抗酸菌塗抹(陰性)を含めて提出されていた。(さすが総合診療科)尿中抗原は肺炎球菌、レジオネラいずれも陰性だった。CKが軽度に上昇していて、心電図は正常洞調律で虚血性変化はないが、心エコーも追加されていた。心機能は問題ないが、肺性心がありそうだ。

 肝機能障害・CK上昇があって、レジオネラもちょっと考えたが、肺炎・COPD増悪だと、肺炎球菌かインフルエンザ桿菌を想定したい。普通にセフトリアキソンで開始とした。デキサメサゾンも4mg入れた。

 

 入院を依頼した先生は、午前から午後までのバイトで来ている先生で、発熱外来も対応してもらうことになっている。午後に保健所依頼のPCR検査をしていると、発熱外来を受診した患者さんのコロナの検査を管理者の先生が行っていた。

 バイトの先生は、午前中だけで午後は帰ったのかとも思ったが、実際はちゃんと夕方まで病院にいた。月曜日の発熱外来受診があまりに多くて、先生からちょっと苦情が出たそうだ。

 内科の発熱外来を担当する(割り振りなどを)先生に連絡がいったはずだが、すぐには対応できなかったようだ。白髪頭の管理者の先生が手伝っていたいうことらしい。

 受診数の問題もあるが、PPEの着脱を何度も何度も繰り返すのは、大変なのだった。次の日は(発熱で受診の)問い合わせがあった患者さんたちを、30分ごとに5人ずつまとめて受診するように指示していた。

 

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